土鍋蒸しのパスタきのこソース

 休日のお昼にいただいたものはこれ。キノコソースのパスタ。

 尖がり帽子のタジン仕様の方の土鍋を使ってキノコソースを作りました。

 材料は、昨日の残り物のキノコ数種類、玉ねぎ。冷凍庫の中で霜柱と化していたサラミだの生ハムだのベーコンだのの残り物。(我が辞書に賞味期限という言葉はない)。

 味付けは、ハーブソルト。最後にサワークリーム、マスカロポーネの残り物各少々をソースの中にこそげ入れてグニュグニュっと。

 最初は、タジンの方から火を付けます。噴いてきたら、弱火にして少しの間プクプク、そして火を止めます。火を止めても、ややしばらく、中のものは煮え続けていますので。(密閉蓋なので、煮詰まってしょっぱくなるということはありません。火を消してしまえば、焦げ付きの心配もなくなります。放っておくうちに蒸らされて、野菜の甘みやうま味も引き出されます。)

 手のかからないタジンの方が、勝手に料理してくれている間に、別鍋でパスタを茹でます。

 所要時間、10分ほど。パスタの鍋が噴きこぼれないように見張っているうちに、タジンの中では美味しいキノコソースが自動的にできあがっている寸法です。

 ゆで上がったパスタに、タジンの中のソースをからめて出来上がり。これも、ご多分にもれず、おいしゅうございました〜。キノコソースが不味いわけないでしょ、あーた。

 土鍋は、火を消しても余熱の加熱力があるので、ソース作りにも向いているんです。普通の鍋では、コトコト長い時間に続けなくてはならないものも、土鍋なら途中で火を消して出かけることもできます。(私がいなくても、ややしばらくは加熱を続けてくれますからね)。

 我が家に来て、まだ三日目の尖がり君ですが、今ではすっかり台所の常連さん。

 土鍋というものには、個々の個性があり、煮ものが得意な子、蒸しものが得意な子、ご飯炊きが得意な子、煮込みが得意な子など、さまざまです。

 尖がり君は、たぶん、オールマイティータイプだな。

 土素材の鍋は、使いこめば使い込むほど丈夫になり壊れにくくなります。そして、言うことを聞いてくれるようになり、料理がしやすくなっていくのよ。ホントだよ。

 うちのパスタソースが、実は土鍋料理だったなんて、いったい誰が知っていようか?

キノコと貝のタジン料理

 タジン鍋料理なんて呼べるような立派な話ではないんですけどね。

 パン種で蒸気穴をふさいだ尖がり帽子の土鍋の方で昨日の晩飯は、無水料理。

 砂抜きした貝類と、軽く干したキノコ類を土鍋にぶち込んで、とんがり帽子をかぶせて火にかけただけ。

 ある程度、熱が通ると、貝の口がパコパコと開く音が聞こえるの。火を止めます。一呼吸、むらしてから、おもむろに蓋を開けると…。

 素晴らしい香りの湯気がモワ〜っと立ち昇り…。

 浦島太郎は〜おじいさん♪ 

 ってなことはないですが。

 貝やキノコから滲み出た水分が、下鍋と蓋の継ぎ目を密閉して、中に適度な圧がかかるのね。どうやら、この圧が、中の素材を美味しく料理してくれているようなんです。

 熱せられた蒸気がとんがり帽子の上に上がると、背丈のせいで蒸気が冷えて、その水分が、蓋を伝わってまた下に降りる。

 素材の水分が土鍋の中で循環されながら、蒸発することなく加熱が進むようです。

 貝とキノコの組み合わせの土鍋無水料理、ともかくウマかった!黄金の組み合わせですよね。なーんにもしていないのに、感涙ものの美味さ哉。

 ポン酢を用意しておいたんですが、貝から出た汐味が、程よい味付けになり、調味料は不要でした。

 そして、やはり。普通の形の土鍋より、とんがり帽子の土鍋の方が、あんばいいいですね。ますます、本物のタジンがほしくなっちゃったわ。

 この尖がり帽子土鍋で、玄米も炊いてみたいです。あと、甘辛味の濃い口のブリ大根も炊いてみたい。

 ビーフすね肉と、タンドリーチキンの準備もしておいたわ。(タンドリーチキンは、蒸し焼きの方です。すね肉は赤ワイン煮込みにしてみるつもり。煮込みものは尖がり君の方ね)。

 土鍋は蓄熱性が高いので、火を止めた後も10分くらいは加熱していると同じ状態が続きます。お手持ちの土鍋の材質や大きさ、厚さ、そして火加減などで、それぞれ加熱時間には差が出ると思います。

 私がここに載せる時間の数字は、あくまでも目安にしてください。火加減が弱ければ、時間が長引き、強ければ時間は短くなりますが、底の方が焦げやすくなります。

 蓄熱性における余熱の加減も差があると思います。

 私、調理道具は、土素材のものが好きなので、大中小合わせて土鍋を10個近くも持っているんです。で、ここで使用しているのは、2,3人用くらいの中型のものです。

 小さなものや、大型のもの、外国製のものでは、まだ実験していません。

 まあ、これからボチボチと。本格的な寒さは、始まったばかりなので。