今年もマメにお元気で!ということで、黒目青大豆の話

 年が明けたとたん、我が家の台所では、また、お豆さんを蒸す匂いが漂い始めました。豆味噌の味噌玉仕込みの再開です。

 昨年の暮れ、豆味噌を作りたいという方たちに差し上げた青大豆です。農協等には出荷せず、自家消費用に作られているお豆さんです。

 北海道の地豆、黒目の青大豆は、収穫が簡単ではないので栽培する人が減り、今では改良種の白目黄大豆がほとんどです。
  
 ご高齢でありながらも、ご厚意で作ってくださっているニセコ町の農家の方に感謝です。

 昔のお豆さんは、黒目や茶目が多かったのです。在来種を末永くつないでいくのは、大変なご苦労だと思います。「煮て食って美味いから育てているだけだ」と、笑っておっしゃっていろそうですが…。

 青大豆は黄大豆より、糖分が高く油脂分が低いのです。煮て食べると、甘みがあり、さっぱりとした食味です。

 この高糖度・低脂肪という性質が、醤油づくりによく向くのです。(酸化を引き起こすので)醤油づくりの大豆には、過剰な脂肪分は不要です。逆に、発酵のためには、糖分が高い方が望ましいですね。

 ただし、脱脂大豆(=輸入豆粕)を使うなどというのは、論外です。あれは文字通り、豆の油搾りカスなんです。お豆ではなく、フレークです。

 私が豆味噌を作っているのは、美味しいたまり醤油が採れるからです。醤油をいただきながら、美味しい豆味噌も味わえるからです。

 醤油採りを念頭に置くと、お豆さんはやはり、この在来種が望ましいです。

 ところで、「青豆を使って豆味噌や醤油を作る人など、滅多にいないだろうなあ…。」などと思っていた矢先のことです。

 たまたま開き進めていったネット検索で、青大豆から醤油を作っている醤油屋さんを見つけちゃいました〜〜〜♪♪

 奈良県にある「片上醤油」という小さな醤油屋さんです。なななんと、北海道の士別から、青大豆を取り寄せて、本醸造のお醤油を作っておられるそうです。

 稀少な青大豆を使う理由は、上記で述べたことと同じ理由のようです。なんだか、すごく親近感を感じましたね。ホンモノめっけ!という気分。嬉しくなっちゃったよー。

 この「片上醤油」の片上さんという方は、国産大豆の振興にも力を注いでおられる様子です。

 正月休みが明けた頃に、メール連絡でも送り、醤油を買わせていただこうかな…とも、考えている最中です。

 みなさんは、どんなお正月休みをお過ごしですか?私は一人のんびりと、マイペースで仕事のウォーミングアップ開始です。(何もしないで鼻垂らしているよりも、味噌仕込みをしている方が、よほど幸せ)。

 ズボラこきなので、お年賀状を出さない人間なんです。ごめなさい!

 ということで、この画面にて。「新年、明けちゃいまして、おめでとうございます〜!今年も、マメに元気で過ごしましょうね♪」