四国・徳島からは「初雪降ったよ!」メール。エジプトからは「全然、正月気分のないカイロ」メール。私は大掃除以外は全てこと済ませ、もはや夕暮れのお屠蘇時間だけが待ち遠しい。(あ、毎晩お屠蘇ですけどね)。(あ、年末大掃除も、毎年パスですけどね)。
撮影のためではなく、今夜の年越しのために、おせちの総仕上げ。素材別々に味付けして個別に煮含めておいた野菜を全部合わせて味を馴染ませ合わせ、田舎のごった煮風に仕上げる。これ、私の母親ゆずり。別々のまま単品で上品によそうのが物足りないのです。やはり、田舎の母の味にしたいわけよ。
田舎での年越しの祝膳は、家族みんなで作る「握りずし」でした。夕方4時くらいから、家族そろって「お寿司屋さん」モード。北海道だから、ネタはいいのよ。しかし、問題は、その下のシャリ。「もっと小さく、もっと細く!」「こらっ、手をなめるな」母親の司令が飛ぶのだが、父親にはじまり、子供たちが握るシャリの不揃いなこと。
上に載せるネタは下心丸出し。中トロ、サーモン…脂っこいものばかりを狙う。「タコやイカものせて!」。子供たちに持て余されたタコやイカだけの皿もできあがる。シャリも不揃い、ついでにネタまでもが偏った「自家製握りずし」の皿が何枚も出来上がっちゃうのです。
だから、結局は<手動!回転寿司>状態。いろいろな皿をみんなで回し合わなければ、いろいろなネタの寿司が食べられなくなるのでした。
大人になるまで、握りずしは家族みんなで大騒ぎしながら作るものだと思い込んでいた。お店で食べるものだとは知らなかった。ああ、そして、あんなに高いものだとも…知らなかった。
おそるべし、生まれ育ち。お里がバレるぜ。
私は今もっても、握りずしは自分で作るものと刷りこまれている。本日の年越しも、やはり自分で握る寿司。中トロのヅケを握ります。(ヅケはマークン好み)。そして、毎年ワンパターンの茶わん蒸し。これも田舎の母譲り。青菜ものと、田舎風ごった煮のうま煮。かき揚げのっけた年越し蕎麦。
みなさま、良いお年をお迎えください。