初物の無花果

 ノーブンキョーのY氏が、田舎から送られてきたという無花果を持ってきてくださった。九州のいちじくをいただくのは初めてです。

 嬉しい初物。秋だなあ…。

 いちじくは肉組織の分解酵素を持っているので、ロースト肉の浸け汁に刻んで入れたり、コックドヴァン(チキンの赤ワイン煮込み)などの煮込み料理に加えるなど、料理にも活用できます。(ドライも可です)。洋風のソース作りにも使えますし、生野菜サラダに飾ってもきれい。
 ワインとの組み合わせがよく合うので、コンポートのようにワインで煮て保存しておいてもいいです。ときたま、発酵してしまい、ギョエッ!ということも起きるけれど。

 天然の酵母を豊富に持っているので、とても発酵力の強い果物です。(当然、○○作りなどの発酵起爆剤にも使えます。○○の部分は勝手に美味しいものをご推測ください)。

 発酵力の強い素材を見ると、素直にそのまま食べてしまうのは、どこか口惜しくなります。「今度は何にしてやろうか…」などと、ついつい、考えこんでしまう。

 ケーキなどの焼き菓子に使う場合は、横半分に切って冷蔵庫の中で半乾燥状態にして(つまり、ちょっとしなびさせてから)生地に投入して焼くと、色も形もきれいに残ります。(新鮮なままで使うと水分が多すぎて生地をダメにしちゃう場合があるから気をつけてね)。たとえばパウンドケーキ生地やクラフティー生地などを型にながし入れて、無花果の切り口が見えるように並べて焼くと、メチャ可愛いのです。

 そのまま食べても美味しいけれど、料理やお菓子作りに、挙句の果ては○○作りに、旬のいちじくを活用してみてくださいませませ。