鮭のいずし

 店頭には生イクラが並び始めて鮭のシーズン到来です。毎度、鮭の塩焼きだのムニエルだのでは飽きてくるので、たまには少し手をかけてみます。

 鮭のいずし。

 これは飯寿司から転じた名称。ご飯(普通に炊いたもの)と麹で、生の鮭を発酵させます。鮭は新巻鮭などでもいいのです。必ず行うのは水晒し。何度か水を取り替えながら、削ぎ切りにした鮭を水に半日以上晒します。この過程で、不要な脂や汚れなどが流されて、食中毒を防ぎます。

 千切りにした大根、人参、しょうがに軽く塩を揉みこんで、ぎゅっと絞って水気を切ります。ご飯と麹は混ぜ合わせておきます。水晒しした鮭は水気を切っておきます。合わせ酢(酢の1割の塩、酢の5割の砂糖、酢をまぜあわせたもの)を用意しておきます。

 上記の下処理を済ませた鮭、野菜、ご飯麹を混ぜ合わせ、合わせ酢をたっぷり含ませます。
 これを漬物容器に入れて、重めのプレッシャーをかけて冷蔵庫に入れます。1日もすると水があがってきます。上がってきた水はそのままにしておきます。(捨てないのよ。)2,3週間もすると食べ始めることができます。食べる間際に上がってきた水を捨てます。日持ちのために赤唐辛子の輪切りも上記材料に加えておくといいでしょう。食べ終わるまでプレッシャーをかけておくほうが味が変わりません。

 好みですりおろした山葵や醤油、柚子などを添えてください。