カビ便り

  湿度の高い梅雨の季節。

 ちらほらと、カビ便りが届いています。

 数日しか経っていないのに、ショウガの蜂蜜レモン漬けの表面に、白いカビがきちゃいました〜、どうしたいいんでしょうか?とか、梅シロップが、数日で発酵しちゃいました〜とか。

 はい、はい。

 先ず、ショウガシロップの白いカビの件はですね〜。もし、カマンベールチーズの表面のような、白い綿毛のカビがポツポツと生えているようでしたら、怖がらなくてもいいんですよ。

 酵母系のカビで、味噌の種水や醤油の表面などにも生えてくる私のお友達です。天使の羽の綿毛みたいで、とてもキレイな可愛らしいカビです。

 酵母も「カビ」なんです。ですから、温度25度前後で湿度の高い状態になると、元気いっぱいに、活動を始めます。「こんにちは〜♪」みたいに、ご登場です。

 お友達部分を取り除き、シロップからショウガを引きあげて、冷蔵庫に移動させてください。放っておくと、お酒になっちゃいますから。

 カビや発酵が来る原因は、他にもあります。1・ゆでこぼしたショウガの水切りが十分でなかった場合、2・蜂蜜やレモン汁が少なかった場合、3・非加熱の生蜂蜜を使った場合、などです。

 1・と2・は、ともかくとして。3・の生蜂蜜使用の場合には、とても発酵しやすくなります。市販の蜂蜜は加熱殺菌処理されているので、発酵に傾くのはスローですが、生蜂蜜は、天然酵母が生きているので発酵が早いのです。

(生蜂蜜でパン種を簡単に起こすことができるほど、酵母が多いんです)。

 生蜂蜜を使った場合は、早々に冷蔵庫に入れるほうが、発酵を抑制できます。(車を運転する方は気をつけてね。発酵すると、お酒になっちゃうんですから)。これは、ジンジャーシロップだけではなく、梅シロップも然り、です。

 もし、酵母菌の活動をストップさせたいのでしたら、65〜70℃くらいに加熱すると、殺菌できます。