古種で焼いたフランスパン・その2

 (朝に更新したブログの続きです)。

 はい、では。

 と、いうことで。…。phの低い熟成種で、ライ麦粉を配合したフランスパンを作れば、どうなるのでしょうか。

 (これは夕方に焼き上がり、傾いた光で、大慌てで、たった今、撮った写真です。朝の青色波長の光と、夕方のオレンジ色系の波長の光では、違いがあります。小さなデジカメなので、ハンディつけて、見てください。)

 全く同じ種の条件なのに、ライ麦粉15%配合の「パンドカンパーニュ」生地(15%ライ麦粉配合)では、差があります。

 ライ麦粉配合の生地を若い種で作ると、白焼けになります。でも、白い粉のフランスパンでは、逆です。

 古い種(4日目以降)の種で、ライ麦粉配合の「パンペイザン」とか、「パンパーニュ」とか、「パンドセーグル」とか作ると、うまくいきます。

 これが、麦という、人類最古代の穀物の発酵の面白いところなんですねえ〜。

 麦もいろいろありましてねえ…。

 なーんも知らん、てーんで、分からん人がねえ、「自然発酵種のパン作りには、何の、どこの、どんな小麦粉使うのか?」つーて、よく尋ねてくるのですがね、なーんも、お答できませんねえ。(そのくらい、ご自分で、試作実験をなさったら…。)

 でも、まあ、ともかく、生徒さんにおきましては、」お教室での試食で、云々カンヌン…つーことで。

 あと、蒸気焼成には、私は今、軽石を使っています。これが、一番扱いやすいです。

 まあ、これも、明日の当日の実演つーことで。

 今日も暑かったね。明日も暑いらしいです。ヘトヘト。

 

古種で焼いたフランスパン

 白い生地のフランスパンづくりには、発酵完了後、保冷で2、3日寝かせて落ち着けた種が適しています。(50%種配合)

 4日目以降の熟成種は、酸化種と相性の良いライ麦配合のフランスパンに向きます。

 では、熟成が進んだ古い種(5日目)を白い生地のフランスパンに使うと、どのようになるのでしょうか。

 写真は、20%の5日目種+20%の3日目種のブレンド種で作った白い生地のフランスパンです。(天板にのらないほど、ビローンと長く成形したものをリングにして、エピのカットで焼成)。

 2,3日前に焼き上げたものなので、ことさらに老化して、オバーチャンみたいになっていますが、焼き上げた当日も、若種ほどの色づきの良さはありませんでした。

 酸化の進んだ古種のphは、ライ麦配合生地には良い作用で働きかけますが、フランス粉だけの生地には、酸度が高すぎますね。たとえ、ごく少量(20%)でも、生地を酸化に傾けます。

 低すぎるphの種は、フランス粉生地のパンの焼き色を劣らせて、風味にも若干の酸味をつけてしまいます。

 しかし、パン・ド・カンパーニュ、パン・ペイザン、パン・ド・セーグルなど、ライ麦粉配合のフランスパン生地には適しています。

 本日、明日と、日中は30度を超える予報です。なかなか適温にまで気温が下がりませんが、「もう秋、絶対に秋なのだ〜」という思い込みで、リーンなパン、フランスパンのバリエーションをしばし、頑張りましょう。