朝飯前のパン焼き

 本日はお教室でございます。お気をつけていらしてください。本日のテーマは一次発酵だけで作るピザ生地で「ピザにはビールだ!」でございます。(不良教室)

 昨夜は夜間でも30度ほどありました。お月さまがきれいな夜でした。30%種量のリーンな生地を夜中の12時に常温に出し、6時間の一次発酵開始。目覚まし不必要で自然に目が覚めました。パン生地はすでにスタンバイOK状態。あわわわわ!おおあわてで成形。午前中早いうちにすべて焼き上げました。今回は全部30%で、ライ麦パン、フランスパン、ベーグルの三種。全部、成功。(とはいうものの、ぎりぎりセーフといった感じでした)。
 しかし、30度行ってると、オーバーナイトとはいえ、ゆっくり寝ているわけにはいきませんね。夕べは夜中の三時半まで寝付けなかったので、午前中の頭の中は鉛のようだった。みなさま、夜間30度過ぎの場合は…・あまりマネしないほうがいいかも。

ムシムシベトベト

  いやはや、実によいお湿り気でございますね。ねばーっ、べとーっとした空気は最高です。ロールパンと食パンにも元気いっぱいな豆味噌コウジカビが生えました!うれしいねー。(しかし、なんでコウジカビだけがつくようになっちゃったんでしょうねえ…?悪いカビは全然生えなくなったのよ。嘘偽りなくコウジカビばかりです。)
 3,4月以降の温かい季節になってから味噌仕込みをした方は、今後、夏の間中、(秋になるまで)、かなり頻繁に切り返しの味噌混ぜ作業をまじめにやらなきゃいけない年ですよ。たぶん、今年は猛暑になるんじゃないかな。
 寒仕込み(冬仕込み)の味噌は、すでに成分分解や初期発酵がほどよく進んで、この暑さに耐えうるほどの発酵力(つまり様々な菌の生活力)が備わっているはずです。
 が、しかし、温かくなってから仕込んだものには、まだ十分に暑さに耐える菌が育っていないのです。そのような仕込み味噌には、この暑い季節、不要なほかのカビ勢力に生活を侵されてしまう場合も起こります。つまり、今年は特に、味噌の表面に悪いカビが着きやすい夏となることでしょう。(わたしゃ占いババアか?)

 うちも寒仕込みの味噌と春、温かくなってから仕込んだ味噌など、仕込み時期を違えた味噌樽が10樽ほどありますが、やはり春仕込みのものは、この季節にカビが出やすいです。そのような樽を10日に一度ほど切り返してかき混ぜて、守りの体制に入っています。特に豆味噌(米や麦の麹を加えないもの)には産膜酵母が生えやすくなっています。豆味噌の仕込みはやはり、寒仕込みですねえ…・。

土曜日はお教室でございます

  はい、はい。「想定外お教室」は「ピザにはビールだ!」というテーマで、決定いたしました。(休みだ、と言っていたのに急にやるし、テーマもテーマだし、実にすばらしいパン教室でございます。きょーこちゃん、コメントありがとう。静ちゃんも来れるといってますよ。みきちゃんやなみこちゃんも誘っておきました。)

 ピザの生地は、捏ねたらすぐに分割して丸めて薄くのすように麺棒をかけて、一次発酵中にも何度か麺棒をかけてのして、一次発酵の終了時間と同時に、ごく薄く丸く、のされている状態に持ち込むといいのです。(ラクチン)
 一次発酵を終了させた生地を極薄く丸くのすのは、自然発酵種の場合、(弾力が強いせいで)、なかなか困難で時間がかかりすぎる作業になります。でも、生地の弾力の強まらない発酵未然のうちから、麺棒をかけてのしはじめると、そのような困難がなくなります。
 トマトソース系のピザも美味しいけれど、薄い生地にブルーチーズだけをのせて焼き上げるシンプルピザも最高です。これが最高にビールにもワインにも合うね。チーズはゴルゴンゾーラが一番いいんだけれど、なかなかのお値段なので、もうちょっと安い他のブルーチーズでも可…ということで。
 本当は庭のアースオーブンで薪で焼くと、もっともっと最高に美味しく焼けるのだが、…。手間と時間がかかりすぎるし、ヤブ蚊も出てきたし、ハスの葉もわさわさ茂ってきたので、…ガスオーブン焼成で我慢しておくか。

パン教室連絡

  6月の教室ご案内で、30日・土曜日の教室は回数調整のために休講…とお知らせしたのですが、何の予定も入っていないし、きょーこちゃんが出席したいと言ってくれているので、急きょ行うことにしました。

 急な話で恐縮ですが、もし、ご都合よろしければ、ご参加ください。(準備の都合上、本日中に、ご一報いただければ助かりますです、はい)。(電話でもFAXでもいいよ)。

 ベーグルでもやりましょうか?さもなければ、ピザにしますか?わたしも休みのつもりだったので、あまり考えていなかった。
 ピザで、いいかなあ?。。。。ビールとも合うし。(どこまでも真面目な林弘子である)。ピザソースたくさん仕込んだら、今回のはニンニクがききすぎていて、ニンニクピザ?みたいな味。味付けし直さないと、少々臭う教室になるな…・。

今日も暑かったねえー

  カラ梅雨で、シトシトジメジメムシムシの梅雨空期間がないうちに、夏みたいな天気になりましたねえ…。心身が夏をむかえる準備がないままに訪れる夏の気温は、なかなか体にこたえますよね。

 仕込んだ味噌や梅干しの表面にカビが生えてしまう不運に見舞われる季節でもあります。
 味噌の表面の白いカビはかき混ぜれば大丈夫。でも。もし、青や赤や黒などのカビが生えたら、それは取り除いてください。

 せっかく仕込んだ梅干し、梅酢が上まで上がりきらないうちに、頭を出している梅の表面に、白いヌルヌルしたカビ状のものを生やしてしまった方。それは野生酵母の一種で、産膜酵母だと思いますよ。そこの部分だけを取り除き(廃棄)、中蓋の上に重めの重石をのせて、梅酢を梅の上まであげておけばいいのです。産膜酵母は毒性のあるカビではありません。怖がらなくても大丈夫。でも、放置しておけば腐敗しますよ。お手当ては早めにね。本格的にダメにしてしまった梅干しには黒カビが生え、容器の底の梅までもが黒ずみます、そして強烈な悪臭を放ちます。こうなってしまっては、本当にダメな腐敗で、すべて廃棄するしかありませんね。

 大丈夫とは言っても、酵母をつけてしまった仕込み梅干しはアルコール発酵する場合もあります。まあ、これも毒ではありませんが(アルコール好きの毒気ある私もいますが…!)、梅干しというよりは「梅干し酒」になってしまうので、おいしい梅干しは作れません。 
 もし、発酵がきたら、梅酢だけを鍋に入れ、6,70度くらいまで加熱して、熱いうちに容器の中の梅に注ぎ込みます。これで、酵母は熱死して、アルコール発酵は阻止できます。

 なんだか、年々、気候がビミョーに異常異変になっていく。知らず知らずのうちに、それが当たり前になっていく世間の感覚が、少しずつ怖くなってきた。発酵食の様々を毎年、長年、作り続けていると、その異変や異常さを(たかが食い物なのだがねえ・・)かなりヤバイと感じます。

 伝統的な食べ物づくりもすたれたし、そのような日常的なことで、ひどくヤベー危機感を感じる人も少ないとは思うんだけどね。だから、なんだか、さみしいね。そして、すごく、怖いね。(でも、本当に怖いことが起きるのなんて、私が死んだあとくらいの、もっと、さきのことでしょう。でも、子供が心配だ)。

 ああ、いやだ。こんなネガティブな空想なんて忘れよう。

30%種付けのパンペイザンが…

 今回の教室にて、30%量(25%−35%)の種付けで「午後の好き勝手な時間に仕込み、翌日の午前中に焼きあげてしまうパン」保冷+常温(高温期)というアイテムを行い、「数時間の保冷、そのあと、8時間の常温放置で、どんぴしゃりの一次発酵」という話をしましたね。
 この本意は、つまりは発酵生地のコールドスタートなわけです。そのせいで、オーバーナイトでぐっすり寝ながらラクチン発酵…だったわけです。

 で、ところがですね。昨日の夕方に仕込んだパンペイザンの生地、夜11時に冷蔵庫から取り出すと「フカツーっ」とか、膨れちゃってて、生地もそんなに冷えていなくて、早い話がすでに(冷蔵庫の中での数時間で)発酵しちゃっていたのよ!「フ、フカーッてか?最近どーよ!?」

 仕込み生地が多量だったので、たぶん冷え切らずに冷蔵庫の中でも発酵開始しちゃったみたいなのよ。それに、夕べは冷蔵庫の開けたてが多くて、冷蔵庫内の温度も通常より高めになっていた。

 ガーン。…。これではオーバーナイト常温で8時間も放置できないではないか。せいぜい、6時間くらいしかもたないぞ…。やべーやべー。通販のキットを三件分完成させなければいけないので、もはや失敗は許されない。
 勤勉な私は(どこが?)朝の5時に目覚ましをかけて起き出し、5時半からのパン作業と相成ったのでございます。

 生徒の皆さん。先日は保冷生地の常温オーバーナイト発酵コールドスタートは8時間で、どんぴしゃりの大当たりー!…・と申し上げてしまいましたが…。冷蔵庫内の温度が上昇していたり、保冷でも生地が発酵して膨張していたら、オーバーナイトは6時間くらいに短縮されてしまいます。特に、営業パンで仕込み生地量が多い方はご注意ください。私のシュミレーションは(失敗も念頭に置いて)少なめの量なのです。ですから、通常より何倍か多いときは、ちょいと事情が変化してしまう。通常の教室では、みんな家庭レベルでの量なので、教室内容の範囲ではたいがい大丈夫なんだけど。

 ということで、仕事で多く仕込む方、オーバーナイト時間に多少の変動があることをご留意ください。写真は今朝焼き上げたパンペイザンで、種量は25%。総長5時半からの作業のおかげで、何とか発酵過多による酸化は免れて、良い出来上がりとなりました。本日、なんとか通信講座のキットを発送できそうです。

晴れたね!

  雨の予報でしたが、本日は晴天なり。

 お教室でございます。本日のパンのアイテムは「好き勝手な時間に30%前後種量で仕込み、ラクして寝ながら発酵させて翌日の午前中に焼いちゃうパン」です。

(よく、教室への問い合わせ内容で、「○月○日のパン教室のパンのアイテムは何ですか?」という質問をお受けするのですが・・。たぶん、「フランスパンです」、とか「メロンパンです」、などというような明確な返答とアイテムを望んでのご質問だとは思うのですが、そのようなまともなご質問は、当教室にとっては無意味です。執拗にアイテムにこだわり、パンの名前を問われる方には、お教室へのご案内を差し上げない場合が多々あります。パンなんて、何作っても、所詮パン以上でもなければパン以下でもないですから。「在籍生徒が自主的に作りたがるものや、やりたがるパンをやります」としか、お答えできないのです。実際、皆、別々の生地を捏ねてたりするんですもの。私自身は明確な切り口とテーマで行いますが、それは間違っても既成アイテム=品名そのものではありません。まあ、こういうことだから、生徒があまり集まらないんだけどねえ…。)

 本日はホイロ時間に豆腐づくりを行います。「このクソ暑いときに、シラフで汗だくのパン作りなんざあやってられるか!ビールだ、ビール。ビールだしてよー!」。あーはい、はい、はいよー。パン焼きで、汗まみれの暑いときのビールには、やはり冷奴と糠漬けでしょー。ついでに卯の花料理かな。

 ということで、本日のパン教室は、パン作りのついでに、豆腐づくりでございます。

 暑いので、熱射病にならないように、お気をつけていらしてください。安い発泡酒を冷やして待っております。

やっと梅雨らしい空になりましたね

  しとしと雨降り。生まれ育った北海道には「梅雨」というものがなかったので、ムシムシ長雨の梅雨空が逆に好きなんですよ。なんだか日本的だなーと、毎年感動するんです。夕方なんて、水墨画みたいに煙る風景になったりするでしょ。
 高校生のころ、生まれて初めて京都へ一人旅したときも、シトシトジメジメの雨空で、竹林がまさしく水墨画みたいで大感激(北海道には針葉樹林はあっても竹林はないのです)。よーし、絶対に美大に合格して内地に出てくるべー!と決意したものです。(おかげさまで、めでたく東京にてロクデナシの美大生になれまして、その後、サボりまくって中退しました。ただいまの私はそのなれの果てでございます)。

 東京に来て住み着いて30年。先日、生まれて初めてホタルが飛ぶのを見ました。ああ、これも感動した!こころもとない飛び方で(まるで私の酔っ払い運転の自転車みたいな・・)、でも、その割には時々、強い光を発するのよねえー。光が強まったり弱まったり、まるでクリスマスツリーのイルミネーションだ。みょーに切ない気分になったりして。

 明日はお教室でございます。明日も雨の予報です。お気をつけていらしてください。今回のテーマは「自分の好き勝手な時間に生地を仕込み、寝ながらラクして発酵させて、翌日午前中に焼き上げるパン」でございます。手のうちは先述のブログのとおりではございますが…。これが、一番ラクで美味しい。

 このブログに前回コメントくださった「りさ」さん。すみませんが、ビギナーズキットのお申し込みはコメントではなく、直接メールに送付していただけますか?メールアドレスは以下です。

        atozabcdefg@yahoo.co.jp

 フルネーム、郵便番号、住所、電話番号をお書き添えの上、お申し込みください。(すみません、ハンドルネームのコメントだけでは、宅急便で送れません)

低温+高温の一次発酵ご報告

 昨日からのつづきで、ご報告でございます。

 昨日は予定より遅れて6時過ぎにパン生地仕込み。パンペイザンと食パンは25%種量、バターロールは35%種量。すぐに保冷。夜、11時に冷蔵庫から生地を取り出して丸めてボウルのなかへ。ポリ袋をかぶせて保湿して常温(夜間でもまだ30度近くあった)に置いて就寝。(の、つもりだたが…、やはり酒を飲みたくなって、ワイン1杯とビール1杯と、99円のチーカマと、ゴーダチーズの夜食。本当はせんべいともろきゅうも食べたかったけど、胃袋のキャパを考えてやめておいた。ということで、結局、事実的な就寝は夜中の1時だったけどね)。

 今朝7時。食パンもパンペイザンもロールパンも、全部ドンピシャの状態で、一次発酵終了。やったー!これも大成功。
 マークンと「菌とか発酵って、やはりすごいね。こちらが酒飲んで、チーカマ食って、歯磨いて風呂入って、グースカ眠っている間にも、ちゃんと仕事してパン生地になっていてくれるんだから・・」などと、話しながら、パン焼き。そして、撮影。上記写真です。
 保冷の低温を数時間(これは厳密でなくてよい)、そのあとの高温(30度近い)環境を8時間。14時間以内に一次発酵完了。午前中のうちに焼成も完了。

 種を25%−35%と増量したので、淡白な味は改善されて、ほとんど普段のパンの味に近いのです。
 夏のオーバーナイト長時間発酵は、冷蔵庫もおおいに活用して、「寝ながら発酵」に持ち込むと、実にラクです。生徒の皆さん、やってみなはれ。

お暑うございます

  30度を超える真夏日になった。少量種オーバーナイトの最終実験に、おあつらえ向きの温度。ただし、5−10%種量なら、いつものパンより味が淡白という評価だったので、種を25−35%に増やして、このあと夕方仕込み(午後4時)、就寝(午後11時前後)まで保冷(冷蔵庫で低温発酵)の後、常温に出してオーバーナイトさせてみることにする。それで、ほぼ14,5時間の発酵時間を翌日午前までキープできるはず。
(なぜ、14,5時間にこだわるかというと、16時間以上の低温発酵時間だと、発酵風味が逆に悪くなるから)。
 夏場は夕方捏ねて保冷し、就寝前(もしくは閉店時)に生地を常温に出してオーバーナイトさせるのが、一番作業効率がよい。低温と高温の組み合わせで、長時間発酵に持ち込むという寸法。ご報告は後日に…。生徒の皆さん、お楽しみに。
 実験パンはバターロール(リッチ)、パンペイザン(リーン)、食パンの毎度おなじみの3アイテム。やりかたとしては→捏ねた生地を丸めてポリ袋に入れて冷蔵庫に押し込む。(このときはボウルには入れない。なぜかというと、冷蔵庫内のスペースを取りすぎるから)。就寝前に生地を取り出して丸め直し、ボウルに入れてオーバーナイトの常温発酵。朝には一次発酵がほぼ完了しているはず。

 生徒の皆さん。もし、ご自分でもやってみたければ、やってみなはれー。これも、かなりラクチンですよ。ただし、35%種付けには、まじめに中種をちゃんと用意しておかなきゃいけないけれど。