パン・ド・ミ

 バゲットなどパンのクラスト(焼き皮)が重要なものに対し、皮よりもクラム(中身)の方が大事な「身」のパンがパン・ド・ミです。

 だじゃれのようにも聞こえますが…。

 早い話が、食パンのことです。今週のパン。

 蓋をかぶせて焼いたり(プルマン)、かぶせずに焼いたり(山形食パン)。

 基本パン中の基本パン。一番オーソドックスな大衆パンですね。

 軽い食べ口と豊かな窯伸びが必要になるので、捏ねが長くなります。大衆的なパンと言っても、決してハードルの低いパンではありません。製パン性の高い作業が要求されます。

 ある意味。軽さの中にも味わい深さのある美味しい食パンが作れるようになったら、酵母パンづくりは及第ということです。

柚子こしょう

 日曜日に、ドカーンと届いた四国の柚子段ボール1箱と、完熟キーウイ40k。

 キーウイは、教室の生徒の皆々様にすがりついて「箱を軽く」するとして。ええ、はい、このときばかりは、皆様が女王様に見えますことよ〜。

(あのさ〜、せっかく部屋をかたずけて、粗大ゴミ出してムシ退治して、足の踏み場を作ったのよー。でも、また、すぐに床が大箱で埋まっちゃったの。重いのよ。持てないの。動かないの。また、掃除機かけられなくなちゃったのよ。ともかく、うちは週末大家族なんだから、皆さん、ちゃーんともらってくださいね。今週の教室、空っぽのリュックサック持参よ。仕込み味噌もあるんだし。)

 無農薬柚子1箱くらいなら、何とか自力で加工できるわさ。これは持ち上がるし。

 空きビンに4,5本、柚子汁を搾りとり、ポン酢やらドレッシングやらを。(恒例の作業なので、これは手慣れたもんです)。

 玄米麹が出来上がっていたのを思い出し、「柚子胡椒」も一ビン仕込んでおきました。

 青唐辛子は山梨の慧光寺から送られてきたものを冷凍保存しておいたの。

 柚子皮、青唐辛子、塩、麹をフードプロセッサーに入れて、ガー。あっという間の3分クッキングで今年も、柚子胡椒の仕込み完了。

 麹が糖化して溶けたら出来上がりです。

 配合は、まったくもってテキトーです。

 柚子が好きなら柚子を多くすればいい。辛味が好きなら唐辛子を多くすればいい。日持ちさせたければ塩を増やせばいい。甘口が好きなら麹を多くすればいい。

 好き勝手でいいのよ。一応、調味料の本には、レシピらしきものを書いておいたけどさ、本当はレシピなんて無いも同然、どーでもいいことよ。

 自分で作ると、自分の好きな味にできるからね。人のレシピなんかマネすることないわよ。勝手におやり!

 柚子胡椒は鍋料理の薬味にもいいけれど、お刺身や白菜の漬物、スモークドサーモンなんかにも合うわ。私は、いずしや酢〆めの魚に付けるのも好き。中華ドレッシングなどに少し混ぜ込んでも美味しいわよ〜。

 出来上がったら、教室の料理でも登場させますね〜〜。しばし、お待ちを。

 

友麹

 1週間ほど前に出来上がった玄米麹を少し取り分け、それを種にして2回目の玄米麹を昨日仕込みました。

 これぞまさしく「友麹」法です。

 今週、土曜日の玄米麹味噌仕込みに向けて、玄米麹を多めに用意しておかなければいけないので、二度目の仕込みです。

 麹が完成したら、大豆を煮ます。

 先週土曜の教室で仕込んだお持ち帰り用の玄米麹。教室の皆さん、どうなりましたか?もう、コウジカビが出芽して、熱を持ち始めているころでしょう?

 熱を持ち始めたら、冷ましやすいように大きめの器に薄く広げ、時々かき混ぜてくださいね。(これ、サボったら失敗します)。

 うまく出来上がったら、友麹の種にも使えますよ。完成したら、冷蔵庫で保存してください。1,2週間くらいなら日持ちします。できれば、1週間以内に使ってくださいね。(私は2週間近く置いておきますが、ずんずん老化は進みます。私の場合は教室を待たなければいけないので、やむをえず、なんです)。

 12月だというのに、やはり生暖かい。暖冬かな。麹類づくりには、あまりありがたくない温度です。豆味噌の仕込みも、様子見ですね。

 どのような発酵食づくりも、お天気と環境との折り合いで、人間の都合だけではうまくいきません。

 ドタバタあたふたするときには、仕込まないほうが賢明です。

 豆味噌は、たまり醤油採りのためにも大事なので、師走の忙しさが一段落して、心が落ち着いたときから開始します。

 ということで、豆味噌に関しては、今のところ何もお約束できない次第です。

 忙しくて、もう二日間もお風呂に入っていませんわ。豆味噌どころか、私にカビが生えてきそうだ。

 これから朝風呂に入ります。

打ち上げ会でした

 うちわの仕事仲間の人たちだけで、たった8人だけのささやかな内輪ぱーちーでした。

 みんなが持ち込んでくれたお酒と、私の手づくりのささやかな料理だけです。

 私の古ボケデジカメのシャッターを押してくれたのは、カメラマンの方なんですが、あえて、ライティングせずに、そのまま観光写真みたいに押していただきました。

 (すんません、カメラマンのてるちゃん、画像、お借りいたします)。

 カメラマン「このまま押せば、ピンボケになるよ!いいの?」

 わし「ああ、そのほうがいいわ〜。なにもせんで、そのままおしてー!」

 「あー、ぼけまするわー」

 「そのほうがええ!」じゃん。

 (私)だよな。

 ということで。

 シャッターを押した人間をのぞく、約7名。

 ほどよくボケて、肖像権も何もないくらいに、正体不明。

 とても、楽しく飲みました。

 ホント、とても楽しくおしゃべりして、久々に大笑いしました。

 あー、今夜も幸せだった。

 みんな、ホント、ありがとね!!

お教室でございます

 お教室でございます。

 クラミックと、玄米麹づくりを行います。

 いよいよ、寒仕込みの発酵食づくりの季節です。

 でも、今年の冬は、やけに生暖かいなあ…。ちょっと困るよなあ…。

 まあ、なるようにしかならん。

 麹、いっちゃいましょうね。温かいとモンク言いつつも、完成品のサンプルは無事に出来上がりました。

 クラミック成形生地は、持ち帰りで自宅焼成です。

玄米麹ほぼ完成

 仕込みから4日目の玄米麹。ほぼ完成です。

 仕込んだ麹が完成に近づくと、白い綿毛のような菌糸がからまりあって、米が板状の塊になってきます。(写真で見えますか?)

 まだ、発熱を続けています。赤ちゃんのように温かいです。

 固まったままでは、熱がこもってしまうので、この板状の塊をほぐすようにして熱を逃します。

 明日の教室では、完成した玄米麹をお見せいたします。(間に合った〜)。

 麹仕込みや味噌仕込みのため、やっと奥の仕事部屋を掃除…。

 ここのところ、飛びまわっていた羽虫の元凶を見つけ出しました。

 なんと、乾燥味噌玉はどれくらいの期間持つのかを実験していたものに、ムシちゃんが住み着いていたのでした。

 1年間も放っておいては…そりゃ、ムシくらいつくわよね。

 わが身のだらしなーい不始末さに、のけぞりながら掃除しましたわよ。

 しくしく。

決定

 配合を多少変えようが、種を増やそうが、何をやっても発酵が鈍重な生地。

 一次発酵、常温で丸一日。二次発酵、保温30度で7,8時間以上という状態の変化は大同小異。

 ブリオッシュ生地というものは、時間がかかるものなんです。

 発酵時間を端折ると、焼き上がりの出来が思わしいものにならないし。

 ということで、明日は教室での焼成をせず、成形生地を型ごと持ち帰っていただき、各自で自宅焼成ということにします。

 ホイロ設備のない方は、この時期、長時間の保温が必要なパンを作り難いでしょうが、やむをえず。保温を何とか工夫してください。どのみち、ホイロの保温設備は必須なものです。

 今回のクラミックは、レーズンではなく、クランベリーとクレームダマンドをワンローフで、ロールインしてみました。

 クランベリーの赤が、クリスマスっぽくて可愛い。レーズンやめて、クランベリーにします。(こうなりゃ、もはやクラミックとは呼べないかも)。

 教室での焼成がない分、玄米麹づくりのレクチャーをガッツリやれますわ〜。

 仕込み玄米麹も、お持ち帰りです。ご自宅にて、子育てならぬカビ育てを実験的に行ってみてください。

玄米麹・カビの出芽

 教室での玄米麹づくりに向けて、玄米麹完成までのシュミレーション中。

 仕込んで二日目の様子です。

 玄米の表面に、白いカビが少し出芽しはじめたのが見えますでしょうか?(画像をクリックすると、写真が大きくなります)。

 玄米の表面に傷をつけるためのフードプロセッサーが新しいものに変わったので、シュミレーションが必要になりました。

 新調したプロセッサーは性能が良いので、表皮をキズつけるのも、短時間になりました。やりすぎると、あやうく白米になってしまいそうな勢いでしたわ。

 ともかく、何か少しでも道具が変わると、従来通りの感覚が通じませんね。

 麹はカビが生え始めると、熱を持ち始めます。この熱をこもらせておくと、麹づくりは失敗して、ベタベタのものになります。(早い話が、麹ではなく甘酒みたいになっちゃうわけよ)。

 熱を冷ますために、涼しい(寒い)季節に仕込むのです。

 カビが出芽するまでは、暖かい方がいいのですが、でも、無理に保温保湿するよりは、室温放置くらいの緩やかさの方がいいです。

 私は、仕込み麹を寸胴鍋に入れて蓋をして、温かい部屋に置いておく程度です。それでも、二日目には出芽します。ちょっとゆっくりだけれど、これで十分。

 コウジカビが出芽することを「出麹」といいます。

 出芽したら、飯台など、熱を冷ましやすいものに移し入れ、日に何度か全体をかき混ぜて、熱を逃します。上には晒し布巾とポリ袋を軽くかけておく程度です。(呼吸できるように、密閉はしません)。

 明日か明後日には完成した玄米麹をアップできると思います。

 本日は、クラミック・シュミレーション只今発酵中。こちらも完成図は明日かな。なにせ、常温での一次発酵が、これで18時間目。業を煮やしてホイロに入れて保温中。

 麹も長期戦だが、クラミックも長期戦ですわ。どっこいどっこいのいい勝負だ。

考え中

 今週予定しているクラミック。これ、一次も二次もクロワッサン並みに発酵時間が長いのです。

 まあ、ブリオッシュ系のものは、どれもこれも極リッチな配合のせいで、長時間発酵になってしまうのではありますが。

 極リッチな配合のままに、成形生地を持ち帰りにして自宅で焼成してもらうか。

 それとも配合を軽くして、何とか教室時間内に焼成できるようにするか。

 どちらにするかを今もって迷っているのです。

 配合を軽くした場合を考えて、生地にクレームダマンド(アーモンドクリーム)をロールインしてみました。味わいは、オザマンドのようにリッチです。

 今日は配合を軽くしてシュミレーションをやってみようと思っています。

筋肉痛

 新調した削り器と、三日目にしてようやく折り合いがついてきたわ。

 粉にしなくなったの。カンナくずのように、薄く削れるようになってきた。

 今まで、「力の入れすぎ」だったのよっ!

 この新参者の木製の鰹節削り器の刃、切れ味抜群なの…。

 どうりで、鰹節屋のオバチャン、涼しげな顔でシャーシャーと削っていたわけだ。

 わたしなんざあ、格闘技の試合みたいな力を入れて、ガシガシ引っかけて節を傷つけたりしながら削る…というよりは、破壊していたもんね。

 実は、右腕が「筋肉痛」になったんです。鰹節削りで…。自分でも笑えるよ。鰹節削りで筋肉痛なんて。

 そりゃ、あーた、脇の下にべっとり汗かきながら、力を込めてあの硬い鰹節を「破壊」すりゃ、筋肉痛にもなるというものさね。笑っていいとも!

 ともかく、何とか少しは上達したよ。鰹節は粉っぽく削っちゃうとエグみが出ちゃうよね。薄く削れると、出汁引きの香りも、ますますかぐわしいし、味も良いです。嬉しいなあ。

 鰹節には腹側の雌節と、背側の雄節があって、私は両方混ぜて使っています。

 雌節は赤っぽくツヤのある鰹節で、コクのあるダシが引けます。雄節は白っぽい鰹節で、上品で洗練された味のダシが引けます。

 鰹節の削り口は、宝石のめのうのように輝いて、うっとりするほどキレイです。薄く削れた鰹節は、咲いたばかりの花びらみたい。

 こんなにも美しいものが、日本のダシだなんて!!なんて素晴らしい食材なんでしょう。

 毎朝、鰹節削れるなんて、とても幸せなこと。

 鰹節にすら手を合わせて感謝して拝みたくなってしまうわ。イワシの頭も信心とかいう言葉あるけど…。