辛口のかりんとう

 とどのつまりは「酒に合う」味のものでなくてはならぬのが、我が教室。

 酵母かりん糖と言えども、例外ではなく、黒蜜、白蜜も、まあ、よろしいが、やはり一番うまいのは「辛口」だれをからめたもの…という結末。

 甘くないかりん糖。

 生地に豆や野菜などを配合して、辛口に合うようにしました。

 左側が、ごぼうを練り込んだ生地の「トウガラシ」味。

 右側が、ガンバンゾー(ひよこ豆)を練り込んだ生地の「ニンニク・白ゴマ」味です。

 ガンバンゾーは、一日水に浸して戻したものを生のまま、フードプロセッサーで粉砕して生地に加えます。

 中種150g、小麦粉300g、ガンバンゾー150g、卵1個、塩小さじ2、砂糖大匙1、オリーブオイル大匙1.これが、生地です。

 一次発酵3時間、二次発酵1時間弱ほど。生地を揚げてから、130度のオーブンで20分ほど空焼き。カリカリにします。

 すりおろしにんにく、白ゴマペースト、レモン汁大匙2、砂糖大匙2、塩少々を中華鍋に入れて、ブクブク煮溶かしたものをカリカリの揚げ生地にからめ、煎りゴマをまぶして冷まして、出来上がり。

 残ったガンバンゾーは、ファラフェルやティファンなどの豆の揚げ物料理に使います。

 お豆さんを自然発酵させると、ふうわりと柔らかく仕上がります。

 で、このお豆さんの自然発酵というものが、なかなか難しいのです。行きすぎると、酸っぱくなったり、挙句の果ては悪臭を放ち始めたりで…。

 慣れ親しんだ日本の大豆や小麦の発酵とは違い、チャナ(ガンバンゾ)、ムング、ダルなど、外国のお豆さんの自然発酵に、私はまだ、慣れていないのです。

 そこで、また、悪魔的なサル知恵が、頭をもたげるのです。

 そうだ、これにもパン種を入れちゃえばいいんだ!と…・。

 我らがパン種で、生豆の粉砕物を発酵させた被写体報告は、後日に。

 (酵母パンとは、もはや呼べないような、お菓子づくりや料理にも、自然発酵種を大いに活用してもらいたいと思って、今、そのレシピ書きと、マニュアルのポリッシュアップを図っているのですが。何とか、1冊の本にもまとめたいと、願っているのですが。…。遅々として、なかなか前に進まない。暑すぎる。原稿書きより、ビールだ。)

 

鮎の一夜干し

 淡白な味わいの川魚が美味しく感じられる季節ですね。

 田舎の清流を思い出します。家族いっしょに、弁当持って、魚採りにでかけたものです。

 「釣り」じゃないのよ。網を持っていくの。だから、「魚採り」。

 きれいな、きれいな、せせらぎでした。

 母は殺生が嫌いな人なので、加わらない。川辺で弁当の番。で、父と私と弟とで、まるで、河童の子のように水遊びしながら、「アカハラ」「ウグイ」などの魚を追いかけまわした。

 遊びまわって腹が減ると、殺生だろうが、何だろうが、何でもうまかった。

 東京住まいの今は、スーパーで養殖物を買う「魚採り」。養殖物は、やはり、どこか水っぽくて、味気ないです。

 味を濃くしたくて、ヤマメやアユなどは、一夜干しにしています。

 2枚に開いたものを濃いめの塩水にさっとくぐす程度で、網にのせ、冷蔵庫の中で何もかぶせずに、1日か、2日間ほど干します。(冬の海魚の干物とは違うやり方です。)

 名づけて「冷蔵庫干し」。今の時期、天日干しはできませんもの。

 写真は文字通り、1日だけの一夜干しですが、もっと長く干してから焼くと、頭も中骨も、丸ごとサクサク食べられるくらいになります。

 アユ、ヤマメ、イワナなどは、姿の小さな魚なので、どこも残さずに、全て丸ごとをいただきたいものです。

 でも、一夜干すだけでも、身のしまりや、味の濃さが違います。養殖物独特の水臭さも、なくなりますよ。(でも、やはり、天然ものには負けちゃいますが。)

 各段に美味しくなるので、ぜひ、お試しあれ〜〜。

 今週のパン教室は、トルコのパン、スミットを予定しています。夏野菜のピーマン類が、太ってきたので、バベルドルマス(ピメント類の詰め物料理)でも作ろうか。

 豆板醤とトマトを混ぜ合わせたものを隠し味の調味料に使うと、不思議とトルコ料理っぽい味付けになるんです。(邪道と言われそうだな。)

 関係ない話だけれど。

 ガンバンゾー(ひよこ豆)の辛口かりん糖と、ごぼうの辛口かりん糖、出来上がり。ごぼうよりも、豆の発酵が面白い。写真の掲載は、後日に。生地の発酵が早すぎて、冷蔵庫を活用しながら、なんとか、生地を手なづけました。

 先週はお休み生徒がいたので、今週、スミット以外にも、また、かりん糖生地も用意しておこうと思っています。こうご期待。

葉トウガラシ・その後・おまけつき

 ちょっと前まで、白い花をつけていた葉トウガラシ。

 最近は、可愛い小花が、青唐辛子へと成長しました。

 このくらいの時期の葉トウガラシが、一番好き。なぜならば、新鮮な青唐辛子のオマケつきだからです。

 1束、百数十円の葉トウガラシから、200g以上もの青唐辛子が収穫(?)できました。

 新鮮なうちに、収穫物を即、冷凍。(後々、とても役立ちます。青唐辛子として売られているものよりも、若いので、柔らかくて使いやすいのです。)

 主体の葉の方は、もう、佃煮なんて、暑くて作る気がしない。

 で、油で、さっと炒めてから(しんなりとして、かさが減るくらいまで)、酒と醤油をジューッと落して、ピリ辛の味付けにします。(砂糖やみりんは使わないほうが、味が、うまみがピュアです。)

 収穫し損ねた赤ちゃん青唐辛子が、ピリリときいていて、この時期にぴったりな、爽やかな青菜の一品になります。

 見た目は青々ゴワゴワした立派な葉っぱですが、硬くなんかないですよ。とても、食べやすい青菜です。調理所要時間も、5分。

 茎から葉っぱをむしり取るのが、ちょいとメンドクセーけど、でも、同時に大きく育った青唐辛子も収穫できるので、メンドクセーどころか、喜び以外の何ものでもない。

 もう、こうなると、青唐辛子の収穫がメインで、葉っぱの方は、おかず1品増やしのオマケとなります。立場は、逆転。

 うす切り大根を干して、ニンニク、生姜、青唐辛子のみじん切り、塩、ターメリックを加えて、「のん兵衛用・ウコン漬け」を仕込みました。温かい時期に、乳酸発酵させて、酸味のある漬けものにします。

 めちゃ、美味しいです。ターメリックを入れるので、色も可愛い。ところどころに、薄緑のトウガラシが美しい。(ターメリックを入れない場合もありますが。)

 これ、「アチャール」とかいうネパールの漬物のパクリです。(本場のものとは、違いがあるでしょうが)。

 ピリッと辛口の、さっぱりした漬物になります。ちょうど、たくあんのエスニックバージョンだな。

 夏場に、たくあんっぽい大根のお漬物がいただけるのが、ありがたい。パクれるものは、なんでもパクる。

 ということで、1束160円、国分寺野菜の葉トウガラシから、冷凍青唐辛子200gと、青菜炒め一鉢と、アチャール1ビン、ゲットで、ありがたや、ありがたや。

昨日の夕暮れ時

 昨日の夕暮れ時。

 ほんの一瞬ですが、空全体が、きれいな紫色に染まりました。

 美しい光と影は、一刻たりともとどまらず、光も影も色も、どんどん変化し続けて、夜になりました。

 地球って、ホンマ、すごいスピードで回っているんだなあ。

 しばし、アホラ〜っと、夕暮れと夜の闇の中間で、たちんぼしていました。

 で、何を書きたかったかと申しますと…だな。

 地球の回転速度のせいで、私はごぼうの「キンピラかりん糖」の生地を発酵させすぎてしまったのです。

 台所に戻ったら、かりん糖の生地は、フワッフワに膨れ上がっていた。大あわてで揚げたら、まるで、東鳩キャラメルコーンのパフみたいに、軽い仕上がりだ。

 夕陽のバカヤロー!(この部分は、昔の青春ドラマ調に叫んでください)。

 えーと、ですね。

 自然発酵パン種を使って作る酵母かりん糖の利点とは、ですね。

 揚げ生地のきめ細かさを発酵時間や温度で、自由自在に調整できることです。

 きめ細かくて、パリンポリンと歯ごたえのあるものにしたかったら、二次発酵時間を短くします。

 逆に、太めのかりん糖で、ザクッザクッと、噛じりやすくしたかったら、発酵時間を長くして、気泡を大きくします。

 で、わたしゃ、ごぼうのかりん糖を細造りに仕上げて、ポリンカリンとクランチな感じになるように、きめ細かく仕上げたかったわけよ。

 それなのに、ブハブハに膨らんで、結局は、でぶっちょかりん糖になってしまった。そのせいで、ごぼうやニンジンの味が、てーんで薄くなった。やり直しだ。

 さて、みなさま、ご一緒に。酵母パン作りの失敗は、海に向かって…。

 「夕陽のバカヤロー」!!

 と、元気いっぱいに叫びましょう。

 (ただし、住宅街で叫んだら、「バカヤロー」と、山びこのごとく叫び返されるので、注意しましょう。)

 

デザート梅干し

 お茶請け用に作った甘酸っぱい梅干しです。土用干を済ませたので、梅シロップに漬け込みました。

 ほんのり塩味、甘酸っぱい梅干しのお菓子です。

 昨日の教室で試食に出したら、好評でした。ついでに、酵母かりん糖も、好評でした。

 で、用意してある差し替え生地のかりん糖は、みんな、一応は、かりん糖らしく作り上げて上出来だったのですが…。

 各自、自分で捏ねあげる生地の方は、みんな、ちゃっかり「酒に合う辛口」に仕込んでおりました。

 生地に加えたものは、すぼしエビ、青海苔、紅ショウガ…。

 な、なんば、しよっとかいね!?「いえね、酒に合うように、とね」。

 かりん糖に着せた砂糖衣も、黒蜜、白蜜、パームシュガーとココナッツ、そして、醤油・みりん・トウガラシの甘辛衣…・と、各自好き好きに。

 で、やはり。

 一番、好評だったのが、醤油味の「甘辛衣・トウガラシ入り」でした。理由は、「これが、一番、酒に合う」からなのだそうです。

 さすが、我がパン教室だけのことはあります!

 ということで、私は今、「ごぼうと人参のピリ辛かりん糖」を仕込んでいる最中です。名づけて「キンピラかりん糖」。ピリ辛のトウガラシ醤油衣を着せるつもりです。

 「酒に合う酵母パンおつまみ」バージョンなら、誰にも負けない。

 闘魂輪廻。不屈の闘魂。

 来週の教室を見ておれ。ムフフフフ。

 無敵の笑い。

 

お教室でございます

 昨日の暑さは、半端じゃなかったですね。熱中症続出だったのかしら、救急車が、あちこちでピーポーピーポーと、忙しそうでした。

 暑いけれど、お教室でございます。

「酵母かりん糖」やります。道中、お気をつけていらしてください。日よけの帽子、日傘、水分補給、忘れずに。(レシピは忘れていっていいけれどさあ…。)

 30度を越す猛暑の夏場は、パン生地だって「夏バテ」するんですよ。

 30度以下程度の温度が必要な、捏ね・一次発酵という、一番大事な土台のステージで、適正な環境(温度)が与えられないからです。

 発酵準備、発酵余力が、無い生地に、即、仕上げの二次発酵的な高温が与えられるわけです。

 粉を変えようが、パン種を工夫しようが、酵母にとって高温過ぎる環境は苛酷です。あの方々は人間同様に、24度前後くらいが、一番心地よいらしく、心地よい環境でしか、優良子孫繁栄いたしません。

 34度の室温で、昨日、私が焼いた食パン。ひでえー出来です。

 もう、しょっぱなの捏ねの段階から、でろんでろんの根性無し生地。一次発酵も、イヤイヤとだらけながら膨らみ、酸化の度合いのせいで、暑い割には二次発酵時間が逆にもたつきました。

 で、焼きあげたら、焼き縮み。人間同様、パン生地も暑さでバテていた。

 この時期、「食パンがうまく焼けない」という、SOSメールが、頻繁に届きます。

 うまく焼けなくて、当然なのですよ。

 最高温度の二次発酵にですら、32,3度程度あれば十分な、リーンな塩パンです。亜熱帯気温になる夏場の日本で、夏ですら涼しいヨーロッパ的なパンをうまく作ろうとすること自体が無理なのです。

 こんな時期は、古代オリエントの東洋的なパンを作って楽しむのが一番です。エジプト、パキスタン、モンゴル、トルコ、中近東諸国のパンは、猛暑の夏場にも耐える形態になっています。

 で、実は、こっちのほうが、パン作りの元祖、本流なんです。

 食パンや、フランスパンをうまく作れない猛暑の季節。逆手に取って、別の視点から、酵母パン作りの幅広さにチャレンジしましょう。

やさいで捏ねるクラッカー

 一昨日の早朝(4時半)に、庭の木から、カナカナの鳴き声が大音響で聞こえて来ました。

 あの物悲しい鳴き声も、枕もとに近い場所で放たれると、暴力的目覚まし時計の爆音みたいで、驚いて飛び起きました。

 気も早く、梅干しの土用干しに入っています。でも、今日は、夕方、夕立が降るらしいよ。干しもの(梅干し、洗濯物)に、ご用心。

 もし、不運にも、梅干しを雨に当てちゃっても、慌てず騒がず。梅酢で(さもなければ、安い穀物酢で)洗い流して、晴れた日に、また干し直せば大丈夫です。

 あと、梅の土用干しは、カンカンに照りつける直射日光の元よりも、少し半日陰くらいのところのほうがいいです。たとえば、ベランダのひさしの下とか。

 さて、本日の「おかしな酵母パンの駄菓子屋横丁」。

 野菜で捏ねるクラッカーです。野菜は、何でもいいのです。

 正確なレシピの数字はないのですが、小麦粉が、硬いパン生地くらいにつながる量の野菜で捏ねます。(中種、塩と油脂も加わります)。

 たとえば、大根葉、キャベツの外側、ブロッコリーの葉、長ネギの青くて硬い葉などの葉ものは、さっとゆでて、みじん切りにして硬く絞ります。人参やショウガなら、すりおろして、そのまま使います。野菜のせいで、発酵がメチャ早いです。

 (写真中央)今回、私が使った野菜は、ニンジン、パセリ、長ネギ、トマト、ショウガ、キャベツ、そして、グンドルックという青菜の干物(写真右)です。

 グンドルックは、大福さんからいただいたネパールのお土産。

 青菜類(大根葉・菜の花・ブロッコリーの葉など)をすり潰して、かめに詰めて1週間ほど発酵させ、それを干したものが、グンドルックだそうです。(水で戻して使います)。

 青菜類は、そのまま干すと、黄色くなって枯れちゃうことが多いので、私はさっと湯通ししてから干物にしていました。

 で、んー、そーか・・。湯通しではなく、発酵させるという手もあったのかー!と、開眼した次第。発酵させているので、普通の干物とは違う風味があります。

 今年の秋の大根葉干しは、これをパクります。

おかしな酵母パン駄菓子屋横丁

 また東北で大きな地震が起きてしまいました。

 被災された方々、心から、お見舞い申し上げます。

 南部せんべいや、岩手のあたりに、どうも日本の小麦食文化の根っこがあるように感じていて、「手焼き南部せんべい」を焼ける南部鉄のせんべい焼き鍋を注文しようかどうか、考えていた時でした。

 教室のみんなで、手焼きの小麦煎餅作って、せんべい汁も作って、日本の小麦食文化を味わうのも、意味あるよなあ…なんて思っていた矢先でした。

 (でも、今、被災地は大変なときでしょうから、しばし、ペンディングにしておきます。)

 「てんぽせんべい」や「せんべい汁」には、パンや麺に通じる食文化を感じます。

 まあ、それはそうと。

 話は変わりますが。

 今週のパン教室のパンは、乾きもの、つまり、保存性の高いクラッカーや、お菓子類を何か組み込もうと考えていました。

 30度を超える夏には、「あまり普通ではないパン」(らしきもの)をやって、暑さを逆手に取って、酵母パン作りの幅広さを楽しみたいのです。

 かりん糖、クラッカー、どら焼き、今川焼、田舎風しっとりクッキー…何でも作れます。

 ベーキングパウダーや重曹は、発酵の時間要らずなので、とても便利な素材です。でも、便利な材料の代わりに、自然発酵種を使うと、別の風味深さと保存性の高さが生まれてきます。

 右下の白いかりん糖は、黒砂糖ではなく、パームシュガーとかいうココナツから取った砂糖を蜜衣にしてまとわせ、さらに、ココナツパウダーをまぶしたものです。(パームシュガーは、教室のキョーコちゃんからのお土産)。

 夏は、黒砂糖や、ココナツの風味が心地よく感じられますよねえ。

 懐かしい味。やりましょうか?

 

甘酢からし味噌

 初夏になりかけの温かくなったころ、教室で仕込んだ甘口の白味噌。

 どーせ、少ししか使わないから…と、大豆1k程度の仕込みでしたね。

 みなさんのは、まだ、冷蔵庫の中で待機中ですか?

 私、昨日、やっと使い初めました。甘酢辛子味噌を作りました。

 白味噌100g、みりん大匙2、酒大匙1、砂糖大匙3、酢大匙3

 これを小鍋に入れて、かき混ぜながら、プツプツ沸騰するまで加熱して、大匙1ほどの練りからし(チューブに入ったやつ)を混ぜ込みました。

 夕べ、焼きナスにのっけて食べたら、とても美味しかった。

 (毎年、甘口の白味噌仕込みはイヤイヤだけど。でも、やっぱ、今年も少しだけ仕込んでおいて良かった…と、思えた瞬間です)。

 貝、イカ、タコなどと海草を合わせたものに、のっけたり。

 キュウリなどの酢の物に、ちょっとトッピングしたり。

 この程度の量を作り置きして、冷蔵庫に入れておくと、これからの季節の食卓で、割と重宝しますよ〜。

 ホタルイカなんぞを買うと、よく、袋入りの甘酢味噌が、サービスで同封されているでしょ。あの味って、ちょっと、ありがた迷惑系…。

 自分で作った白味噌で、ちゃちゃっと作ったものの方が、格段に美味しいよ。

 チューブに入った練りからし、結構いろいろな添加物入っているけど、わたしゃ、全然気にせずに、へーきで混ぜ込んでいます。

 もし、気になるのでしたら、粉からし、ご自分で練ったものを混ぜ加えてくだされや。(めんどくせーから、私はチューブ入りで十分ですわ。)

 味噌作るのは、面倒くさくないんだけれどね。でも、粉わさびとか、粉からしを練るのって、ツーンとして、鼻水たれるから、やーなの。

 何を作っても、どこか、何かが倒錯していて、矛盾を含んでいるんだな、これが。

 ま、んなこった、どうでもいいから、ともかく作ってみなはれ。

 

酵母パン駄菓子屋横丁・酵母のかりん糖

 手書きの原稿下書き(というよりは、意味不明の単語の羅列)も、夢の島から出てきたし。

 春から、「休業中」だった「お菓子屋」さんを再開店。

 今まで出した酵母パンの本に取り上げたアイテムから、ことごとく外された可哀そうな「おちこぼれ酵母パン」の再開です。

 これ、パン種を使った「かりん糖」。

 どこから、どう見ても、酵母パンなどではございません。

 でも、こんな、駄菓子類も、うちのパン種の酵母パンの仲間なんですよ…。「パン」という単語が、タイトルに入る本には、入れられないものもあるのです。

 かりん糖などの揚げ菓子類、クラッカーなどの小麦煎餅的スナックなど。田舎風クッキーや、フライパンで焼くパンケーキ類など。

 酵母パンとは呼べないような、菓子類を酵母パンの本にして日の目をみさせてあげたい。

 もはや、パンとは呼べない酵母パン。パン本から落ちこぼれたお菓子たち。

 使う粉を選ばないところが、ラク。捏ねが、メチャ少なくて済むのが、ラク。遊び気分で気楽に作れるのが、ラク。

 酵母パン作りをする人って、どこか肩肘張っているんです。もっと、ラク〜にやればいいのにね…。「ほら、こんな、遊びもできるんだよ」という、ふざけた本にしたいのです。

 たぶん、いろいろな使い回しを知らないから、肩肘張っちゃうんだろうなあ。

 食育だの、食の安全だの言う、クソマジメなやつらを裏切りたい。

 ちなみに、製パン性の高さを要求されるパン作りには不向きな、自家製粉の国産小麦だって、大いに酵母のお菓子作りに使えます。