晴れた日にはズッキーニ乾し

 ズッキーニは意外に水分が多く、煮崩れしやすい野菜です。

 晴れた日には、ズッキーニを輪切りにしたり、縦に切ったりして、盆ざるに並べて天日干し。すると、半日〜1日くらいで、かなり水分が飛び、実がしまってきます。

 私の腕くらいの太いサイズ、でっかいズッキーニは、ごらんのとおり(写真じゃ分からないか?)赤ちゃんくらいのサイズに凝縮されます。

 これを炒める・揚げる・煮る・焼くなどの料理に使うと、味も濃く、歯ごたえも良くなり、煮崩れしにくくなるんですよ〜。

 ほんのちょっとした簡単な一手間で、もう断然違うんだから〜♪

 昨日の教室では、このズッキーニのフライをトマトと共によそいました。ハーブソルトをふりかけただけのシンプルなフライでしたが、「すごく美味しい!」と好評。

 「どうやって作るの?」ですって。・・えへへへへ。ベランダの軒下に放ったらかしておき、ちょいと萎びらせただけなんですけどね。

 1日採り忘れただけでも、でーっかくなっちゃうズッキーニ。干すだけで、とても料理しやすい素材に変身します。

 ちなみにカラカラになるまで完全に干すと、切干大根のように保存性が良くなります。

 大きくなり過ぎたズッキーニは(たぶん商品価値が下がるの?)安いですよね〜。縦切りにして、上部に箸で穴をあけ、穴に紐を通して軒下などにぶら下げておくと勝手に乾きます。(そして、小さくなります)。大量にあるときには、ザルに並べるとスペースを取ってしまうので、このように「ぶら下がり乾燥法」で。のれん代わりになって、調度いい。

 必要に応じて水で戻して料理に使います。

 ということで、特売格安の「でっかくなりすぎたズッキーニ」、さあ、買った買った!

水キムチ花びら仕立て

 よそゆき顔で、ちょいとおすまししたキムチです。

 これも、昨日の教室の料理。

 正月菓子の花びら餅の姿を真似しました。

 薄切りにした大根、短冊の人参やきゅうりなどを酢と塩を混ぜた水につけてしんなりするまで下漬け。

 野菜を取り出し水きりして、大根の上に短冊を置いて二つ折り。容器に並べます。

 白醤油、酢、ナンプラー、塩、みりん、ニンニク、ショウガ、唐辛子、だし汁(または水)を混ぜ合わせた漬け汁に1日ほど漬け込んで出来上がり。

 実は、茹でごぼうと紅ショウガも中の具にしようとしたのですが、欲張ると花びらがデブになりすぎちゃって、食べにくい。やむなく、中はニンジンとキュウリの短冊だけになりました。

 キムチ漬け以外では、甘酢漬けにしても合います。酢のものが美味しい季節です。

 薄切り大根で具を包む料理は、見た目が涼やかなので、これからの季節には大活躍します。たとえば、薄切り大根をさっと湯通ししてしんなりさせ、青紫蘇と梅肉和えのしらす干しを折りたたんでみたり。硬めに練り上げた甘味噌を具にしたり。辛子明太子とも、よく合いますし。

 コトコトゆっくりと煮込むのは冬大根のお料理です。夏は薄切りにして、さらっと涼しげなお料理にする方がラク。

 大根は体の熱を冷ましてくれる野菜なので、高温多湿の時期こそ、たっぷりといただきたい野菜ですね。

 薄氷のように色白のべっぴんさん大根。工夫次第で大いに活用できます。

たたきごぼうきんぴら

 地元・国分寺野菜のゴボウが出始めたので、野生的な料理を。

 とはいうものの、きんぴらごぼうなんですけどね。

 土を洗い流したものを麺棒でガンガン叩きまくり、大きめの部分は包丁でぶつ切り。

 水さらしせず(アクを抜かずに)、即(ごま油で)炒め、醤油・みりん・酒で味付け。

 こんな粗野な作り方の方が、地元の土の味と香りが生きるのです。

 今の時期の新ごぼうは柔らかいし、アクも少ないです。

 細く切り刻みたくないし、水さらしもしたくない。

 だから「そのまんまきんぴら」に。

 人参すら入れていません。赤いのは糸唐辛子。

 叩きごぼうの不揃いさが無愛想。見た目は悪いのですが、不揃いな歯ごたえが、逆に美味しさを引き出します。

 やってみなはれ、簡単ですから。ぶったたけばいいだけ。(木端微塵にはせず、手心を加えてぶっ叩くのですよ。粗野と兇暴は違います。)