前ページからの続きで「糠味噌漬け」

 前ページが長くなってしまったので、第二部編に分けます。このページは後半編です。
 前ページは「私の糠床、失敗!?シンナーのような変な臭いがするようになった・・どうしよう!?」の対処法でした。このページでは更新(?へんな言語表現だな)した味の若い糠床(新規作成した糠床も含まれています。…新規作成?へんな言語表現だな)のヘルプです。
 つまり、新規作成バージョンと保存したものを更新するバージョン糠床の話です。

                   
 新規作成の糠床、もしくは保存して更新する糠床の場合、どうしても塩慣れや味のうまみに欠けた若い味の漬物となります。(はっきり言って美味しくない)。
「さっさと発酵してくれー!さっさと美味しくなってくれー!」と、叫びたくもなりますよね。その気持ち、よーく分かります。

 さて、そこで、「目覚めよ!糠床」「美味くなれ、我が糠床よ!」のテクニカルサポートです。以下のヘルプを参照し、実行してください。

@発酵を促進するには

*酒粕、ヨーグルト、蜂蜜、酵母パン、酵母ビールなど、発酵促進作用のあるもののいずれかを(大匙1ほどの控え目の量)を混ぜてみる。
 一番手っ取り早いのが、誰かほかの人から少量の美味しい糠床を100gほど分けてもらい、それを発酵促進剤にする方法。

@うま味を早く出すには

*炒った大豆、昆布、鰹節、煮干し、干しシイタケなどの出し成分のあるものを混ぜてみる。(好みの量。ただし、多すぎてはいけない)。

@酸味を抑制するには

*卵の殻、塩糠などを加えてみる。(多すぎてはいけない。控え目な量)

@腐敗を防止するには

*薬味の投入。→トウガラシ、練り辛子、山椒、生姜、ニンニク、梅などを少し加えてみる。(多すぎてはいけない、控え目の量)

@甘味を出したい場合

*干したリンゴやミカンの皮を少し入れてみる。

@臭い匂いをやわらげたい場合

*干した茄子のへたを入れてみる。梅を1個入れてみる。自分の足の匂いを嗅いでみる。

 以上をお試しください。以上、微生物テクニカルサポートの林弘子でございました。(酵母パン教室なのに、なぜにここまで書くのか?)

 明日は教室です。相変わらず、フランス粉は品切れ。セモリナ粉も私が買い占めて使ってしまったせいで、品切れ。そーだ、アターを使ってみるという手があたー。明日はアターで作るプロバンスにしよう。

糠床も完全復帰で絶好調だア

 糠床の手入れをしている最中に、吉元さんから宅急便でホームページビルダーが届いた!やったー!これで私も文明人だ。メモ帳使ったHTMLタグ手打ちからの脱却を図れるぞー。
 庭も糠床も春の息吹だ。ホームページビルダーを受け取る私の手はワナワナしていた。アル中のせいではない。春の息吹のせいなのだ。デジカメ撮影も手ぶれした。

 おかげでHPビルダーのパックも糠味噌だらけになった。(中は大丈夫)。うちの梅干しや豆味噌との物々交換、それは!!IMBホームページビルダー!!
 味噌や梅干しがあれば何でも買える。味噌や梅干しで手に入らないものなんて無いんだア。
    (いつか、どこかで聞いたことがあるようなセリフ。)

 しかし、本日のテーマはホームページビルダーではないのです。今や花盛りを迎えた糠味噌でございます。
 糠味噌。日々の作業は難しいものではないのですが、単純な作業を続行させることは簡単なことではありません。

 いくら毎日がんばって手入れしても、「失敗しちゃったー!シンナーみたいな変な臭いを付けちゃった!」と叫び声をあげる人が出没するのが、糠味噌漬けです。

 これはエステル発酵です。毒性はないのですが、違和感のあるきつい臭いで食べられたものではありません。以下に対処法を書いておきます。(この失敗は、初心者で頑張りすぎちゃう人がしばしば起こす傾向のある一時的なアクシデントです。失敗と決めつけて捨てずに、糠味噌づくりの一経験ていどの感じで下記のように対処してみてください。)→自称・微生物テクニカルサポーターの林弘子より

 まず、漬け床の中の野菜を全部取り除き、床の表面を平らに均して、上に軽く塩を振っておきます。蓋をして、そのまま常温で2週間ほど置いておきます。小バエなどが飛び回ったりするかもしれませんが、我慢して何もせずに(かき混ぜずに)そのまま放っておいてください。
 2週間目。…・ふたを開けて、のけぞるかもしれません。もしかすると、床の表面に小バエの小虫などが湧いていることもあるからです。
 でも、気にせずに勇気を出して、その床の表面を(数センチほどの厚さで)取り除いて捨ててください。下に残った糠床は酸味こそ強まっているものの、もうエステル臭は消え去っているはずです。
 あとは減った分の糠、塩などを補充してかき混ぜます。これだけで、エステル発酵の問題は解決されます。(エステルそのものは揮発性なので、放置するだけで飛んで行くものです。)