え〜、右手に見えますバターロールは、駅中・某パン屋さんのイーストパンでございます。
左手に見えますのは、当教室の自然発酵種の酵母パンでございます。
ふたつ、仲良く頬寄せあって、ツーショットなのでございます。
しかしねえ、同じ名前のバターロールとは思えぬ風貌と風味でございますな。
食べ物として、パンとして、また、作り方として、全く質や次元の違う物体だと思えばよろしいわけです。
ちなみに、分割量はほぼ同じ。私のパンは55g、パン屋さんのは、たぶん60g分割(もしくは65g)でありましょう。焼成後の重量は5gほどしか違いません。原価コストは、たぶん、私の方が高いでしょう。
もし、仮に、同じ100円という価格をつけたのであれば、お客はどちらを選ぶでしょうか?
とーぜん、でかくて、糖化の焼き色が豊かで、限りなく発酵過多直前に近いプハプハのパンの方をお選びになることでしょう。商品価値ですから。
イーストフードの香り、増粘剤の柔軟な弾力、乳化剤のなめらかさとしっとり感。毎度、ありがとうございま〜す。
さて、売れ残りのパンの方は…。
熟した中種を40%配合で、オーバーナイト。(バターロールの配合でしたら、まだ、オーバーナイトも可能です。)
翌朝(今朝)の分割、成形後、十分な仕上げ発酵を得るために3時間以上もホイロに入れて、やっと昼飯前に焼成。へたすると、午前中いっぱい、ホイロを長引かせることができましたね。
自然発酵種のパン生地は、十分な一次発酵を得てもなお、イースト生地とは比べモノにならないほどの弾力を持っています。
そのせいで、成形時のベンチタイムが、うんざりするほど、長引きます。
丸めて、ベンチ、俵型にして、ベンチ、棒状にして、ベンチ。(この間、1時間)
で、やっと、麺棒でのして巻き込むことが可能になります。
ロールパンを作るたびに、あまりの非効率性に、うんざりしてくるのです。
でも、いくらウンザリしても、間違ってもプハプハのパンを作りたいとも思いませんし、食べたいとも思いません。