色校

  本日の色校のゲラ確認で、酵母焼き菓子の本も「オシゴト完遂」。あとは、刷り上がりを待つだけとなります。

 (23日、配本らしい。)ということで、27日の教室は、新刊2冊分の「出版感謝パ〜ちー」料理だな。今から、メニューを練らなきゃ♪(オメデたくできている)。

 昨日の教室。低温長時間発酵(18時間)パン生地と、保温短時間発酵(6時間)生地の焼成比較が面白かったです。

 生地温度を下げてから一次発酵をスタートさせたものと、下げなかったものとでは、二次発酵の生地温度と時間(2時間)が同じでも、焼き上がりのボリュームに一目瞭然の大きな違いが現れました。

 生地温度を下げた長時間のものは、最後の最後まで締まり気味。比べて、保温短時間のものは、パンパカパーン!と大きく膨れ上がり、ド迫力のボリュームでした。

 同じ配合と、同じ生地分割量なのですが、まるで別物。発酵過程での違いが、こんなにもあからさまに生徒の目前で現れたのは初めてです。

 みんなも「わおーっ…・」と感嘆。

 二通りの生地を用意しておいてよかったと思いました。百聞は一見にしかず。

 作り手の都合によって、捏ねて保温して短時間発酵「当日焼成派」と、低温維持してオーバーナイトの「翌日焼成派」がいるんです。

 単純に言うならば、低温維持のパン生地は、二次発酵を(当日焼成派よりも)長めにしなければいけないことになります。

 スタート時点の発酵温度の高低は、生地そのものに大きく影響します。

 これは、「元種」と「中種」の違いにも言えることです。

 元種、中種、パン生地、これらは本質的には同じものなのですが、発酵過程の温度に違いがあります。元種が唯一、低温維持の冷却種生地です。しかし、中種やパン生地は、一度保温してガスを発生させています。

 そのあとには冷蔵庫で保冷して冷却しているのですが、「保温=ガス発生」生地というプロセスが加わります。ですから、中種を冷やしても、もはや元種と全く同一という性質ではなくなるのですね。

 元種でも、中種でも、パン生地の残りでも、それを種にしてパンは作れます。しかし、そのあとのパンづくり過程が微妙に違ってくるわけです。