ホブス

 中東諸国の平パンは「ホブス」と呼ばれることが多いようです。これはアエイーシより水分が少ない(70%)平パンで、典型的な「ホブス」。ピタと同じ作り方で、簡単です。

 水分量が違うだけで、別の性質のパンになるんですよね。物のお見事にポッカリと空洞ができて、お口を大きくあーんぐりと開けているでしょう。
 アエイーシより、こちらのパンの方が老化が早く、硬くなりやすいんです。ですから、私はアエイーシの方が好き。

 今はエジプトでもイースト使うケースが多いようで、アエイーシも冷めたらすぐにぱさついて硬くて不味くなる、と、さきほどエジプトからメールが入っていました。自然発酵種は中種法なので、フワフワが長持ちするんでしょうね。イーストのストレート法では、すぐに硬くなって当然です。古代エジプトからのパンの使者として、エジプトに行ってパン教室でも開こうか?伝統的な製法をすたらせてはあきまへん。無形の財産なんですから。ったくもう…。ぶつくそぶつくそ…。(なんで、日本人の私がエジプトのパンのことまでぶつくそ文句言う筋合いがあろうか?)

 来春、アスペクトで出すパン本の原稿も書き終えて、束の間の小休止。またすぐに、初校のゲラとかの作業が始まるけどね。この本、絶対にいい本にします!褌身の原稿ですから。エジプトから、毎度メールを入れてくれて、いろいろ教えてくださっているアキヨさん、どうもありがとう。私のアエイーシを食べさせたいです!