酵母ワッフルお急ぎの場合は

 捏ねた生地を冷蔵庫の中で2、3日間も忘れっぱなしの後に焼くなんて、待ちきれないよお…という貴女へ。

 お若い方は、「物忘れ」という熟練を要する才能に劣り、事急く傾向にあるようです。

 この才能は、いずれ、誰もが、年輪を重ねつつ習得していく人類の叡智です。今は未熟でも、ご自分を卑下する必要はありません。大丈夫です。いずれそのうち貴方も、こちらの世界に来ることでしょう。

 本日は、昨日の続きです。ところで、昨日って、何やったんだっけ?二日酔いだったことだけは覚えている。

 本日は、物忘れの才能がない貴女のために、捏ねた生地をすぐに焼き上げる方法です。

 早い話、生地を冷蔵庫に入れずに、常温(今の季節なら20度くらい)に一晩、放ったらかしておけばいいだけのことです。
 この時期なら、一晩で十分に発酵します。翌朝、すぐに焼き始めることができます。

 ただし、酵母菓子の生地は、パンのようによく捏ねないので、(十分なグルが組成されていないせいで)、だれた(べとついた)状態で膨れています。

 このような生地は分割、成形に、手こずります。ですから、ガス抜きした後、1時間ほど冷蔵庫に入れて、生地を落ち着かせてから、分割、成形の作業に入ります。
 分割、成形の後に、1時間ほどのベンチタイム。そして焼成です。低温長時間発酵の生地とは微妙に違い、パンっぽいフワフワ感のあるワッフル生地になります。

 どちらが好きかは個人的好みです。焼き上がりの見た目は写真のとおり、どちらも同じようなものです。中の気泡の感じが違うだけです。

 ちなみに、落ち着かせるつもりで冷蔵庫に入れた生地を2日間も忘れるということもあります。(生地は落ち着きすぎます。)

 私の好みから言えば、パンっぽくフワフワにしたものには、パールシュガー(あられ糖)を後入れで配合したザクッと感が欲しくなります。

 で、このパールシュガーを立川まで買いに行くのが、めんどくせえのです。行ったとしても、ほかの材料を買い込んでいるうちに、あられ糖のことなんか、すっかり忘れ、買わずに帰って来るのが常です。ここまで来れば達人です。