30%種付けのパンペイザンが…

 今回の教室にて、30%量(25%−35%)の種付けで「午後の好き勝手な時間に仕込み、翌日の午前中に焼きあげてしまうパン」保冷+常温(高温期)というアイテムを行い、「数時間の保冷、そのあと、8時間の常温放置で、どんぴしゃりの一次発酵」という話をしましたね。
 この本意は、つまりは発酵生地のコールドスタートなわけです。そのせいで、オーバーナイトでぐっすり寝ながらラクチン発酵…だったわけです。

 で、ところがですね。昨日の夕方に仕込んだパンペイザンの生地、夜11時に冷蔵庫から取り出すと「フカツーっ」とか、膨れちゃってて、生地もそんなに冷えていなくて、早い話がすでに(冷蔵庫の中での数時間で)発酵しちゃっていたのよ!「フ、フカーッてか?最近どーよ!?」

 仕込み生地が多量だったので、たぶん冷え切らずに冷蔵庫の中でも発酵開始しちゃったみたいなのよ。それに、夕べは冷蔵庫の開けたてが多くて、冷蔵庫内の温度も通常より高めになっていた。

 ガーン。…。これではオーバーナイト常温で8時間も放置できないではないか。せいぜい、6時間くらいしかもたないぞ…。やべーやべー。通販のキットを三件分完成させなければいけないので、もはや失敗は許されない。
 勤勉な私は(どこが?)朝の5時に目覚ましをかけて起き出し、5時半からのパン作業と相成ったのでございます。

 生徒の皆さん。先日は保冷生地の常温オーバーナイト発酵コールドスタートは8時間で、どんぴしゃりの大当たりー!…・と申し上げてしまいましたが…。冷蔵庫内の温度が上昇していたり、保冷でも生地が発酵して膨張していたら、オーバーナイトは6時間くらいに短縮されてしまいます。特に、営業パンで仕込み生地量が多い方はご注意ください。私のシュミレーションは(失敗も念頭に置いて)少なめの量なのです。ですから、通常より何倍か多いときは、ちょいと事情が変化してしまう。通常の教室では、みんな家庭レベルでの量なので、教室内容の範囲ではたいがい大丈夫なんだけど。

 ということで、仕事で多く仕込む方、オーバーナイト時間に多少の変動があることをご留意ください。写真は今朝焼き上げたパンペイザンで、種量は25%。総長5時半からの作業のおかげで、何とか発酵過多による酸化は免れて、良い出来上がりとなりました。本日、なんとか通信講座のキットを発送できそうです。