ピンク色探しが忙しい花の季節です。桜が花吹雪となって、散るまでの短い間だけです。
そんな薄紅色ごとをかき集めては、食卓の上に置きます。
白滝の明太子和え。(真砂和えです)。
シャッターを押す直前に、ホロリと落ちてしまった花びらのような、辛子明太子のひとかけらだけに、思わずフォーカスを合わせてしまいました。
白滝はこんな黒よりも、白のほうが、もっといいですよね。そのほうが、春らしい薄紅色が映えます。
白滝は水煮してゆでこぼして、アクと臭みを抜いてから、食べやすい長さに短く切ります。油でいためた後に、だし汁や酒、ほんの少しの塩やみりんや白醤油などで煮詰め、あとは好みの量の辛子明太子を混ぜ加えて、サラサラに炒り込むだけです。とても簡単な酒の肴です。
こんなにもシンプルなものが(誰にでもおなじみの酒肴が)、やけに美味しく感じられる春です。
ご飯にも合いますが、何だか急に、日本酒が飲みたくなってきました。
久々に晴れた薄紅色の春の夕暮れどきです。