秋の玄米麹味噌作り

 新米の玄米をたくさんいただいたので、4日間かけて玄米麹作り。大豆3キロを蒸して、玄米味噌を仕込みました。本格的な味噌仕込みはこれからで、今回のはウオーミングアップ。まだ、新物の大豆が出ていませんからね。本格的な味噌作りは12月に入ってからになります。たぶん、今月の下旬ころ、北海道から大豆が到着すると思います。教室での味噌作りは、新物大豆が到着してからです。
 玄米はフードプロセッサーにかけて1分ほど回して表皮に傷をつけると、吸水も蒸しあがりも良く、コウジカビが問題なく繁殖します。白米麹よりも玄米麹のほうが甘味もコクも出るので、白米麹(市販品)1袋200gを友種にして、蒸した玄米1,2キロを麹にします。(蒸した玄米に市販麹を混ぜ込むだけです。3,4日もすると麹菌が繁殖し、玄米全体が麹になります)。最近は赤子の手をひねるよりも簡単に麹作りと味噌作りができるようになりました。年のせいかな、長年作り続けていると、百発百中のカンみたいなものが染み付いて、何の苦労もなくなってしまった。すったもんだの試行錯誤でヒーヒーいいながら作っていた若い頃が懐かしいです。
 最近、メールをやり取りしている拙著読者の方から「お豆さんコトコト、優しい音と、お豆の炊ける良い香りが伝わってきそうですよ」と、私の味噌便りに風流な返信がきたのではありますが…。実はエンケン(遠藤賢司)の四畳半ロックのCDをガンガンかけながら味噌仕込みをしていたのでございます。昔、プロの麹屋さんから「麹は赤ちゃんをあやすように、静かにゆっくり作ります」と聞かされました。味噌屋さんとか麹屋さんたちは、よくそういいますね。しかし、どうも、ウチの麹菌どもはロックだろうがブルースだろうが、騒々しい音楽が好きみたいなので、騒いでいるほうが麹のできがよろしいようです。
 今年の11月はやけに温かいので、作りなれていない方は来月の寒の時期を待つほうが賢明かもしれません。気も早く仕込んだ漬物も酸っぱくなってしまったし、地球温暖化というグローバルな問題が、我が家の狭い台所にもダイレクトに侵入しています。