黒大豆の豆鼓仕込み

 温かい季節第一弾のトウチ(豆鼓)仕込み。今回は超低塩に初挑戦です。以前に作った豆味噌チーズ(乳酸発酵させた酸っぱい豆味噌)に低塩塩水を混ぜて漉した豆味噌チーズ塩汁(!)なるものを塩漬け用の漬け汁にするのだ〜。あの酸っぱさ(多分、乳酸菌だけではなく酢酸菌も生じている)を防腐の役に立てようと考えました。豆味噌チーズは早くも強烈な旨味を醸しだしていて、「珍味」そのものです。漬け込んだら夏になるのを待ちます。梅雨明けから8月一杯くらいまで2ヶ月間近く天日干しします。その間、毎日かき混ぜます。
 毎日、かき混ぜるものが毎朝のルーティンワーク。朝のセレモニーのようなもの。糠みそ、醤油もろみ、今度からはトウチも加わる。習慣化すれば面倒でも苦痛でもなく、日々の変化の観察がただひたすら楽しいだけのものになります。楽しんで美味しいものが食べられるのだから、これほどラッキーなことはないですよ。(それにつけても、豆本の原稿の嫁入り先を早く確保しなければなあ…・。そういえば、梅本の入稿が本日です)。

 さて、今日の料理教室。久々の林弘庵(りんこうあん)ものです。和風の精進もの、懐石料理のノリで行きます。メインは山女の炭火焼き。蕗、竹の子、菜の花、ヨモギなどの野草料理。山女はお向かいのクリツさんが清流から釣ってきてくださったもの。竹の子はトシさんが埼玉の竹林から掘り返してきたもの。ヨモギは雨にならなければ、私がフェンス越えして大家の敷地からかっぱらってくるつもり。雨の場合はヨモギ盗みは中止。ともかく元手がないから、もらい物、摘み菜もの、かっぱらいモノを材料にするしかない。
 飯は黒大豆と蒸し小豆の2色豆ご飯。汁物は栃木郷土料理のしもつかれです。さてさて、どんな教室になりますことやら。ちなみに、本日の源氏名は林弘庵豆奴(りんこうあんまめやっこ)でございます。
 いずれ、林弘庵もののときは着物などを着てたすきがけでやりたいものですなあ。(でも、着物を着ると、フェンス越えのアラワザができないんだよね)。