なんとなくストライキ二日目

 いろいろなことが積み重なって、ヤベ〜という気分になって二日目。さすがに、昨日は丸一日、店に顔を出さなかったので、本日は気になって昼過ぎ、午後から店に闖入。
 やはり、店は、なんとなく、どよよ〜ん。はちゃー。
 午前中から、すでに潤から電話あり。「お体、大丈夫ですか?」(大丈夫じゃねーよ)「ええ、はい、もちろん大丈夫ですよ」。「お疲れになっているのでは?」(あたりまえだろ、あなたのせいよ)「いえ、全然平気。元気です」。
 厨房ペアのマサヒロとみかだけは全てを察知している。笑顔を見せながらも二人とも何となくしんみりと上目遣い。ははははは!
 店の厨房にパン生地を置いて、富沢商店へ買出しに急ぐ。毎度のことながら、パンやお菓子は全て自前の自腹きり。そのくらいじゃなきゃ店はもたない気分。パンプキンのパイを作ろう。明日のスペシャル。もう、そんな季節だよなあ〜。ちょっと嬉しい気分になってきた。おっ、いける、いける。まだ、頑張れる。塩味のお惣菜パンプキンパイにしよう。フィリングをたくさん仕込んで、パイに使うほかに、パンプキンコロッケにしようね。
 仕込みながら、潤ちゃんに長々とメールを書き送った。今、ぎりぎりの瀬戸際にいるあやうい潤に。向こう側に落ちないで、行かないで、空っぽにならないで、お願い、まともな人間でいて。祈るような気持ち。今が瀬戸際。また腰がぎっくりぎっくりしてくる。

 逃げないで、お願いだから。今、逃げたら、あなたはここだけではなく、あなたの抱えている他の事業やプライベートな生活や生き方に、長期的な負荷をおうことになる。足元の問題は他の事業では解決できないのよ。目の前の数字に負けてはダメ、逃げてはダメよ。
 ここまできたら、地獄の底にまで付き合うしかないけれど、かなりヤバイ状態の潤と、あまりにも辛い私がいる。明日、潤はいるのだろうか?