涼を呼ぶ黒砂糖は、夏の素材にしています(本当は年中使っていますが)。
黒糖ロール。今週のパンです。
中種150g〜90g、塩小さじ2弱、黒糖30g、卵1個と大さじ1のモラセスと水を合わせて200cc、無塩バター30g
この配合ですと、30%種量のオーバーナイトでも、安心してぐっすりと眠ることができます。夕方に捏ねた生地を冷蔵庫に入れて、就寝前の9時に出して常温放置。(室温26度)。
翌朝4時半の室温も25度ほどありましたが、一次発酵は未然のまま。9時くらいまで保温して、やっと発酵を完了させました。
12等分・分割、丸め。1個ずつにしてもよいのですが、個別にせずにケース詰めしました。小型の集合体で大型にしちゃうの。で、このようにすると、二次発酵時間も大型並み。
3時間近くかかります。
個別に焼いてもよいのですけどね。でも、こんなふうに個々をぺったんこさせて焼き上げるほうが美味しいのです。
こんな時ですね、パンづくりって面白いと感じるのは。
同じ生地でも、小さな個体別々に焼き上げたものと、このような大型にしたものでは味わいが違うのです。また、個体の集合体にせずに、大きな丸めの食パン形とも味わいが変わります。
なぜなのかは分かりません。
ちなみに、同じ生地でも、きちんと丸めて一次発酵させたものと、丸めずに(ぐちゃぐちゃのまま)発酵させたものでは、味がずいぶん違います。
きちんと丸めてから発酵させたもののほうが美味しい。
パン生地づくりって、「丸め」が一番大事な基本ポイントです。捏ねも言うなれば、生地を「丸めながら」捏ねているんです。つまり、捏ね作業の手の動作は円球を描いているんです。(業務用ミキサーの捏ねも、生地に円球を描かせています)。
「丸」という形態成形に、何かの力が働いているんです。地球も丸いしね。(あ、関係ないか…。)
この生地は、たとえば、クルミやレモンピールやショウガのしゃりん糖などを入れても、よく合います。シナモン&レーズンなんかでもイイですね〜。
サンプルは何も入れずに、プレーンに作りましたが、教室で捏ねるときには、自由気ままに、お好みのものを混ぜ加えてくださって結構です。(ご用意しておきます)。
ほんのり甘くてコクのある黒糖ロールですが、黒糖の甘みは爽やかで優しく、白砂糖のようにしつこいものではありません。食事パンとしても向きます。
良質の黒糖が手に入ったら、ぜひ、お試しください。