本日、2回目の結果報告です

 本日、一度目のブログで、ライ麦パン(ライ麦50%)の少量種付け(5%)オーバーナイト長時間発酵は十中八九うまくはいかないと思う…と書いた後で、実際に焼成してみました。で…。

 ちゃーんと、うまくいってしまった…・。訂正します。ライ麦パンも(50%ライ麦粉くらいまでなら)少量の種(15g)で本配合粉300g14時間常温発酵でうまく出来上がります。

 ヴィノワーズリーのクグロフ(ブリオッシュも同じ生地)は最少種量20−25%というのは大当たり。最高にうまくいきました。14,5時間でドンピシャリです。ラクチーンです。発酵の早いライ麦パンはともかく、発酵の鈍重なヴィノワーズリーなどは、朝一番で仕込んでも、焼成は夜遅くなる。本当は、これ、とてもしんどかったのです。夜は、疲れていて眠たくなるものですから。ときたま趣味的に作るならともかく、仕事でまいど作るのはかなりきついのが、ヴィノワーズリーの類でした。
 夕方に仕込み、常温オーバーナイトの長時間発酵、そして、朝の成形と二次発酵開始、昼ころには焼成。これなら仕事(営業)でも辛い時間帯ではないです。

 これで、リーンからリッチ、極リッチなヴィノワーズリーまで、ほぼ全アイテムのデータと実証を取って、合理的な作業時間配分がマニュアル化できた。元・生徒たちや現・生徒に渡せるように、早くテキスト書きあげなくっちゃね。本1冊分くらいになっちゃうかもしれない。(いつ書き終わるというのだ?)。えーい、このさい、出版社に泣きついて書籍化して、本にしてしまおうか?こうなりゃヤケだ。

 新製法のモニタリングが必要。試食会でもできればいいけど、そんな余裕もないかもしれない。(ああ、ビンボ!)(友達に試食してもらって意見を聞かせてもらっているのが、今精一杯の現状)。

 まあ、ともかく。オーバーナイト14時間発酵は、ライ麦パンも少量種でOK、ビノワーズリーは25%種で…というのが、結論。やってみなはれ。

最少量の中種、最大量の中種によるパン作り

 まずは、写真とは関係なく、ヴィノワーズリー生地の種減らしオーバーナイト長時間発酵の試作実験に関して。

 クグロフ等、糖度も油脂分も高い極リッチな配合生地をこの季節(温暖期)に常温オーバーナイトさせるには、最低でも20−25%の中種を配合しなければいけないという結論にたっしました。
 種を10%台に減らしても、とりたてて効用といえるほどの作業合理性はなく、20−25%種付けで(今の時期は25%のほうがよい)ではじめて合理的な常温オーバーナイト14,5時間で一次発酵終了。午前中、朝一番の成形・二次発酵の開始が可能です。クロワッサンに関しては、種減らしの効用が全くないに等しいです。よって、折り込み生地に関しては従来通り50%の種付けとします。
 ただいま、ライ麦50%配合生地を実験中。十中八九、ライ麦パンに関しては種を減らしてはダメ。なぜかというと、ライ麦粉そのものを酸化させるだけの種量が必要になるから。ダメと知りつつ、一応実験中。

 さて、種減らしの話ばかり続いていますが、では、種を最大量配合できる基準は?という別の切り口から。
 上記の写真は種を70%(本配合粉300gに対して200gほど)配合して30−32度の保温、3、4時間で一次発酵を終了させたものです。最大量の中種を配合するのは、この70%が最大限度量です。(ぎりぎり大丈夫な量です)。

 100%(本配合粉300gに対して300gの中種)を配合して保温すると、2時間半ほどで一次発酵は終了しますが、酸化生地になり、逆に重たい白っぽい焼き上がりになります。ただし、これは自然発酵種の中種に関してのみで、イーストを使った中種法に該当する話ではありません。