季節の変わり目になると、パン作りの不調を訴える方が多くなります。
パン種も(生き物なのですから)季節の変換期を乗り越えようとしています。
うまく膨らまない、硬くなっちゃう、焼き色が白茶けて不味そうな色になってしまうなどの「不調」の原因は…・。
ひとつには、(種またはパンの)生地の酸化過度、つまり発酵過多が挙げられますが、たいがい、過多にした場合には「自覚」があるものです。
あーあ、また、やっちゃった〜!とか、種継ぎを長い期間サボったからなあーとか。
そのような自覚がなく、「身に覚えがない不調」の場合は・・。
発酵過多なのではなく、逆に、たいがいは、種の「発酵遅滞」つまり「発酵未然」の原因が考えられます。
元種なり、中種なりは、発酵と熟成が十分であるのなら、入れ物容器(私の場合はポリ袋です)の肌にべたべたくっつことはありません。
もし、パン種が、べたべたとくっくようであれば、それは明らかに発酵熟成が未然です。
べたべたぺったんこのネバネバか、そうではないかが、ひとつの大きな目安の分かれ目になります。
写真撮ってみたけど、分かるかなあ?ポリ袋の肌に、全然べたべたくっついていないのが、見えますか?
もし、元種が、1週間以上冷蔵庫に入れておいても、容器の肌にべたべたくっついていてはがれてこないようでしたら、原則を覆し、25度前後の温かい室温に、6,7時間ほど出し、発酵熟成の活性化を助けてあげてください。
たったそれだけのことで、パン作りは調子を取り戻すと思いますが…。