拙著の在庫切れに関してのお知らせです

 先月の上旬に、重版したばかりの拙著(三作)ですが…。注文しても「在庫切れ」とか「絶版」などと言われ、入手できないのですー!というSOSクレームが、私にどんどん届き続けていました。(これも悩みの種で辛かったです。その上、某大手ネット販売上ではいまだに入手困難・プレミア価格9千何百円などという値段で取引されている)しかし、刷ったばかりなのに、在庫がないなんてありえない話。ましてや、晶文社は版権が10年間と長く(他社では2,3年くらいらしいよ)、原稿や本を長期間大事にしてくれる今時珍しい出版社です。

 もしや、まさか、重版・即・完売・ゆえに在庫なし・近日大量重版予定!か?…とか思ったが…まさかね。ははははは!

 で、残念ながら、まさかね、でした。晶文社の営業サイドの事情、本日やっと編集者が調べて、教えてくれました。(彼も知らなかったみたい)。
 只今、営業部ではシステム切り替え作業を行っていて、この間、オンライン上の在庫更新をしていなかったのだそうです。注文を本屋さんが直接入れてくれるところには対応できたのですが、オンラインのみで在庫確認する本屋さんからの注文には応答できない状態だったそうです。(こんなとき、webじゃなく、アナログ対応の本屋さんが断然強いですね)。
 晶文社営業部のシステム切り替えは今週中で作業完了し、来週からはオンラインでも対応できるようになるそうです。これからはネット接続の本屋さんからでも大丈夫みたいですよ。みなさん、この1ヶ月間、ご迷惑をおかけしました。すみませんでした。

 以前は、小さな規模の街の本屋さん(個人商店)なら、あれこれ手を尽くして注文の本を入れてくれたけどね。でも、今は小さな本屋さん、どんどん店をたたんで少なくなってしまいましたものね。どこも大手で、ピピッとコンピューター操作して、即「ありません」っていわれちゃうもの。効率的で、いいのかもしれないけれど、なんだか淋しいですよね、少し。まあ、時代だから、しょうがないですけれど。

 自分でも本をいろいろ書いて出しているいるくせに、今じゃ本屋さんに行くこと自体が何となく苦痛で嫌いになっちゃっている。昔は本屋があんなに大好きだったのになあ。
 国分寺南口にあった小さな本屋さん(個人的にも仲良しだった)も、何年か前に店をたたんで北海道に引っ越していかれた。さみしかったなあ…。わたし、今は北口の三省堂書店を愛用している。長年ある店なので使い慣れていて、本が一発で探しやすいから。がんばって、ずっと続けてほしいなあー。

 私もこの1ヶ月間以上、パソコン接続作業で、どこともPCオンラインが不可能状態だった。やむなくアナログでチラシなどを紙にコピーして、あちこち郵送で送付した1ヶ月間でした。手間がかかって辛かったし、ひどく不便だなと感じた。うんざりした、というのが本音だった。
 実際の現住所や名前や電話番号を知っていて、教室案内などのチラシなどを送付してもよさそうな人など、実際には20人にすらも満たなかった。PC上では一応何百件もあるのにね。なんだか、空しかった。
 でも、いま、そのアナログ物を手にした人たちから、いろいろ仕事な入っている。やはり、お互いの実態を知っている関係、本人同士の顔が見える関係、本名での付き合い、本音言葉の生々しい交わし合い、そのようなものが、一番大事なのだと感じたときでもあるのです。PCがなけらば死にそうなほど不便。でも、ない時に悪あがきたことが、何も無駄ではなかった。便利さによって失われたもの…なんて陳腐な言い回しだけれども、陳腐な事実の重要さを何度でも痛い目に逢って、大切にしていきたいものです。何度でも、何度でも、痛い目に逢って、再確認をし続けたいものです。

すみれ一番咲き

 庭のすみれの一番花が咲きました。やはり、ちゃーんと春は来るらしい。枯草や雑草の中から、ぐんぐん伸びて花が咲きました。
 このすみれはしんちゃんから分けてもらったものです。いただいたとき、手のひらに乗るほど小さな小さな鉢植えでした。すみれの花も葉も赤ちゃんの爪くらいに小さくて、とてもとても可愛らしかったのです。濃い色のものと薄い色のもの、二種類いただきました。

 まあ、ここまでは良かったのですよね。

 しかし、…この後が、実に私らしい。
「よし、大事に育てて、株を増やすぞ!すみれをバンバン増やして、うちの春の庭をすみれの花園にしよう!」
 アホのひろこは何をやったか。大豆を発酵させて土と混ぜて、白い菌糸がからむハンペン状態の肥料(?)を手作りして、すみれの土に混ぜた。
 赤ん坊の指先のように可憐だったすみれは、得体の知れない…とんでもない栄養素を与えられたせいか…、ガンガンと成長し始めて、夏にはホウレンソウくらいのサイズにわさわさと茂った。派手に種も撒き散らしていた。株が増えるというよりは、むしろ…可愛げがなくなった…というほうが正解かもしれない(かもしれない、ではなく、断定しろ)。どうしよう…。また、やっちゃった…・。

 そして、また春。ホウレンソウは、また、元のサイズの可憐なすみれに戻り、今年もかわいい小さな花を咲かせました。(あー、ほっとした!あのまま、どでかいホウレンソウが生えてきたら、しんちゃんに何て言い訳しようかと考えていたのだ。もう、その際は、「品種改良してみましたー!」とか、偉そうに胸を張る…とかね)。