朝っぱらから、大捜索でした

  呑気に写真などを撮っている場合ではなくなっていました。

 もう、いい加減に、自分の本の原稿書きに戻らなければ、来年、また痛い目に会って、泣きを見るぞ…と。

 そう思って。「仕事だっ!」

 原稿書きのその元の原稿レジュメ、つまり、手書きで紙に走り書きしてある「ボロ紙の寄せ集め」をゴミの山の中から取り出そうとしたのです。

 このゴミの山は、請求書、督促状、支払証明書、個人的な手紙や葉書なども混じる「紙の山」です。でも、大部分はプリントアウトした原稿や、その前の手書きの走り書きメモの紙類で、目も当てられない乱雑さです。

 しかし、その「夢の島」から、一番大事な原稿レジュメ・手書きのボロ紙の束が発掘できなかったのです。

 その瞬間、パソコン壊してデータがぶっ飛ぶよりも、もっと、アセアセッに焦ったね。「ダメだ、こりゃ。もう、本、書けない。」

 味噌樽の並ぶ仕事部屋の大捜索を朝っぱらから開始。

 ご用済みの紙類が、ごみ袋に満杯。手書きボロ紙の束が出てこない代わりに、すざまじい回数のクシャミと鼻水が出てきました。

 結局、別の所から、ちゃんと出てきましたよ。

 無くしちゃいけない、忘れちゃいけないと思って、ちゃんと、それだけを大事に片づけていたことを…・。

 忘れていた。

 忘れないようにと、置いておいた場所を…。

 忘れていた。

 だらしない人間は、へんに片付けないほうが、身のためのようです。

 ったくもう、でらしねーなあ…根なし草。

お暑うございます

 東京も梅雨明けしたようです。

 ご立派に暑い。

 昨日のパン教室では、生地をものの見事に発酵過多にしてしまいました。

 えろ、すんまへんどした。

 パン作りは、たとえ、とろーい酵母とはいえ、油断も隙もない時節となりました。

 季節の変わり目には、必ず一度は大失敗をやらかします。

 久々に、娘が隣街から里帰り。のんびりして帰っていった土日の週末でした。

 私も、たまには北海道に帰省しなければ、「あんた、だれ?」と、またイヤミを言われてしまうわ。

 暑いので、扇風機を出しました。でも、相変わらず、エアコンのフィルターは、2台とも、まだ掃除していません。

 エアコンは、窓を閉めなければいけないので、大嫌いです。夏も冬も使わない。使わんものを買うアホ、どこにおるんか。

 そういえば、田舎の母は、実に巧妙に足の指で、扇風機のスイッチを入れたり消したり、タイマーをセットしたりできます。

 あの器用さは、我が自慢の種です。

 嗚呼、偉大なる大地の母よ。

 思い立って、私も足で扇風機のスイッチをコントロールすることを試みましたが、近視の乱視の老眼で、うまくできませんでした。敗北でございます。

 老いたる母から、学ぶべきものは、まだまだ残されているようです。

お教室でございます

 お暑うございます。なにとぞ、お気をつけていらしてください。

 ナンとか、やります。

 とーぜん、本格的なタンドリーなんぞは、できるわけないのですが。

 これ、鍋焼きナンで、なんなのですが…、美味しいのです。餃子を蒸し焼きするのと、同じ方法です。

 油をしいたフライパン(うちでは中華鍋)で焼き色を付けた後、水を注ぎ入れて蓋をして、蒸し焼きにします。

 ふっくら、しっとり、中はもっちりと仕上がります。

 ちゃんとしたガスオーブン、ないところが多いのです。でも、鍋と蓋と水くらいなら、たいがいの場所、たいがいの、どこの国にでもあります。そして、たいがいの人なら持っています。

 生地を丸めて、おしくらまんじゅうみたいに並べて蒸し焼きにするので、出来上がった後は、1個ずつの小型の丸パンになり、テーブルロールとしても使えます。カット要らずなので、ラクでもございます。

経過報告・ほら、もう、こんな…

 お昼前には、まだ、出芽状態でご飯っぽかったバスマティーが、6時間後の今は、米粒全体に、白いコウジカビ(オリゼーちゃんたち)をまとわせています。

 私の写真で分かるかなあ?見えますか?

 この温度と湿度。早くて(早すぎて)当たり前ですが…。

 インディカ米の麹の出来上がり方は、匂いも熱も、雑穀に似ています。たぶん、アミロースが多いせいなのかな?

 発熱時の匂いは、フルーティーです。雑穀も、そうです。(日本のコメの)米麹とは、ちょっと違う。

 インディカ米で、米酢を作ったら、面白いかもしれない。フルーツビネガーのように爽やかな香りの米酢になるはず。(雑穀も、そうだった)。

 夏の野菜サラダドレッシングに合いそうな、可愛い味の酢になるだろうなあ…。

 取り急ぎ、本日二度目の画面。先のと、見比べてください。(でも、ズーム違うから、見比べられないか…?あほや、わし。)

昨日仕込みの麹

 昨日、現地式に、ゆでこぼしてから蒸したバスマティーに友麹で種付けした麹の出芽です。

 なかなか順調な出だしです。

 その前に仕込んだインディカ米麹のほうも、うまく完成しました。

 1カップの米に、市販麹が50gほどで、300gくらいの麹が作れます。保温、保湿などは人為的にせず、鍋に入れて蓋をして室温に放っておくだけです。

 出芽したら発熱するので、熱気を冷ますために、飯台など広い容器に移し替えて、日に何度かかき混ぜます。

 当のご本人の大福さんも、昨日みえられて、ついつい明け方まで話しこみ、お泊り。我が、乱雑な仕事部屋のせんべいぶとんにて朝を迎えられました。(味噌樽が並んでいて、かたづけようもない)。
 私が彼女のケータイに送ったメールが、届かなかったようだ。お互いに??で、何で、何の連絡も来ないんだろ…の?マークの再会でした。

(うちのメール、最近ちょっとイカレ気味みたい。場合によって、送信が届いていなかったり、送られたものが着信しなかったりが、発生するようになった。特に、仕事の不着メールは困る…。)

 まあ、それはともかくとして。

 ネパールでも、味噌づくりがうまくできるようになったら、いいなあ〜。日本人も、結構いるようだし、観光客も多いことでしょう。

 普段の食生活は菜食傾向なので、味噌なども常備されていると、味覚的にも幅が広がることでしょう。

 味噌は、米だけではなく、チャパティーやソバなどにも合うしね。野菜炒めにも使えるし、漬物だって作れる。

 大福さんが、ネパール教育支援なら、わたしゃ、ネパール味噌づくり支援なんだわさ。いや、ネパールのみならずですわ。世界各国味噌づくり支援会長さんになる。

インディカ米の麹

 写真(左)は、先日、蒸しに手間取った長粒米の米麹。ベストではないまでにも、麹になりつつあります。

 今朝、ふと、思い出した。インディカ米ご当地の人の米の炊き方を。

 米の入った鍋の水が、沸騰したら、水を全部捨てて、蓋して蒸らしていた。

 で、今朝はこの方法で、バスマティーを炊いてみたのです。

 170g(1カップ)のバスマティーを現地式に炊き上げて、重量を計ると260g、蒸したのと同様の40%台の水分含有量です。

 そーか、そうだったのか。あの奇妙な米の炊き方は、炊くというよりは、蒸しているのとまったく同じだったのだなあ。

 蒸すと1時間かけても柔らかくならなかったインディカ米が、現地式のやり方では、たったの10分で、簡単に、美味しく蒸し上がった。

 やっぱ、現地の人の知恵って、すごいんだなあ…。改めて、感嘆!

 この現地式の炊き方で蒸しあげたバスマティーに、今回も実験的に友麹で種付け。どのような過程で、麹になるのか、観察を開始です。(たぶん、今回の方が、良い成果を生むと思う。バスマティーにはバスマティーの炊き方つーもんがあったのだ。日本のコメとは、違います。)

 写真右は、大根のターメリック漬けです。今回は、トウガラシ、ゴマ、生姜、そして、ガラムマサラも加えてみました。もう、こうなりゃ、日本の漬物というよりは、わけのわからんエスニック漬け物じゃ…。

 常温に出しっぱなしで乳酸発酵させ、わざと酸っぱくしてみようと試作中。この季節、自然の恵みの乳酸菌をたっぷり増殖させて摂取しない手はないからね。

 で、今週のパンも、エスニック。ナンの生地を好き勝手な方法で加熱してみましょう。エスニックな料理に合うように。

 ついでに、ナンとか、季節外れの「バスマティー米麹味噌」仕込みにも、持ち込みたいです。

 仕込んだら、大福さんに委ねて、ナンとかモンスーンシーズンのネパールに運んでもらえるようにしたい。

 現地で、どのような経過を「バスマティー米麹味噌」が辿るのかを知りたいです。全ては、まだ、実験試作段階。うまくいくのか、いかないのかを知るためには、実験は必要なプロセスです。

 ということで、今週の教室パンは、「ナンとか」です。

 

乳酸菌遊び

 インディカ米で仕込んだ米麹は、今のところ、うまい具合に出芽を進めているようです。

 反省点として、やはり、もっときちんと、浸水して吸水させてから、蒸すべきでした。浸水しなかったせいで、蒸し時間が、過剰にかかってしまいました。

 蒸し時間が、長くなりすぎると、底の部分のコメが、水を含んでベチャベチャになります。

 余分に水分を含んだ米は、うまく麹にはなりません。麹作りの失敗は、余剰水分に原因することが多々あります。

 でも、まあ、ダメだったら、また、やり直せばいい。うまくいけば、土曜日の教室で、季節外れ、かつ、インディカ米麹を使っての味噌仕込みができます。

 ところで、関係ない話だけれど。

 昨日の午後、蝉の声を聞きました。

 蝉の声を聞くと、なぜか、じんわりとした焦りを感じます。(子供のころの、夏休みの宿題の強迫観念が、トラウマになっているのか?)

 あせりを感じながらも、まだ、課題に取り掛かってはいない。

 で、関係ないことをまた始める。きゅうりがたくさんあるな。しば漬け作ろう。

 塩漬けしたきゅうりに赤梅酢と、煮切りみりん醤油、生姜、昆布などを入れて、重石をのせて、乳酸発酵。この季節、おなじみの即席しば漬けの出来上がり。

 夏は乳酸菌の季節。短期間に仕込む漬けものが、爽やかな酸味を持って、美味しく漬かります。

 ほかの発酵菌も、生活力が、一番活動的な季節です。味噌も醤油も爆走です。

 味噌や醤油を冬に寒仕込みするのは、わざと、成分の分解をゆっくりに遅らせて、本格的な発酵の季節への余力をつけておくためです。つまり、初期発酵は抑制気味にするんです。

 いうなれば、ウォーミングアップですわな。

 最初から、爆走では、美味しい味噌になってくれないんですね。でも、作って作れないことはないです。

唐突、かつ、無謀な時期なのですが…

 只今より、インディカ米の麹作りを試みます。

 なぜ、インディカ米なのか…は、ですねえ。

 しかも、なぜ、この暑い時に、突然か…は、ですねえ。

 夕べ、私が、飲んだくれている間に、大福さんよりメール来てまして。

 彼女は帰国されていたらしく、本日、上京の旨。土曜日の教室に、いらっしゃりたいそうです。再会が楽しみです。

 メールだったので、詳しい話は、まだ、知らないのですが、何やら、ネパールで味噌作りをしたいそうです。

 ネパールで、味噌を何の料理にするんだろうか?などと、考えこみながらも…。

 友麹法なら、少しの乾燥米麹でも、たくさんの麹が作れる。向こうは、インディカ米のはず。んじゃ、インディカ米で、うまく麹がつくれるか否か、即、実験、という思考回路に至ったのです。

 我ながら、実に単純な頭です。

 インディカ米の性質が、よく分からない。たぶん、アミロペクチン(糯性)は、日本のコメよりも、かなり少ない(か、もしくは、含まれていないのかな?)。

 さっと洗って、ざるに2,30分上げておく程度の浸水法で、即、蒸して、種付けしてみます。

 もし、うまくいけば、土曜日までには完成しているはず。

 作りたいものならば、どこの国だろうが、違う材料だろうが、チャレンジしてみるべきですわ〜ん。

 ネパールの「チャン」(だったっけ?)とかいう「どぶろく」みたいな米の酒、飲んだことがあります。甘酸っぱくて、アルコール度が低くて、とても美味しかったです。

 ということは、向こうにも、米麹と同じようなものがあるのかな?

 一度も行ったことのない国、ネパールに、不思議な親近感を抱いています。

 頑張りますわーん。絶対に、インディカ米を麹にしてみせるぜ!米麹さえあれば、味噌づくりなど、簡単な話ですから。

精進にぎり寿司

 昨日、夜間の暑さのおかげで、一夜漬けもほどよく乳酸発酵して、とても美味しく漬かりました。

 ということで、これが、お漬物で作る精進にぎりです。

 上に鎮座いたしまするは、すべてご自慢の自家製漬けものでございます。

 糠漬け、甘酢漬け、味噌漬け、赤梅酢漬け・・などなど。全部、自然の色です。

 ジミ〜と思われている漬物類ですが、並べてみると、なかなか華やかな彩りでございましょう。自然が与えてくれる色味の美しさは、たかが漬け物だけでも、十二分に、目や口を楽しませてくれるものです。

 これから、吉祥寺の飲み会現場まで持っていきます。

 もっと時間があるならば、これに、豆腐の味噌漬けや黒大豆のたまり漬けなど、日本のお豆さんのお漬物も加わるのですが、時間切れ。夕暮れ間際の時刻となりました。

 一品だけ、この季節に嬉しいさっぱりしたお漬物をご紹介します。

 イチョウ切りに薄切りした大根に軽く塩をまぶし、しんなりさせます。そこに、酢、砂糖、練りカラシ、ターメリック(カレーづくりのときに使う黄色いスパイスのパウダー)少々を混ぜ加えて、ポリ袋に詰めて軽く重石をして一晩、置きます。一切れ、昆布を隠し味にしのばせておきます。

 翌日には、鮮やかな黄色の一夜漬けが出来上がっていますよ。ときには、彩りの華やかなお漬物が、食欲が減退する季節を助けてくれます。

 精進にぎりは、私の「ご飯の周り」シリーズの中で、一番華やかな料理です。お漬物はご飯の周り品の王座ですから。

 飲み助を喜ばせる遊び心いっぱいの精進にぎり。

 試してみなはれ。(その上、刺身よりも、経済的ですしな)。

ポリ袋で、一夜漬けの一気づくり

 いろいろな漬物を魚の刺身に見立てて、野菜だけで作る「精進にぎり寿司」。

 飲み会などでは、刺身だの、焼きトリだの、モツ煮込みだの食べちゃって、動物性たんぱくなんて、もー、なーんも、いら〜んもん…という胃袋になりますよね。

 でも、何か、どこか、ちょびーっとだけ、ひもじい。

 あ、そうだ…。やっぱ、米の飯、欲しいんだわな…。

 う、うっ…・・。

 でも、お茶碗に盛られた白飯なんぞを注文する無粋なことでけへんし。

 あー、ご飯、一口だけでもいいから、食べたいわあ。

 んで。

 そんなときに、お漬物の精進にぎりがあると、かなり嬉しいんだよね。

 明日、マークンのお友達、かつ、私のムサ美の後輩んちで、なにやら飲み会やるらしいんだわ。

 リクエストは「精進にぎり作って」ですって。

 へーい、まいどっ。がってんでい。

 糠漬けや、味噌漬けや、新生姜の漬物だけでは、単調なので、みぶな、みょうが、ナス、大根などの一夜漬けも、一気仕込みです。

 んなときには、ポリ袋の小さいやつに、何種類かを塩もみで詰め込んで、ボウルに並べ、同じサイズのボウルに水入れて、それをのっけて、一晩置くのよ。

 ボウルひとつ、(いや、ふたつか?)、で、一気に、4,5種類くらいの漬物が出来上がっちゃうよ。

 明日、あとは、酢飯を握るだけなんだわさ。

 一夜漬けも、彩り豊かに作ると、楽しいよね。これも、うちの、「ご飯の周り」シリーズですわい。

 やってみなはれ。野菜切って、それと塩をポリ袋にぶち込んで、口縛って、ちょいと、もみもみして、ボウルの中に入れるだけです。

 大根薄切りには辛子、さっと湯がいたみょうがには赤梅酢と甘酢、ナスにはポン酢、みぶなには昆布とみじん切り生姜を隠し味に入れました。