シュトレーン生地のプロセス・その2

 前ブログの続きです。

 さて、成形し、ケース詰めして30度以下くらいの温かいところで、1,2じかんほど二次発酵を済ませます。
 写真・上は焼成直前。そのまま焼いては焦げてしまうので、天板を写真のようにすっぽりと被せて焼きます。直接熱が当たらないので、生地もフルーツも黒こげになることなく、きれいなキツネ色に焼き上がります。

 焼き上がりの生地はもろいので、破損させないように、少しの間、ケースごとそのままにして粗熱を取ります。(こういう部分って、割と大事なことです。)

 そっと優しくケースから取り出し、少しお酒(ラム酒かブランデー)を振りかけた後、溶かしバターを全体に塗ります。

 冷めたら、全体に粉砂糖を振りかけます。じきに砂糖が泣くので(濡れてくることを泣くというのですが)、また、粉砂糖を振りかけます。この仕上げのカバーリングを何度か繰り返したあと、ラップなどに包んで直射日光のあたらない室温で2週間〜1ヶ月間くらい寝かせます。取り出して、もう一度粉砂糖のお化粧を施してから、好みのパッキングで総仕上げです。

 粉砂糖がけなどのカバーリング仕上げを焦らず、急がないことが大事です。焼きあげたばかりの生地は、ケーキとビスケットの中間のような状態で、とても壊れやすいのです。あわてて扱うと、ぼこっと割れたりしますよ。冷めて、さらに熟成すると、「しっとりクッキー」状態になり、壊れにくくなって落ち着きます。焦ると、ろくなことがないです。
 あせらないための、早めの仕込みです。