本音の書評

 今月から、某新聞紙上で書評コラムつうものを書かされているわけよ。んで、原稿料をいただくお仕事だから(いくら安いといってもね)やはりマジに書かなければいけない。で、即、ストレスよ。
 なにせ、個人的に好きで読んでいるベッド中のものがひのもとにさらされるわけだから。で、ベッド中の本は本音では出せない。仕事としてマジに読むし書く。本を読むのが辛くなるおシゴトなんだわさ。この一ヶ月間に、読み込んだ本といえばパソコン関連の実用書の11冊だけだもんね。それすらも、きちんとまともに熟読していない。そんな私に新刊書評コラムなど書けるのか?書けるわけねーだろっ。

 ということで、ここでストレス発散。私の本当の愛読書は辞書・辞典、そして、この通販生活なんですよ。

 ともかく、近年の本というものはくだらない。なぜかと言うと、パソコンのせいなのだ。筆者がプリントアウトすらしていない原稿を編集者にパソコンで送付する。編集者はまともに原稿を読み込まなくても機械操作だけでカンタンにゲラらしきものをちゃちゃっと作れちゃう。誌面や本作りがメチャカンタンになって、作るコストも激減した。レタスやきゅうり並みに新刊が発行されるわけよ。筆者も素人でいいなら、編集者も素人でいいわけ。んで、こんなことで、ちゃんとしたまともな本が作れると思うか?作れるわけねーじゃん。アホか。
 原価コスト安くなって、たくさん販売できるようになると、・・。フツウーはそれで上がりが伸びるよねえ。それが、違うんだな。出版界はいまだに冬の時代だぜ。当たり前だろ、陳腐な合理化手段しかとっていないのだから。時代や読者はそこまでアホじゃないぜ。そんな無味乾燥した連中に比べると、ホリエモン氏などは、なんて人間的感性と知能を持った生物なのだろう!美しい…・。

 で、前置きが長くなったが…。この、通販生活つう本はメチャ安くて内容が詰まっているよ。書かれていることが、マナモノなんだわさ。デジタルじゃないのね、思想と哲学(!?らしきもの…?)が。ただのカタログ本じゃないよ。それ以外に熟読すべ濃いページがこれでもかっ!というくらい詰っているよ。まともな誌面ではかけないけれど、本音をここに記すよ、私は私なりにナマモノとして生きたいからねえ。買って読め。継続購読すると2年間8冊で、たったの千円だ。それ以上の価値大。

名前不明なのよねえ…

パン教室のアイテムにする予定だったパンなのですが…。

 おーい、純子、見てるか〜い?「こんなパン作りたい」と市販のブツを持ってきたのはいいのだけれど…。名前くらいは覚えてきなはれ。名前が分かると、いろいろ調べようもあろうもんが。「名前は、えーっと?なんだっけ。デンマークのお菓子みたいにあま〜いパン」じゃ、調べようがないのよ。
 まあ、試食して同じようなものを作ってみましたよ。生地はバター折り込み生地(ペストリー)。中にはアーモンドプードル入りのカスタードクリームとレーズン。普段教室で作る折り込み生地と同じですが、大きい分、メチャクチャ二次発酵に時間がかかった。なんと、常温で8時間!
 てっきりクロワッサン程度に2,3時間で済むと思っていたのですが…。小型に作るとたぶん二次発酵時間は短縮できるはず。ヨーロッパには、このような発酵生地のお菓子が数多くありますね。油脂や砂糖が発酵を遅滞させるので、のんびり気分で気長にほったらかし発酵に持ち込むしかないですなあ…。
 今度の教室でやろうと思っていたのですが、飛び入りゲスト参加者2名増えて手狭になりました。で、麺棒がけの折り込み生地は無理になっちゃった。別のパンをやります。ごめんね。

手作りウスターソース レシピ

ウスターソースも手作りダッ!

玉葱1個、人参半分、トマト1個、セロリ20cm、りんご1個、プルーン、デーツ、いちじくなどのドライフルーツ類を合わせて200g、酢250cc、赤ワイン100cc、みりん50cc、醤油大さじ2、塩30g、(以下は香辛料なので、布か紙パックに詰めて口をしばり取り除きやすくしておく)玉葱の黒焼き1個分、シナモンスティック1本、赤唐辛子2,3本、ローレル2,3枚、黒こしょう大さじ2、クローブ10本、タイム、オレガノ、セージ、クミンを各小さじ1、しょうがすりおろしを20g、つぶしたにんにく1個、水1リットル
作り方

1・りんごや玉葱は皮をむく。果物、野菜を2cm角くらいにおおざっぱに切る。
2・全ての材料を鍋に入れ、火にかける。
3・煮立ったら火を弱火に近い中火にして、コトコト1時間半煮る。
4・ざるで固形物と汁に分ける。
5・固形物の荒熱が取れたら、フードプロセッサーにかけてピュレにする。
6・5のピュレをざるなどで裏ごし、さらになめらかなピュレにする。
7・鍋に6と汁を戻して、30〜1時間ほど弱火で煮詰めて好みの濃度にする。
8・あきびんに詰めて常温保存する。(できあがり1ℓくらいです。)

煮詰めが足りないと、発酵する場合があります。その際はもう一度火通しして勝手に住み着いた酵母菌を死滅させます。(腐敗ではありません)

上記材料の水や酢にご注目!この部分を他のものに置き換えて自分だけのマイウスターソースにしてください。例えば、くず野菜(野菜の皮や根など)で引いたブイヨンを使ったり、昆布だし汁を使ってみたり。また、夏みかんや他の果物(季節の旬のもの)の絞り汁を酢や水に見立ててみたり。また、一番助かるのは食べ終えたラッキョウ漬けの残り汁の活用です。これはらっきょうの匂いがついていて、そんじょそこらのものには使えませんが…。ウスターソース作りなら大丈夫!らっきょうの匂いや味も立派な香辛料。その上、酢や甘味や塩味までついている。(その分、調味は加減しましょうね)。
これから、ラッキョウ漬けのシーズンに入るけど、前年の残り汁を持て余している方は、ぜひご活用くださいな。
時間はちょっとかかるけど、作り方は簡単です。一度でも自家製ウスターソースを作ると、後は病みつきです。もう、このソースだけは絶対に自分で作るぞ〜という気になる。カレーやビーフシチューやデミグラソースの隠し味にしてもいい。また、醤油、オイスターソース、ごま油とブレンドすると、中華味の料理もできる。野菜や果物たっぷりのヘルシーなソースなんです。ということで、このページをプリントアウトして、すぐさまキッチンへGO!(そのために、写真抜きのページにしたのですよ。)写真ページは、この直前のページをご覧ください。

手作りウスターソース

春キャベツが美味しい<span style="font-size:150%;line-height:110%"></span>

線キャベツが特に…・

 コロッケやトンカツなどのメインより、添え物のキャベツのほうが好きなへそ曲がり嗜好。ウスターソースも手作りすると、旬の春キャベツがますますウマイ!

 ウスターソース作りには夏みかんの絞り汁やラッキョウ漬けで出た甘酢(らっきょうを食べ終えた後の漬け汁)も活用できますよ。出盛りの果物もたっぷり使えます。また、野菜くず(皮や根など)で引いたブイヨンを水分代わりに使うと最高です。レシピはこの後のページで。

初鰹!のアボガド&フルーツサラダ

旬の初鰹とフルーツを使って 

 いちごや夏みかんが安くなりましたねー。初鰹も美味しい!そこで、ささっと作るボリュームたっぷりの一品をどうぞ。ひとつのボウルの中でただ混ぜるだけの簡単さです。あ、そうそう、薬味となるツマを別に用意しておきましょうね。これは大根や青紫蘇やみょうがやしょうがを針のように千切りにして混ぜておくだけです。夏みかんの皮はむいて、いちごのへたは取っておきます。さあ、あとはGOです。

 ボウルの中に、さいころに切った初鰹(まぐろでもいい)、皮と種を除いたアボガド、夏みかん、苺を放り込み、作っておいたツマもちょいとひとつまみいれます。醤油、マヨネーズ、好みのドレッシングとわさびも少々投入します。え、量ですか?わざわざ計ったことないな〜。醤油ふた回し、マヨネーズはひと絞りぐじゅっと、そんな感じ。わさびは好きなので多めに入れている。ドレッシングは入れすぎないで。水っぽくなってしまうから。
 これを菜ばしでぐるぐるっと軽くかき混ぜると、正体不明の物体になる。器にツマをたっぷりしいて、このドロドロ物体をエイヤッとのせる。
 取り残しておいた苺や夏みかんやアボガドを見栄を張って飾る。トッピングはオニオンスライスと刻みパセリ。美味しく焼きあがったパンと共にどうぞ。(ゆでたてパスタともよく合います!)

 

教室の今週のパン

酵母パン教室の今週のパン
パン ビェノワ

リッチなフランスパンです。

 おーい、パンクラスのみんなー、見ているか〜?今週のパンはこれです。塩味のバゲットだけがフランスパンじゃないよ。砂糖も卵もミルクもバターも入ったバゲット。街のパン屋さんでもよく見かけるよね。細かいクープが横にたくさん入っているやつ。
18世紀。公定価格が定められていたフランスで、パン屋はいかに安価で粗悪な粉を使うかでしのぎを削っていました。言うなれば、こだわりの材料!っていうやつだ。こだわるやつにはろくなのがいない。
 そのパンの不味さにへきへきとしたパリの外国人がハンガリーから小麦粉を取り寄せて作らせたパンがこれです。
 粗悪な塩パンを食べていた民衆はそのパンのウマさに感涙の涙を流したとか流さなかったとか…。フランス粉の不味さのせいで生み出されたパンです。笑えるアイテム。
 特徴としてはリッチな材料を投入するけど、一応フランスパン専用粉で作ります。また、成形後、すぐに細かいクープを入れてから二次発酵をかけます。普段とは著と違うパン作りです。
  
 ということで、粗悪な18世紀のフランスパンより美味しく作れれば、それでいいわけよ。しかし、いったいどんな粉を使っていたんでしょうね?そっちのほうに興味があるんですけど…。

たけのこ料理

たけのこニョキニョキ前線到来

 国分寺にもたけのこニョキニョキシーズンが到来しました。ちょっと前までは九州産のたけのこをスーパーで買っていたのに、あっという間に関東の地場モノです。史跡のお鷹の道沿いの農家に行って朝掘りたけのこを分けてもらう!

 さて、本日はたけのこ料理を2品。ひとつはお馴染みのたけのこご飯です。でも、これは北海道の母親風味のどさんこ味。たけのこ以外にほっき貝などの貝類を加えます。たけのこと貝類の甘味はなかなか相性がいいです。塩味を勝たせ醤油とみりんを少々、酒を多めにしただし汁であとは普通に炊き上げます。私は今回ははまぐりとあさりを使いました。

 たけのこと春雨のサラダ

 朝掘りのたけのこはえぐみが少ないので下ゆでしたものをサラダによく使います。
 春雨は2,3分ゆでて水洗いします。たけのこは薄切り。新たまねぎ、きゅうり、トマトも適当なサイズに薄切り。千切りにしたきくらげや椎茸やもやしをさっとゆがいたものを加えてもいいでしょう。コリアンダーや青紫蘇など、好みの香りのものも加えます。
 さて、これをボウルに入れて、醤油、みりん、酢、ごま油を各同量混ぜ合わせたドレッシングをふりかけて、ざざっと混ぜ合わせるだけ。春雨とたけのこの歯ごたえのハーモニーがなかなかオツでござんす。

 たけのこは上の柔らかい部分は厚め大きめに切り、下の固い部分に行くにしたがって薄く小さくくるのが美味しくいただくポイント。

風とお日様の料理

 私が住む高台は風の丘です。多摩丘陵や秩父山系や富士山が展望できます。そのせいで、風の通り道になっている。これが、私の料理仕事の「調理道具」の役目を果たしているのです。
(引越しの家探しをする際に、一番重要となってくるのは間取りとか見栄えではなく…。庭とお日様と風なんです、私の場合。不動産やと大家に変人よばわりされて笑われるのですが、ある意味死活問題なのです。)

 干物乾物のほとんどは自家製です。車が通らない緑の中で、魚や肉や野菜を干します。ただし、野鳥に狙われるので、網のカバーは必要です。

 切り干し大根作り 

 切り干し大根作りは冬が本番ですが、乾燥していて風のある春でも充分作れます。
 冬の間の切り干し大根は葉も軽く塩茹でして細かく刻んで干します。緑豊かな大根葉を無駄にする気にはなれないので。干すとがさが減るし、常温保存も可能になります。味噌汁の具にしたり、切り干し大根料理のときに一緒に水で戻して使います。ですから、うちの切り干し大根の煮物って、大根葉も一緒に入っているんですよ。見た目もきれいで楽しいです。
 また、冬はぶり大根だのふろふき大根だのおでんだのと、大根を使う料理が多いですよね。皮が大量に出るでしょ。その皮も斜めに細く刻んで干します。大根って、実は皮に一番美味しさが詰まっている!これ、はりはり漬けにしても、歯ごたえや旨味が一味違います。
 風のある日なら、2〜3日でからからに乾きます。5mmくらいに棒状に刻み、ざるに薄く広げて外にだしておくだけです。干ししいたけも、外に生椎茸を放っておくだけでできます。市販品よりずっと美味しいし、戻しやすくて便利です。あ、ちなみに蕪の葉もお邪むしにされちゃうけど、さっと湯がいて刻んで干しておくと、緑の野菜が不足の日の料理に助かりますよ。
 庭がなければベランダでも充分干せます。爽やかな風やからっとした心地よい陽気を料理作りのエネルギー源にしませんか。もっと暖かくなり梅雨を迎える季節になるとできないことなので…。今がチャンス。使い残してしなびはじめている大根でも干してみましょう。

 写真の小さいざるは干しあがった切り干し大根と大根葉。大きなざるは干している最中の千切り大根です。

竹取物語

本日の窮乏ライフクッキング

 摘みたての蓬の新芽や三つ葉、せりなどはそのまま衣をつけて精進揚げに。特に蓬の新芽の天ぷらは香り高くて美味しいです。普通はゆでこぼしてから、水にさらしてあく抜きし、団子作りなどに使うでしょ。でも、春の新芽の柔らかい部分はそのまま素揚げやに使えます。苦くはないよ。三つ葉は天ぷらよりは味噌汁などの吸い口として浮かせるほうが香りたつ。せりもゆがいてから和え物などにするほうが香りを楽しめます。今日は手抜きで何でも揚げ物。
 コリアンダーとトマトと新たまねぎのサラダ。このみっつの組み合わせがとても良いハーモニーです。好みのドレッシングをかけてどうぞ。普通はタイ料理やインド料理などエスニックものに使うほうが多いのですが、普通にサラダにしても美味しい。
 コリアンダーは一度種をばら撒いておくと、雑草の勢いで伸びて花を咲かせ、あとはこぼれ種え勝手に毎年生えてきます。
 一山350円(3本も!)だったたけのこと山椒の葉をごちゃ混ぜにして衣をくぐして揚げるたけのこの天ぷらは私の大好物。今日はたけのこ尽くしなんだわさ。
 たけのこご飯でしょ、ゆでたけのこの刺身でしょ、てんぷらでしょ、たけのこの味噌汁でしょ…。なんだよ。ただのビンボ料理じゃないか。

 涙の竹取物語

 実は以前は、庭にはたけのこまで生えてきたのですよ。庭の向こう側の大家さんの敷地は竹林でした。その根がどうやら私のうちの庭まで伸びていたらしく、春になると庭にたけのこがにょきにょき生えてきたのです。 労せず自然採取して食を得るという宇宙の摂理にのっとった労働哲学を堅持する私は大いなる大地からの贈り物に歓喜したね。
 しかし…。ただほど高いものは無い。たけのこ堀りの大変なことったらなかった。庭のたけのこ1,2本掘り起こすのに、午前中いっぱいかかったりする。わざわざ、鍬だの鉈だのの農具まで買い込んでよ。労せずどころか、荒地の開墾作業みたいな感じだった。こんなに大変なら買って食べるほうがず〜っとラクとか思って。で、大家もやっぱり春のたけのこ掘りが私以上に大変だったんだろうなあ。ついに、竹林を全部伐採しちゃったのね。
 そして、うちの庭にはもうたけのこが生えて来なくなってしまった。

 苦労して掘り起こしても、掘りたてたけのこの美味しさは何ものにも代えがたい旨味だった。買うものにはその美味しさが見出せないです。
 やはり、自分の足元から、にょきにょき自然に生えてくるものは大地からの命のメッセージなのです。
 食べられる野草を探しに、新緑の中へ分け入ってみませんか?自分で摘んだものを料理するのってワクワクするよーっ! 

庭にて

 本日の庭の雑草収穫

 種まかずして生えてくるものらがいる。こぼれ種で勝手に生えてくる野草たち。
 これはホームレスに限りなく近いホームページであり、凄絶なまでの極貧と共存する林弘庵の雑草生活の記録である。

 本日の収穫は、よもぎ、せり、コリアンダー、三つ葉、山椒であった。これらのものを貴重なビタミン源として食いつなぎ生き延びるサバイバルクッキング生活の極意はこの後すぐの投稿で開示される。