今週の教室パン。
クリームパンをドーナツみたいに揚げると、美味しいのご存じですか?
昔、郷里の田舎町に、たった1件だけ個人商店の小さなパン屋さんがありました。そこの人気商品が、揚げクリームパンと揚げあんぱん。
お客は、この二つをセットで買うことが多かったようです。後引くウマさだったのよ。どちらか1個だけじゃ口寂しい。2種類を味わって、大満足・・ってやつよ。
写真右、断面図のほうが「揚げクリームパン」です。私は、焼いたものより、昔懐かしい揚げパンのほうが好き、大好き。
あんぱんもね、焼いたものより、揚げあんぱんが好きなの。田舎のパン屋のせいだわ〜〜〜。
砂糖が10%以上配合されている菓子パン生地は、発酵がとても鈍重です。中種は、がっつり熟成している4日目か5日目の種がいいわね。
それでも、一次発酵も二次発酵も、プラス1時間延長くらいに鈍重。温度も一次35度〜38度くらで、かなり高め(二次と同じくらい温度かけてる)。
自分ひとりで作る分には、1、2時間の延長は何の苦でもなく、逆にのんびりできてラクなくらいなんだけど。でも、これがひとたび時間制限付きの教室で行うとなると、かなり苦労しますね。
発酵余力をつけるために、一次はオーバーナイト常温+デイタイムの保温のダブルパワー(16時間)でいくか…とか、ただいま考え中。
発酵が若すぎると、菓子パン生地は絶対に失敗します。過発酵か?くらいに心配になるくらいまで(弾力がほとんどなくなるまで)、十二分に発酵させると、ホンマ、ふくよかで深い発酵風味を楽しめるパンになります。
成形は、だ円形に伸ばした生地中に大匙山もり1杯ほどのクリーム(たぶん30gくらい)を置いて二つ折り。今回は、その綴じ目をしたにして二次発酵させました。この方が、クリームの噴出を防げるの。
綴じ目を横にして半円形で二次発酵をかけ、切れ目を入れて焼き上げるオーソドックスなクリームパンのスタイルは、あの切れ目が命取り。焼成時に、クリームがニョロニョロ出てきちゃう失敗があるのよ。
あのニョロニョロちゃん、揚げ油の中なんかでちびられたら、たまったもんじゃないわ!
安全路線でいきますわよっ。
カスタードクリームとあんの2種類のフィリングをご用意いたします。そして、焼いてもいいですし…もちろん、揚げてもいいんですよ〜。
お教室では、どうぞ勝手にしゃーがれ〜〜〜。