しつこくウスターソース改良版

 突然、思いついたんだ。そーだっ!ウスターソースにも穀物を加えて、それをとろみにしてみよう!と。

 ウスターソースは普通,増粘用に澱粉(コーンスターチ)などを加えて滑らかさと円やかさを出すんだけど、陳腐な感じがして私は使わなかった。で、今ひとつ滑らかさというかとろみが少ないような気がしていたのね。でも、コーンスターチなんか使いたいはない。

 そこで、黒米を乾煎りしたものと、発芽させて煮ておいた麦を使うことを思いついたのです。黒米は文字通り外側が真っ黒(正確には濃い紫)な古代米。この色は赤ワインなどで知られているポリフェノール。糯製なのでとろみ力も強い。麦も煮ると糊化する。(発芽させたものは煮やすい)

 そう思い立ったら最後…。ソース屋かと思うほどたくさんあるのに、物好きにもまた夜中にウスターソース仕込みよ。黒米を煎ると皮が弾けて中から白い実が出てあられになった。(玄米茶に入っている米みたいに。)生米で煮るより、煎って弾かせておいたほうが煮えやすいですから。

 さてさて、作業すること数時間。案の定、ソースはとろみと滑らかさを増しました。めでたし、めでたし。コーンスターチなどを使うより、ずっと質の良い増粘材料です。果物、野菜、酢、塩、穀物、そしてスパイスが織り成す競演ソース。これで、またまた栄養価の価値が上がったぞ!パーフェクトなソースじゃん。しかし…。またまた、ソースが増えてしまった。いくら7月の講習会で必要になるからと言っても…。ひどい。まあ、それに向けて、改良策を必死で打ち立ててはいるのだけれど。
 必要最低限(10ℓほど)をキープして、余剰分を世話になった(または、これから世話になるであろう)仕事関係者に送りつけて口減らし。
 ソースはめでたく各方面へ嫁いでゆきました。めでたし、めでたし。