ドライフルーツとナッツがたっぷり入ったパンです。レシピ中の中種とは前もって作っておくパン生地のことです。この中種にかんしては後ほど述べます。
フルーツ類がたっぷり配合された生地は焼き上げる時に側面のフルーツが真っ黒く焦げやすくなりますね。さて、ここでワンポイントアドバイス!焼く途中まで、型を2重に重ねておくのです。そして後半から、型をひとつ取り外します。ずーっと二重のままですと、きれいな焼き色はつかず、ずーっと一重のままでは側面フルーツ黒焦げという問題を解決できます。
中種200g、中挽きライ麦粉300g、塩小さじ2、水225cc、好みのドライフルーツとナッツを合わせて500〜700gほど(プルーン、レーズン、サルタナ、カシューナッツ、アーモンド、クルミ、ヘーゼルナッツ、いちじく、クランベリー、アプリコットなど。シナモン、ナツメグ、カルダモンパウダーなどスパイス少々を加えておく。)
作り方
1、フルーツ類以外の材料を10分ほど捏ねる。ライ麦粉配合なので捏ねすぎてはダメよ。
2、生地がなめらかにつながったらフルーツ類を加えて均一に混ざるまで軽く捏ねる。
3、18〜20cmパウンド型、2〜3本に生地を8分目くらいまで詰める。
4、32度で4〜5時間保温して発酵させる。
5、ふたをかぶせて200度のオーブンで40分ほど焼く(ガスオーブン。電子オーブンは使用したことがありませんので、時間や温度はこの限りではありません。)
必ず、冷めてから切りましょうね。アチチッのうちでは切れ目の生地部分がつぶれてしまいますから。こんなにたくさんフルーツ類が入ると、パンというよりはミックスフルーツのおつまみみたい。お菓子でもないしパンでもない。薄く切ってブルーチーズをのせていただくと最高。そしてワインがあればもっと最高の最高です。
中種に関して
当教室の小麦粉と水だけを長期間混ぜ合わせて自然発酵させた生種です。長い時間をかけることで野生酵母が増殖し、小麦粉と水の練り物は気泡と芳香を抱いて自然発酵のパン生地となります。この種は一度適正に起こせると後は小麦粉と水を捏ね混ぜるだけで簡単に増殖でき、永久に使いまわすことができます。詳細は拙著「秘伝 自然発酵種のパン作り」(晶文社)林弘子著をごらんください。また、同社、同著の連作「秘伝 発酵食作り」も合わせて読んでいただけると理解しやすいと思います。
なお、この種を「本気でヤル気!」のご縁ある方たちに譲渡し、自然発酵種のパン作りを広めようと自力でささやかな努力をしている最中です。とはいうものの、パン作りは赤子の手をひねるがごとく簡単に扱えるわが手ですが…パソコンうまく扱えないよーっ!写真も縮小してのせれるサイズにしたのですが、のせかた分からない。
まあ、あせらず、おいおいマイペースで進めていきます。竜洞