駄菓子の味噌パン

 昨日の豆味噌ベーグルに引き続き、本日は田舎駄菓子の「味噌パン」。酵母焼き菓子シリーズの続行です。

 味噌パン、だんだん「っぽい感じ」になってきましたよ。

 本日は、豆味噌クロワッサンのバター折り込み作業。れんちゃんで、豆味噌シリーズが続きます。しばし、お許しをば…。(豆味噌クロワッサンの画面掲載は明日にでも)。

 重曹やベーキングパウダーなどの膨張剤を使わずに、小麦粉と水だけの自然発酵種を膨張材料に使うと、やはり、発酵風味が加わることと、中種法なので生地がしっとりとして、ふわつくことは避けられませんね。食べやすくなっちゃう。

 子供のころの田舎のお菓子は、もっと無愛想な食感でした。

 味噌パンに至っては、口に入れたとたん、唾が全部吸い取られるような感じ。唾液でしめらせて、しゃぶったり、牛乳に浸して食べたり、滑りを良くするためにバターを塗ってみたりとか。

 子供なりに、何かと工夫して、口の中で美味しくしようとしていました。

 かりん糖だの、ねじりねじりの揚げおかきだの、南部せんべいだの、味噌パンだの。子供用の袋菓子だけは、いくら食べてもよかった。
 子供のころは、やはり、ケーキや、パイや、チョコレートが一番嬉しいおやつだったけど、こちらのほうは、食べられる量が、限定つき。しかも、滅多にあたらなかったね。

 でも、大人になってから、懐かしくなるのは、ハイカラな限定つきおやつではなく、なんぼでも貪り食っていい袋菓子のほうなんです。

 お料理なんかでも、そうですね…。銘々皿によそわれるメイン料理よりは、大鉢に、てんこもりによそわれていた惣菜の、きんぴらごぼうや、ひじきの煮物や、山菜の煮しめや酢の物、野菜のうま煮など。

 「さあ、いくらでも、おあがりなさい」と言わんばかりのなんでもない料理のほうが、今となっては美味しいものだったと思えます。

 とりすましたものではなく、なんでもない普段の食べ物に、「さあ、たくさん食べて大きくなりなさい」っていう親の気持ちが込められていたのかもしれませんね。