糠漬けでリメイク・醤油漬け

 暖かくなってくると、糠床の発酵が早くなり、食べるのが追い付かずに余剰気味。

 夏の糠漬けって、正直言うと、少しプレッシャーなんですよねえ。

 放っておくわけにもいかないし。

 手入れは頻繁に必要になるし。

 その上、何も漬けないのも口惜しいので、きゅうり半分だけ…とかね。で、漬かったのを取り出すと、前のキュウリも丸ごと1本手つかずのまま冷蔵庫でおねんねしていたりとかさあ。

 あ〜あ〜…と思うほどたまってしまったら、リメイクして「醤油漬け」にしています。

 冷蔵庫でおねんねしている糠漬けを全部薄切りにして、簡易漬物器(スクリューでプレッシャーをかけるタイプの容器)で、一番強いプレッシャーをかけます。

 それを逆さまにして半日ほど置いておくと、たくさんの水分が排出されます。漬物とはいえ、正体のほとんどは水分。まず、これをできるだけ抜いて、漬物をぺしゃんこのしなしなにしちゃうわけです。

 で、これでかなり、かさが減るわけ。私にかかった糠漬けプレッシャーも軽くなるのよ。

 しなしなになった元・糠漬けを醤油、みりん、酢で漬け直して、醤油漬けの出来上がり。

 調味液以外には、青紫蘇、ショウガ、赤トウガラシ輪切り、白ゴマ、ごぼうの拍子切りも加えています。

 ごぼうは、拍子切りしてから、酢と塩を加えた熱湯でさっと軽くゆでこぼしてから使います。ポリポリとした歯ごたえが残るように、あくまでも、さっとゆでるだけです。

 このパリパリごうぼが、しなしな糠漬け野菜(たいがいは、きゅうりと大根)と、最高のコンビネーションなんですよ。ですから、絶対にパリパリごぼうは外せません。

 紫蘇、ショウガ、唐辛子、ゴマなどの薬味はお好みで。入れても入れなくても。

 糠漬けの旨味が底味の調味料になっています。上味の醤油調味料だけでは、絶対にこの味は出せません。元・糠漬けと言わなければ、誰も気づかないほど別物の美味しさです。

 「この<福神漬け>美味しい!どうやって、作るの?」と、よく聞かれます。(昨日の教室でも、聞かれました)。

 …。あ・・う・・え・・残り物を…あいうえお・・いろはにほへと。えへへへへ。

 ポイントは、ふたつだけ。必ず、しなしなになるまで水気を絞り出す、そして、必ずパリパリごぼうを入れる。それ以外は好き勝手でOKで〜す。

 ささ、持て余している残り物の糠漬けをリメイクしなはれ!!うまいぞ〜♪♪