タジン鍋料理なんて呼べるような立派な話ではないんですけどね。
パン種で蒸気穴をふさいだ尖がり帽子の土鍋の方で昨日の晩飯は、無水料理。
砂抜きした貝類と、軽く干したキノコ類を土鍋にぶち込んで、とんがり帽子をかぶせて火にかけただけ。
ある程度、熱が通ると、貝の口がパコパコと開く音が聞こえるの。火を止めます。一呼吸、むらしてから、おもむろに蓋を開けると…。
素晴らしい香りの湯気がモワ〜っと立ち昇り…。
浦島太郎は〜おじいさん♪
ってなことはないですが。
貝やキノコから滲み出た水分が、下鍋と蓋の継ぎ目を密閉して、中に適度な圧がかかるのね。どうやら、この圧が、中の素材を美味しく料理してくれているようなんです。
熱せられた蒸気がとんがり帽子の上に上がると、背丈のせいで蒸気が冷えて、その水分が、蓋を伝わってまた下に降りる。
素材の水分が土鍋の中で循環されながら、蒸発することなく加熱が進むようです。
貝とキノコの組み合わせの土鍋無水料理、ともかくウマかった!黄金の組み合わせですよね。なーんにもしていないのに、感涙ものの美味さ哉。
ポン酢を用意しておいたんですが、貝から出た汐味が、程よい味付けになり、調味料は不要でした。
そして、やはり。普通の形の土鍋より、とんがり帽子の土鍋の方が、あんばいいいですね。ますます、本物のタジンがほしくなっちゃったわ。
この尖がり帽子土鍋で、玄米も炊いてみたいです。あと、甘辛味の濃い口のブリ大根も炊いてみたい。
ビーフすね肉と、タンドリーチキンの準備もしておいたわ。(タンドリーチキンは、蒸し焼きの方です。すね肉は赤ワイン煮込みにしてみるつもり。煮込みものは尖がり君の方ね)。
土鍋は蓄熱性が高いので、火を止めた後も10分くらいは加熱していると同じ状態が続きます。お手持ちの土鍋の材質や大きさ、厚さ、そして火加減などで、それぞれ加熱時間には差が出ると思います。
私がここに載せる時間の数字は、あくまでも目安にしてください。火加減が弱ければ、時間が長引き、強ければ時間は短くなりますが、底の方が焦げやすくなります。
蓄熱性における余熱の加減も差があると思います。
私、調理道具は、土素材のものが好きなので、大中小合わせて土鍋を10個近くも持っているんです。で、ここで使用しているのは、2,3人用くらいの中型のものです。
小さなものや、大型のもの、外国製のものでは、まだ実験していません。
まあ、これからボチボチと。本格的な寒さは、始まったばかりなので。