今週のパン・リッチな生地で調理パン

 実質的には、バターロールなのです。成形も、バターロールのクレッセントに準じます。

 市販のハムやチーズ、ウインナーソーセージなど、お手軽なものを具に使います。

 バターロールを巻き上げる前に、生地にハムとチーズをのせてから巻き上げたパンが、手前です。ハサミでVの字クープを入れて焼き上げています。

 奥の細長いパンは、バターロールの生地を細長く薄くのした上に、ロングウインナーをのせて、長いまま包み込み、Vの字クープを入れて焼き上げました。薄いパン生地の中は、丸ごと1本のソーセージです。

 おなじみのバターロール成形のレッスンになると同時に、惣菜パンの味も楽しめるというのが、今回のアイテムのもくろみです。

 惣菜パンは、日持ちしないので、食べきれる分だけをデニッシュにして、残りの生地は、普通のバターロールにします。(普通のバターロールのほうは日持ちします)。

 この季節、手軽に食べられるデニッシュはありがたいです。温め返すだけでいいですから。

 年末追い込みの早朝出勤の彼氏に、デートだ遊びだと食事そっちのけでお盛んな娘に、忙しくて昼食どころじゃないというあなたに。

 お手軽な調理パンは、忙しい時のお助けパンになります。

 とりたてて料理は必要ない調理パンですが、冬野菜たっぷりの和風ミネストローネなどと一緒にいかがですか。

 玉ねぎ、人参、大根、かぶ、ゴボウ、レンコン、芋類などの根菜類が、冬のお腹を温めてくれます。

 サイコロに切った野菜とベーコンをごま油で(弱火)炒めて、一度火を止めて蓋をして蒸らします。昆布だしを注ぎ入れて、7、8分ほど加熱。塩コショウ、そして、先の画面で紹介した醤油味のトマトソースを大さじ2,3杯、隠し味程度にひそませます。

 マカロニの代わりに、ふっくら炊いた大福豆を入れてみました。これ、田舎のほんのり薄甘い煮豆が食べたくて、炊いたお豆さんを取り分けたものです。

 和風ミネストローネは、煮すぎないのがポイント、さらっと仕立てます。炒めた後、蓋をして蒸すことで、野菜の甘みも出ますし、余熱で加熱も進みます。長時間、煮込む必要はありません。(和野菜の淡白な旨味も生きます)。

 控え目に使うごま油と醤油味のトマトソースが、イタリアンと違うところ。滋養豊富で優しい味は、無理なく忙しい体にも溶け込んでいきます。(この時期、正真正銘のトマト味のミネストローネじゃ、季節違いで、ちょいと心寒い感じです。)

 寒い時期、忙しい時期は、市販品のお手軽さと、さらっと調理の和を組み合わせると、何だか心がホーッとします。

 飲み会疲れで、栄養偏りがちなお父さんのお夜食にも、温かい和風ミネストローネをどうぞ。(この場合、パンは出さなくてもいいかも…。)