27日〜30日までブログの更新はお休みです

 明日27日の早朝から北海道(郷里)へ出かけます。戻って来るのは30日になります。その間、ブログの更新はありません。ケータイも解約して持っていませんし、ノートパソコンも持ち歩くことなく、家で留守番です。(何のためのノートパソコンなのか?)

 今月中までに済ませなければいけない仕事を全て、昨夜深夜までかかって済ませました。一安心。
 本日はガス屋に来てもらい、オーブン修理の予約だけ入れて、帰ってきて早々に即修理してもらおうと思っています。直ったら、ガンガンとパン作りをやって、ダイエーの試食品作りと、パンの撮影用のパン作り。あ、そうだ、撮影の日取りをガス屋の後に吉元さんに入れておかなければいけないな。たぶん、7月入ってすぐに直してもらえると思うけど、まだ修理日が予定できていない。本日、午後からガス屋が来る。
 こんなドタバタしたときに、北海道なんて生きたくないのだけれど、父が歳で、しょうがないのと、安チケットは超早い予約買いなので、行かざるを得ない、ああ、いやだ…。誰か、代わりに行ってくれないかね。
あーーーーいやだいやだいやだいやだ。仕事が気になって旅路なんて全然楽しめないよ。
 本の企画会議の結果も月末に集中しているし…。留守できないときに留守しなければいけない。あーーーーーいやだいやだ。憂鬱だ。

 着ていくものが何も無い。ヤバイ。どうしよう。いつもエプロンで誤魔化しているから、服なんかまともなものを持っていないのよ。午後からガス屋が来るから、デパートへ買い物にも行けないし。ヤバイ。ヤバイヤバイヤバイ。半ズボンとTシャツで行ったら、また親に叱られる。困った。

 ガス屋よ、早く来い!せめて、上着1枚買う時間が欲しい。ガス屋〜!

ホッチコージさんの土鍋

 昨日はパン教室でした。群馬から、わざわざ堀地カップルも参加。

 パンも蒸し焼きできる「蒸し焼き土鍋天火」を作って…と、企画を持ちかけていたので、私の頭の中は土鍋天火で一杯だった。すでに、パンなんか、どーでもよくなっていたわけよ。ホッチコージ君も、やけに乗り気。「面白そう…。ぜひ、作ってみたい」。完成したら販売は助っ人するから、と。コージますます乗り気(ワルノリか?)
 耐熱性の高い土を使えば可能なはず。私の描いた設計図をもとに、あーでもないこーでもないと打ち合わせ。
 ふたつの鍋を重ね合わせて、下鍋には中敷。そのまま直火にかけて、蒸し焼き料理。下鍋に水を入れたら茶碗蒸しなども作れる普通の蒸し器。鍋そのものは、炒め物もOKな調理鍋にもなるし、もちろん、冬場の鍋物料理やすき焼き鍋、フォンデュー鍋にも使える。天火、フライパン、普通の鍋、蒸し器と、よっつの機能を併せ持つ「蒸し焼き土鍋天火」。
 これをコージが販売するとき、私はどういうわけかパン生地を持って現場に登場し、パンを土鍋で焼いて実演し、客に試食させる…。という計画になっている。コージにもうひとつ入れ知恵。現場で物売りするのはサブで、その現場でブツの受注をして、後から宅配しろ、と。鍋の買い物は手軽ではないし、パンや菓子のように安くはない。現物だけ見せて、あとは通販客もゲットしろ、と。コージ「ああ!そうかー」ですって。そんなことも気付かなかったのか。デパートや店舗など、販売場所を借りると、売り上げの30%くらいのマージンを取られる。現場で売れることよりも、現場の現物をダシにして、通販客をゲットするほうが賢明だろ?
「はあ、そうですね。すごい…。」
 幸い、女房の幸子ちゃんはデザイナー。彼女に、きれいな通販書面を作ってもらえばいい。(昨日、初めて知ったのだけど、幸子ちゃんもムサビだった。)

 写真はコージ君製作の土鍋。これは調理用片手鍋です。従来の土鍋のイメージを一掃するような洗練されたデザイン。薄手で、軽めで、使い勝手がとてもいい。土鍋という言葉が似合わないほどです。「アースクッキングツールとか何とか、別の名前をでっちあげろ」と私。「ああ、センセ、そこまで言うか」。当たり前だ。生半可では許さん。コージ君の作品は売り方しだいで、もっと売れるし、土鍋クッキングじゃなかった、アースクッキングの良さや美味しさも、もっと広めるべきだ。実演は私にまかせろ。ボランティアしたるけん。とりあえず、試作して、先ずはポランの店から販売場所開拓をしていこうぜ。「野菜の美味しさと素材力、倍増!」なんていう宣伝文句で。写真、手前のパンはコージ君が捏ねた生地。パン作り2度目なのに、すごくいい生地を作る。筋が良い。

 自然素材の料理道具と、我が微生物兵器クッキングをドッキングさせれば、相乗効果が期待できるとよんだ。コージ、頑張れ。
「おれ、仕事遅いんだよな〜…」。あ、あのなあ…・。

豆腐のお握り

 梅干だの塩鮭だのといったお握りはあるけれど…。豆腐のお握りを知っている人はいないかも。で、これを純子ちゃんとみかちゃんに食べさせたところ、絶賛!す、すご〜い、センセ。豆腐まで、こんなに美味しいお握りにしちゃうなんて!わっははははは、そーじゃ、わしは天才で、君たちのような凡人とは違うのじゃ。
 とは言わなかったけれど、嗚呼、あまりにも美味しいので書きます。

 まず、上質の絹ごし豆腐を硬く水切りします。ガーゼをかぶせて自家製味噌に2週間以上漬け込みます。自家製味噌は酵母が生きているので(市販品はダメ)豆腐は味噌の中で発酵します。2週間もたつと、豆腐はなめらかなチーズのように濃厚な味わいと舌触りになり、もはや豆腐でもなけれま味噌でもない、極上至福の味わいとなります。言うなれば、豆腐の味噌漬けですが、必ず自家製の自慢味噌を使うのが決めてです。漬け床にした味噌は、そのまま普段の味噌汁に使えます。市販味噌を使うと、ただしょっぱいだけの不味いものしかできませんが、この味噌漬けは味噌も無駄にならないし、豆腐も別物の美味しさに仕上がるのでございます。ただし、当然しょっぱいので、塩うにや明太子をいただくときみたいに、ちびりちびると、なめるように味わいます。純子ちゃんとみかちゃん、ふたりとも、陶酔した表情で、うっとりと、コピリンココピリンコと豆腐をなめておりました。お握りの具にすると、ホント最高なのです。豆腐お握りの具の豆腐だけでは不足だったとみえて、お握りにも魔法の豆腐をぺたぺた塗りつけて食べていました。これに気をよくした私は明日のパン教室でも、豆腐のお握りを出そうと思っています。豆腐はラッパの国産豆腐やさんから買います。味噌は、発芽玄米入ブレンドの豆味噌。
 パン教室で、いつも「味噌くらい自分でお作りよ」と申すのですよ。パンなどより、味噌のほうが、よほど役立つ!

若干、お疲れモード・画像無し

 本日は野暮用あって、西武多摩湖線沿線の八坂村まで遠出しておりました。距離的には国分寺から10分くらいの距離ですから遠出とは言えないのですが、でも、遠出です。なにせ、汽車は1時間に3本しかない。しかも、たった10分の間に、乗り継ぎがある。行き先が違う。路線は1本。ここは東京か?

 いえ、違います。

 昔、ムサビの美大生だったころの沿線です。鷹の台だの、一ツ橋なんていうていどのものならいいんだけどね。許せる。でも、でもね、八坂村は違う。
 私、今は、そのようなヤクザなこと、やっていないんだよね。疲れた。今後は、もう二度とこのような無駄な時間を生じないようにしようと決意しました。人生の無駄遣いだ。

 疲れた。全て忘れよう。

 さて。あさってのパン教室は、前向き!ぶっこわれたオーブンを生産的逆手に取って、何とかオーブンを使わずにパン教室に持ち込む手段をいろいろ考えた。私には今、オーブンを修理する金はない。その上、預金残高は、またまた毎度のことながら、138円になってしまった。

 ふふふふふ。

 コウジクンの焼き物技術を開花させるべく、身を挺して、その関門となりたい。 天火がわりにもなる「蒸し焼き土鍋」。私は今、それにかけている!ふふふふふ。

 パンも焼ける、蒸し焼き料理も作れる、普通の茶碗蒸しみたいな蒸し物もできる、ご飯も炊ける、煮物もできる、燻製もやれる、炒め物も揚げ物もできる、その上、キッチンに置いてもオブジェとして美的感覚がある「万能変態両刀遣いバイセクシャルオーブン土鍋」!を弘子ちゃんは必死で設計・考案中なのダーっ!

 修理できないオーブン事情を逆手に取って、陶芸家を群馬から呼び寄せ、生徒にし。そして、「蒸し焼き土鍋」の商品開発と商業戦略をリアルタイムで進行させる。とりあえず、目と鼻の先の、オーブン不能パン教室の失態は回避できるであろうし、うまくいくと私が前から商品化したかった「蒸し焼き土鍋」の両方面を進行できる。
 伊勢丹とか、高島屋とかの催事にぶち込んで、
「料理革命!アウトドアクッキング同様・素材力の石焼き蒸し料理が、この土鍋で、家庭料理可能。料理界のバイキン的存在、林弘子考案!!」
 なんて企画が、可能かも。…・。ははははは!

 笑い事の冗談ではなく、やってみたい。焼き物のコウジクン&幸子ちゃんカップル、生活も命も、かかっているいると思うんだ。そんな人間と一緒に、うちの料理教室を組み立てていきたい。ほんの少しの人たちの集まりでいい。商業ベースでは決して生きられない手仕事人生。でも、それにクソ意地かけて、生活できるだけの仕事に持ち込む。それで生きてやる。文句あっか?ってなみたいな、ヤクザなこと、頑張ろうよ。

本日は料理教室

 本日は料理教室。水餃子と豆板醤仕込みなんですけれど、ちょっと面白いざ食材を見つけてきました。国分寺野菜の生!ヤングコーンです。

 初めて見ました…・。

 これを皮ごと蒸して、中華サラダにしてみようという計画。毎度のことながら、行き当たりばったりの「はったり」料理でいきます。

 え、レシピ?ないよ。え、作り方?知らん。作れば作れる。ともかく、皮ごと蒸すと、風味が生きるはずです。缶詰しか知らないんですもの私。

明日は料理教室です

 明日は料理教室です。麦秋の水無月恒例の「餃子作り」です。小麦粉を捏ねて、具を包み、本格的に水餃子(すいじょ)。王(ワン)さんにしこまれたチャオズです。捏ねた生地を寝かせている間に豆板醤(トウバンジャン)作り。そら豆と唐辛子で豆味噌を作ります。今までは、米麹と、そら豆と、塩と、唐辛子で仕込んで発酵させて、それに日本の味噌を混ぜ込んできましたが、今年はやり方を変えます。
 そら豆に豆麹(麹菌の大豆)を混ぜ込んで、本格的に仕込んでみようという無謀な計略。どーなるのかなあー…。私も分からない。いつも、安全路線の仕込みだったからなあ…。でも、豆麹でダイレクトにそら豆を豆板醤に仕込むのが、本来だと思う。豆味噌麹はいまや簡単にいつでも仕込めるほどにスキルした。じゃ〜やってみようか、という感じ。ダメモトです。(豆味噌の用意は万端である)。

 明日(21日)の教室は餃子作りと豆板醤作り。

 24日、土曜のパン教室は、ソーセージパン。ソーセージ作りも行います。オーブンがご機嫌斜めなので、揚げパンにしちゃおうと企んでいます。ソーセージは「カレーソーセージ」。揚げパンのブレストブロート(ドイツ語で、ソーセージパン)にカレーソーセージを突っ込んで、上からトマトソースをぶっかけてやる。ざまーみろという感じの、お上品なお味。ははははは!やるぜ〜!

 群馬県のホッチこうじクン&幸子ちゃん夫妻も来ます。(純子はお休み。まいどのことながら、みかとみるくの常連さん)。こーじくんに、私、今、変な企画を持ち込んでいるのです。この秋に土鍋の直販をアヒルの家(国立)でやるんですって。その土鍋は空焼きというか、直火に耐える土質配合になっている。で、あるならば、パン焼き用の土鍋も作れるのではないかと思い。で、「土鍋オーブンも作ってみたらー?」と。耐熱性が高いのであれば(つまり、から焼きに耐える土鍋であれば)、構造次第で、使い方次第で、小さな原始的オーブンにもなるのです。
 実はこれ、私自身が自分で作りたくて、いろいろ設計したのですが、いざ、試作段階になって材料が足りなくなり、完成させることができなかった素人企画。庭には3基、室内用に1基の土窯があるだけ。やはり、プロに作ってもらうのが一番。もし、うまくできあがったら、私が実演販売をして売ってやるぜ!蒸し焼きパンのみならず、野菜、魚、肉、蒸し焼き料理って、メチャ旨いんだよ。その大型版が、私が庭に設えたアースオーブン。薪の火と土窯で焼くピザはうまいよ〜。みんな、アホみたいなピザをピザだと思って(高い金払って)食っている。アホかと思うね。せめて、ウチの生徒にだけは、そんなニセモノを食わせたくない。でも、庭のアースオーブンに火入れするのって、メチャクチャ大変なのです。せめて、家庭用ガスレンジの上で、同じような旨いものを作らせてあげられないかな…と切望して。
 ド素人の私ではダメ。でも、プロの焼き物の人と、食べ物作りの私が、手を組めば、何とかなる。今、かけている。こーじクン&さっちゃん、頑張れ!と。
 やればやれるんだよ、何だって、できるさ。私は実験台なら、なんだってやるよ、応援しているんだから、ウチの生徒なんだから、だってホッチは頑張っているのが、ミエミエだったもん。放っておけるか。
 アイディア、試作は無料奉仕!(弘子さん、太っ腹〜!)。でも、その後は、自分で勝手にやりやがれ。毎度のウチの教室パターンです。その後の責任は負いません。(あたりまえだろ)。

カレーソーセージ

 「カレーソーセージとレーナをめぐる物語」というドイツの小説がございます。61年前、敗戦直前のハンブルクが舞台です。これを読む前に、
「カレーソーセージって、どんなソーセージなの?」という強い疑問と興味が湧きました。ドイツのソーセージとカレーが、全く結びつかなかったのです。
 能天気な私はあれこれカレースパイスを肉に混ぜ込み、カレースパイス味のソーセージを作って「たぶん、こんな感じだろう…」と。

 やっと、その本を借りて読み、あぜ〜ん。カレーソーセージとは、焼いてぶつ切りにしたソーセージにトマトケチャップとカレー粉をぶっかけただけの、屋台の簡単な食べ物だった。で、なぜ、ドイツにカレーか?これは終戦と同時に勝戦国の英国からもたらされたカレー粉だったらしい。物資の不足する終戦直後、カレー粉もトマトケチャップも、入手は簡単ではなかったようです。敗戦地の屋台で売り出された「カレーソーセージ」。当時はソーセージの皮(豚の腸)も入手できなく、皮無しソーセージだったそうです。
 小説の内容はソーセージではなく、別のソーセージというか、なんというか、まあ、あれよ。40代の中年女性と24歳の脱走兵の切ない不倫物語なんですけどね。まりもっこりくんといい、本日のカレーソーセージといい、なかなか奥が深いですね。

豚ひき肉500g、塩小さじ2、ブイヨン75cc、みりん25cc、黒こしょう小さじ1、マドラスのカレー粉大さじ2、スリランカのカレー粉大さじ1、卵白小さじ1〜2(少々)

 これを熱を持たせないように、よーく捏ね上げて、腸詰めし、蒸し器で12分ほど蒸すと、終戦61年目の国分寺カレーソーセージの出来上がり。トマトソースを作って(パスタにも向くような味付けのソースに仕上げて)、ぶつ切りのカレーソーセージにぶっかけて食べてみた。旨い!
 そういえば、たこ焼きも終戦直後のドタバタから生まれた屋台の食べ物だったらしい。ドイツのカレーソーセージは日本のたこ焼きみたいなものだと、本の後書きに書いてあった。
 ドイツのカレーソーセージは、身分の高い人は食べないんですって。つまり、ビンボ人の食べ物らしい。野外の肉体労働者やホームレスのおじさんなどが、立ち食いしているんですって。ますます親身に感じます。
 でも、本場のカレーソーセージと、私のカン違いカレーソーセージと、いったいどちらが美味しいんだろうか?だれか、ドイツまで行ってカレーソーセージを試食してきてください。

引き続き、二日目の味噌玉と仕込み味噌

 お〜い、農文協の五十嵐さーん、見てるか〜!?

 二日前の午後、農文協撮影隊と行った豆味噌。味噌玉のほうは今朝ついに、麹カビに花が咲き、ウグイス色の花粉を撒き散らすようになりました。種取して次の友麹に使います。種取のあとは塩漬けの本仕込みを行います。二日前に塩漬けの本仕込みをした豆味噌のほうは、あの緑色から変化して、すでに褐色になっています。見えますか?五十嵐さん!今までの最高最短記録ですよ。カビ天国の6月です。
 これを西山カメラマンに見せたら、またまた驚くだろうなあ〜。まりもっこりくんのもっこりをびろーんと引っ張って、まりもっこりくんをブルブルいわせながら「ちょーすげー」とかさけぶんだろうなあ〜。日本伝統の味噌玉の麹カビを「まりもっこりくん」と勝手に呼び始めたのは西山カメラマンです。私もすっかり感染してしまい、豆味噌麹をつい、まりもっこりと呼んでしまうようになりました。確かに、見れば見るほどまりもっこちくんにそっくりです。

 私は今、すたれてしまった日本の偉大な「まりもっこり味噌づくり」を再復興させたいのです。尊敬すべき我らの祖先らが生み出し、そして、連綿と継承され続けた伝統の菌遊び。それがまりこっこり味噌作りでございます。西山カメラマンは「こんな美味いもの、オレも絶対に作りたい!」と申しておった。私の秘伝の菌遊びに触発されたと思われる。
 今のところ、「まりもっこり味噌づくり友の会」会員は小倉カメラマンだけだけど、そのうち西山カメラマンもオルグって、会員増員を図ろう。カメラマンという生き物はどうやら、まりもっこりの菌遊びが好きな生き物のようだ。そうだ。今こそ、私はここに断言する。「まりもっこり菌遊び協同組合」を結束させよう。日本伝統の食文化を滅亡から救うのは我らが「まりもっこり菌遊び協同組合」しかないのだ。あ、そうだ。農文協のやつらもたぶらかして組合員にしよう。あの連中はワルノリ軍団だから、まりもっこり菌遊びの才能は潜在的に持っている。とりあえず、西森のぶさん、克樹、遠藤あたりを引き込めば協同組合の勢力は増す。そのうち、
「まりもっこり飲み会」を開催し、ノブ・克樹・エンドに毒杯を盛ろう。あ、そうだ!アスペクトの副編集長もすでに、私のまりもっこり菌遊びに心酔しておったのだ。そーだ、そーだ。副編の小村さんも組合員にしよう。

 本日のブログも、熱く日本伝統の食文化を語り、実に有意義なものであった。ご静聴ありがとうございます。
             まりもっこり菌遊び会長 林弘子

この季節はたった1日で味噌玉にカビ

 昨日は農文協の雑誌の撮影でした。ムシムシ暑い梅雨時だというのに、秋の号。豆味噌作りを「ぶりかえし」ました。なにせ、秋なんだから。
 昨日の午後に種付けした味噌玉を放置しておいたら、本日の昼にはすでに立派なカビが生えそろいました。種の自家採取をしないなら、もう充分に仕込める状態です。冬のころ(2月)は1〜2ヶ月ほど味噌玉を乾燥させる、などと言っていたのに、今は24時間放置するだけでOKなのです。カビはカビの都合で生えたいように生えてくる。人間の固定するマニュアルの何と愚かなことか。
 逆に言えば、悠長にぼやぼやしていたら、不要な別のカビも生えてきやすいのです。この季節はスローフードじゃなくて、ファーストフードみたいな忙しい仕込みになります。スローフードという言葉の何と愚かなことか。ともかく、発酵食づくりにはマニュアルは無い。微生物という生き物に対応する柔軟性だけが要求されます。カビはお友達。

 豆粒を麹にして醤油や塩水に漬け込む「塩辛納豆」。これも、今、盛り美味しい。醤油と豆味噌の中間のような味で、糸を引く納豆とは全く違います。麹カビの生み出した強烈な旨味がご飯にも、野菜にも、豆腐にも合います。菌の生食いなので、有用な微生物もお腹の中に増やせます。こんな季節は発酵食ですよ。ともかく、良い菌を体の中に増やしておいたほうがいい。ほんじょそこらの食中毒菌などに負けない体にしておくのです。

 撮影のメイン写真は豆味噌の味噌汁と塩辛納豆のお握り。今回はとてもシンプルで渋い。カメラマン氏、味噌汁から湯気をたちのぼらせたくてしょうがないのね。でも、湿度と室温が高いと、写真に写るほどの湯気は立ち昇らないのよ。冬なら立ち昇るんだけれどね。何度やってもNGで、やむなく味噌汁を沸点までゴボゴボ煮立てて、間髪をおかずにお椀に入れて即シャッターを切り、やっとOK。この「味噌汁の湯気立て」で、みんなで苦労して、どどっと疲れた。エアコンの冷房を入れて部屋の温度を20度くらいまで下げることも考えたんだけど、結局は味噌汁のほうの温度を上げた。沸点に達したとたん、味噌汁の香りが、がたっと落ちました。香りが悪くなった瞬間に、お椀に入れる。味噌汁の沸点到達温度とカメラマンのシャッターがきられるのが同時。ここまでくると、連係プレーも神業ですよ。…・で、なんで私、たかが味噌汁の湯気を立ち昇らせるだけで、こんなに死に物狂いにならなきゃいけないのよ?

 料理を仕事にするということは、なかなかは大変なのでございます。

今年初の梅仕事開始

 徳島の森本さんから無農薬の梅が届きました。5月からの天候不順がたたって、今年の梅の出来はさんざんだそうです。斑点病(梅のソバカス)が広がって、3分の1は廃棄だったそうです。無農薬栽培というものは、こういうときに弱い…と言っていました。
 それでも恵贈いただいた初夏の果実。木成りのへたの部分も図太く、実もパツンパツンに緻密に詰まっています。昨年5月の末は赤や黄色に完熟していた森本梅ですが、今年のものは6月半ばだというのに未だ青いままです。たしかに、ソバカス模様も多いです。その上、教室の日もまた外してしまいました。(21日が料理教室です)。

 今年、私の梅仕事の目的は「梅干作り」ではありません。ですから、むしろ青いほうがいいくらいです。無農薬であることも本当にありがたい。今年は白梅酢をたくさん作ろうと思っているのです。青梅の強力な抗菌性と強烈な酸味が必要です。青梅を塩漬けして出た汁が白梅酢です。この梅酢で昆布だしを引いて昆布の底味をつけます。これをご飯炊き水に適量忍ばせると、ご飯がふっくら炊きあがるのです。そして、冷めてもパサつかず、しっとり柔らかいままです。保存性も上がります。みりんか蜂蜜も極少々、ばれない程度に添加します。これは米を包み込む働き。言うなればカプセル効果です。ご飯をツヤツヤに仕上げます。梅12kから、かなりの量の梅酢が取れるので、当分使えます。もちろん、梅そのものは梅干になります。そのままでは硬めの梅干に仕上がるでしょう。柔らかくしたければ、梅酢を煮立てて一回しかけて梅に熱が通る状態にすれば、硬い梅干なんぞは簡単に柔らかくなります。

 不作年の不出来な梅であっても、作り方と使い方次第で、何とでもなりますし、有用に活用できます。