(無題)

酵母パンにごっそり生えた豆味噌用のコウジカビを採取しては増殖をくりかえし、今年の冬の豆味噌づくりには種麹に不足はないです。(自家採取の種麹は発芽率100%で、味噌玉の麹カビ付けに失敗ナシです。ともかく、すごい繁殖力!)
 ちなみに、ライ麦や全粒粉を配合した酵母パンを放置しておくと、うちの場合は必ず豆味噌コウジカビが生えてくるようになってしまった。(どーなってるんだ?)

 本日は「自然発酵種;林弘子の酵母パン教室の宅配便」の宣伝紙面を新たに作成して、あちこちメール送付しまくった。
 メールが届いた方、すんませんがご普及協力をよろしくお願いいたします。パンを売るんじゃなくてパン教室内容1か月分のお試しチャレンジキットの販売です。(プリントアウトしてチラシに刷る余裕がなかったので、全部ファイル添付で送ってしまいました。紙刷りチラシのほうがよろしければご連絡ください。プリントアウトして送ります)。
 教室1か月分のアイテムとレシピとマニュアル書に、参考品のサンプルパンを4種類、そして、増殖可能なパン種がついて料金1万円なんだから、教室参加より、教室宅配便のほうがずっと安くつくんですよ。その上、到着から1ヶ月間は酵母パン作り無料のテクニカルサポート付きです。(まあ、こんなことするから教室に入る人が逆に少なくなっちゃうのかもしれないけれど…)。
 読者は全国中だから、教室への問い合わせが来ても、教室になど通ってこられない遠方の方のほうがずっと多いのです。ですから、こんなことでもやらなきゃ対応できないんですよー。
 なんとか食いつないで生き延びる方策を練っている夜の毒蛾でございます。すんませんが、配布ご協力を心よりお願い申し上げます。sohoのネットビジネスなんぞも探っているのですが、うまい話にゃ罠もありそうです。アナログ志向で進みます。

ご無沙汰いたしておりました

 ここのところの温かさで、またまた見事な豆味噌コウジカビがパンに生えてしまった昨今です。どーです。すごいでしょー。まるで豆味噌の味噌玉みたいでしょー。うちの菌の生態系って、いったいどーなってんのオオオオオ?

 まあ、菌どもは実にお元気でいらっしゃるのですが、私の方がかなり不調で、落ちるだけ落ちて、抜け道のない奈落の底を漂っておりました。(あ、過去形じゃないのよ。まだまだ漂っているんだから)。ズタボロ…。

 このかんつづけてきた「少量種」の話をぶりかえします。

 中種を思いきり減らすと、カビが来るのも早くなり、従来のように日もちよいパンにはなりません。イーストパンなみに足が早くなります。(うちの場合は、有用なコウジカビが生えて、豆味噌づくり用にイキのいい種が採取できるので、最高なんですけどね。しかし、ほかの人も同じとは限らないので…。一応、役立たないカビちゃんの発生には時節柄ご注意願います)。

 今年も徳島の森本さんが、無農薬の完熟梅をたくさん送ってくださった。感謝!落ち込みながらも何とか梅干しの仕込みも済ませました。あとは、この経済苦境を抜け出すだけなんだけど…。なかなか。
 もう、この際、夜中の時間も働けないだろうかと「夜の蝶」の職探しまで試したんだけど、この歳になると蝶というよりは、やはり毒蛾でしょ。夜の蝶にすらなれないみたいなのよねえ。私、24時間働けますのに。
 どこからか、仕事のスポンサーのオファーでも来ないかなあ…とか、他力本願にまでなっている情けない私。まあ、1,2年先をメドに自力で場所を開けるように頑張るつもりではいるのですがね。稼働性を考えると、パン教室だのスローフード教室だの食育教室だのという料理教室設定は無理だなあ。やはり日常的な稼働を考えると以前のようにカフェをやるしかないなあ。飲食店なら調理道具も備えられるし、席数もあるし。今よりも大きなオーブンも入れたいなあ。また、ライブもやりたいなあ。プライベートな自宅じゃできなかったことを夢想しているのよ。現実逃避とも言える。

(無題)

今や原稿書きのオニとなり、ガインガインと書きまくっておりやんす。

 お待たせしまくっておりました自然食通信社の本も、(昨日メール連絡が入ったところでは…)今月、入稿の予定だそうです。…・。まあ、予定通りにいけば、そのうち、もしかしたら、出版されるかもしれません。(わたしゃ知らん)。
 おととし暮れに渡した原稿。…。でも、書いた本の効用(経済効果や反響)など、長くて半年か一年。遅れに遅れて今出ても、あたしゃあー、ちょいと気まずい事になってしまうなあーというのが本音かもしれん。すんませんのう。…。
 タイトルもゲロゲロ「わたしのキッチンは小さな酵母パン教室」なんつーものになるかも…なのよ。はあーっ・・。
 我が状況は変化をたどり、今や私は自宅教室を本年度いっぱいでナシにして、別の場所や別の状況を求めたいと望むようになっている。今さら出てもなあ…、万が一来てしまう問い合わせに、私はなんと対応してよいものかと、思案に暮れるというのが、ホントの本音ですよ。
 もし、出ても、「遅れてきた拙著」を「次なる拙著」でフォローできるように、次なるパン本を書きまくっている。(このハウツーの概要はそのまま生徒・元生徒へ送付することも可能)。正念場。
 

本日、2回目の結果報告です

 本日、一度目のブログで、ライ麦パン(ライ麦50%)の少量種付け(5%)オーバーナイト長時間発酵は十中八九うまくはいかないと思う…と書いた後で、実際に焼成してみました。で…。

 ちゃーんと、うまくいってしまった…・。訂正します。ライ麦パンも(50%ライ麦粉くらいまでなら)少量の種(15g)で本配合粉300g14時間常温発酵でうまく出来上がります。

 ヴィノワーズリーのクグロフ(ブリオッシュも同じ生地)は最少種量20−25%というのは大当たり。最高にうまくいきました。14,5時間でドンピシャリです。ラクチーンです。発酵の早いライ麦パンはともかく、発酵の鈍重なヴィノワーズリーなどは、朝一番で仕込んでも、焼成は夜遅くなる。本当は、これ、とてもしんどかったのです。夜は、疲れていて眠たくなるものですから。ときたま趣味的に作るならともかく、仕事でまいど作るのはかなりきついのが、ヴィノワーズリーの類でした。
 夕方に仕込み、常温オーバーナイトの長時間発酵、そして、朝の成形と二次発酵開始、昼ころには焼成。これなら仕事(営業)でも辛い時間帯ではないです。

 これで、リーンからリッチ、極リッチなヴィノワーズリーまで、ほぼ全アイテムのデータと実証を取って、合理的な作業時間配分がマニュアル化できた。元・生徒たちや現・生徒に渡せるように、早くテキスト書きあげなくっちゃね。本1冊分くらいになっちゃうかもしれない。(いつ書き終わるというのだ?)。えーい、このさい、出版社に泣きついて書籍化して、本にしてしまおうか?こうなりゃヤケだ。

 新製法のモニタリングが必要。試食会でもできればいいけど、そんな余裕もないかもしれない。(ああ、ビンボ!)(友達に試食してもらって意見を聞かせてもらっているのが、今精一杯の現状)。

 まあ、ともかく。オーバーナイト14時間発酵は、ライ麦パンも少量種でOK、ビノワーズリーは25%種で…というのが、結論。やってみなはれ。

最少量の中種、最大量の中種によるパン作り

 まずは、写真とは関係なく、ヴィノワーズリー生地の種減らしオーバーナイト長時間発酵の試作実験に関して。

 クグロフ等、糖度も油脂分も高い極リッチな配合生地をこの季節(温暖期)に常温オーバーナイトさせるには、最低でも20−25%の中種を配合しなければいけないという結論にたっしました。
 種を10%台に減らしても、とりたてて効用といえるほどの作業合理性はなく、20−25%種付けで(今の時期は25%のほうがよい)ではじめて合理的な常温オーバーナイト14,5時間で一次発酵終了。午前中、朝一番の成形・二次発酵の開始が可能です。クロワッサンに関しては、種減らしの効用が全くないに等しいです。よって、折り込み生地に関しては従来通り50%の種付けとします。
 ただいま、ライ麦50%配合生地を実験中。十中八九、ライ麦パンに関しては種を減らしてはダメ。なぜかというと、ライ麦粉そのものを酸化させるだけの種量が必要になるから。ダメと知りつつ、一応実験中。

 さて、種減らしの話ばかり続いていますが、では、種を最大量配合できる基準は?という別の切り口から。
 上記の写真は種を70%(本配合粉300gに対して200gほど)配合して30−32度の保温、3、4時間で一次発酵を終了させたものです。最大量の中種を配合するのは、この70%が最大限度量です。(ぎりぎり大丈夫な量です)。

 100%(本配合粉300gに対して300gの中種)を配合して保温すると、2時間半ほどで一次発酵は終了しますが、酸化生地になり、逆に重たい白っぽい焼き上がりになります。ただし、これは自然発酵種の中種に関してのみで、イーストを使った中種法に該当する話ではありません。

ヴィノワーズリーはの少量種は成功しなかった

 本日はパン教室です。

 教室までにリーンからリッチ、極リッチなヴィノワーズリーも全部網羅して少量種によるオーバーナイト発酵を試みて教室内容にしようと思っていた。

 が、しかし!クロワッサンやクグロフなどの極リッチなヴィノワーズリーの配合には10%や15%の種では「うま味」「コク」「風味の深さ」などが不足になることがわかった。少量種でも発酵するが、中種法の良さ(風味の深さ)が出なくなってしまうのだ。がちょーん。発酵時間も読みより長引いて、オーバーナイトのお気軽な効用がないも同じだ。
 糖分12%以上のものや、油脂50%以上のものは、パン種を減らしても意味がないことがわかった。今度は20%−25%くらいで試作することにしよう。

 種を減らしても、ビノワーズリー生地はちゃんと発酵して生地になるし、きれいに焼き上がる。一応は出来上がるのだ。つまり、単なる風味の問題なのだけれど…。見た目は悪くないが、従来のものよりたんぱくな味わい。あと、ひと手間かけると、また違うものになるにちがいない。

 ということで、自然発酵種による少量の種付け。ビノワーズリーには該当せず、改善策で、もう少し別の方策を考え出すことにする。

少量パン種による試作・ほぼ成功

 昨日、午後4時ー5時までの1時間に、プルマン、パンペイザン、バターロール、クロワッサン4種類の酵母パンを10%−5%の少量中種で仕込み、本日7時ー8時の間に成形、二次発酵開始させ、クロワッサン以外の三種類は午前中のうちにラクラク焼き上がりました。(クロワッサンは二次発酵に時間がかかるので、まだ完成させていません)。
 プルマン7%、パンペイザン5%、バターロール10%、クロワッサン15%の種量です。(リーンなものからリッチなものまで網羅して一気仕込み)。

 いつリフレッシュメントしたのか忘れたような熟した古種でも、リーンなものは白焼けの酸化生地にならず、信じられないくらいに出来がいい。ラクだ…。今までになく、すべてがラクチン。長時間発酵のせいで、温かい季節の割には味も良い。

 夏は従来通り50%の種量では3,4時間で一次発酵が行ってしまい、少しでもタイミングが遅れると、すぐにオーバー生地になってしまい失敗したけれど、少量種なら、そのような失敗もない。クロワッサンだけは、まだ成果を見ていないのですべては断言できないけれど。(クロワッサン、クグロフなどのようなヴィノワーズリー類は別枠で考えたほうがいいかもしれない)。

 本日中に新マニュアルの原稿を書きあげるつもり。ほぼ成功間違いなし。あとは盛夏に向けての更なる種減らし。
 いずれ(今月中の日曜日あたりに)試食会でも開きたい。

(無題)

 明星学園の運動会系どんちゃかクラブ活動、じゃなかったな、「ものづくり」クラブの「ところてん(らしき物体)づくり」も何とかゼコゼコ汗まみれで終えました。(次回お呼びがかかるまで)可愛い生徒たちとしばしの別れ。

 さみしいなあ。なんだか、がくっときちゃった。あの子たち、今日も今頃、キャーキャー騒ぎながら走り回っているのだろうなあ。わんぱくやって、フェンスを渡ったり、塀によじ登ったりしてるはずだ。放課後の時間だもんなあ。校庭が一番賑やかに生き生きとする時間だ。みんな泥んこだらけ汗まみれで。井の頭の自然にはワンパク小学生がよく似合う。
 下級生たちは、ピヨピヨとおしゃべりしながら家路に向かう時間だ。あああああーーー、ホントにみんな可愛かったなあ。あの子たちに会えないなんて、さみしいなあ。
 放課後だけセンセイになって、いつまでもいられたらいいのに。(ちなみに私は教職をとっていなかったので、学校の先生にはなれない)。がくっ…だよ、ホンマ。

 ほんの短い期間だったのに、まるで退職教師のようにセンチメンタル気分に陥っている。本物の教員なんて、退職するときなんか、これ以上にマジ寂しいんだろうな。

 と、ぐちっていてはあきまへん。一人寂しく、いや、元気に(嘘だろ)自分の仕事に戻る。

 ここのところ、パン作り作業の営業時間を念頭に置いて、時間的に無理のない少量種での方策を練っている。結局、これって家庭での手作りにもラクな方法なのよね。

 今までは種量を(本配合粉の)50%と固定して教えてきた。何かを固定しなければ、生徒はますます混乱するから。でも、本当はパン種は少ないほど捏ねもラクだし、味のクセも全くなくなる。窯伸びも素直だし、焼き色もきれいだ。これから夏に向けての種量はどんどん減らしていく。10%が5%に、そして、5%以下に。(30度以上の盛夏に)1%、2%のごく微量の種で、どこまでうまく発酵してくれるものだろうか。これが今後の課題。
 つまり、今度は種量を変動させ、一次発酵にかかる時間を14時間に固定してみようという魂胆だ。その方が、実質的作業としてはラク。
 夕方仕込みの午前中焼成。たとえば夕方4時5時に10%種で仕込めば、朝の7時8時に発酵終了。5%種なら9時10時、というように。冬場だけは種量を従来通りに増やさなければいけないが、春夏秋は少量種の方向へ持ち込む。中種作りの手間も軽減される。保持するパン種も少なくて済む。6時間ー8時間という半端な発酵時間で当日中に焼成するより、成形・焼成作業を翌日に引き延ばすほうが、ずっと安定した作業ができるのだ。
 やむなく当日仕込みの当日焼成(種量50%の30度保温一次発酵6時間)にするのは、パン教室の差し替えパン生地のみ。

 自宅パン教室も本年度いっぱいで終わりを迎えてしまうだろう。今のうちに何とか従来よりも、ラクに簡単に良質に安定した酵母パンが作れるようマニュアル作成してしまわなければ。最後の悪あがきだ。最後の生徒に最後の手渡し。今までの総決算。
 10%以下の少量種にすれば、元種、中種、パン生地という区別も、取り扱い別も、なくすることができる。だいたいにして、この元種、中種、パン生地という、区別そのものが生徒には理解できないシロモノなのだ。残り半年間。今までの区別を削除しよう。パン生地の一次発酵は「14時間かける」ということにしよう。最後の最後に、最高のマニュアルを確立するんだ。

明星学園にて天草からのところてんづくり

  本日は明星学園・午後のクラブ活動で天草からのところてんづくりに行ってまいります。徳島の森本さんが送ってくださった天然の天草を山ほどしょって、元気な子供たちのところへまたまた参上です。
 天草を煮だしてところてんを作る機会など、家庭ではほとんどないだろうなあ。私ですら近年初めての経験だったもの。今回はクラブの36人の子供たちと一緒に楽しみたいと思います。本当に元気でやんちゃで、めちゃ可愛いんだから。

 子供たちを見ていると、夢がどんどん膨らみます。あれもこれもなんでもかんでも、みんなと一緒にやりたくなっちゃうんだよ。
 本来、今回は校長が教える梅干し作りの予定だったのだけれど、梅がまだ入荷せず、きゅうきょ、私の「ところてんづくり」です。まあ、ピンチヒッターといったところです。
 オリーブ石鹸作りもやりたいなあ。酵母パンもやりたいなあ。学園にはいいオーブンがないから、石窯づくりできたらいいなあ。冬になったら大根干して、たくあんづくりもいいな。子供たちの親は30歳代。うちの生徒たちと変わらないくらいに若い。親を通り越して、その子供たちに伝統食づくりを教えるほうが手っ取り早いかもね。

(リーン)塩パンのオーバーナイト発酵

 前々回に引き続き、ごく少量のパン種で長時間発酵させるシリーズ、今回はリーンな塩パンです。

 バゲットやカンパーニュ、パンペイザンなど、リーンなものをオーバーナイトで一次発酵させたい場合、(発酵が素直なので)種量は5%にします。
 300gの本配合粉に対して5%の種といえば、ほとんど親指の先くらい。こんな量で、ちゃんと発酵して膨らむのかなー?とか、心配になるかもしれないけれど大丈夫。(就寝前のパンチは忘れないでね!)ぐっすり眠って、翌朝の14時間後には発酵完了です。
 リーンなものの場合、中種を使いすぎると酸化させやすくなり失敗も多いのですが、5%の少量の種なら、そのような酸化の失敗もほとんどありません。ぜひ、試してみてください。ともかく、ラクチンですから。(梅雨明けの盛夏になったら、作り方が変換するので、やるなら今のうちだけですよ。さっさとお試しあれ)。私の場合は夕方のちょっとした暇な時間に生地を捏ねますが、ご自分の翌日の都合の良い時間で逆算して仕込み時間を決めてください。
 写真はいちじくとくるみを入れたパンペイザンです。パン種が少ないので、クセのない食べやすいペイザンになります。種を少なくすると、中種法というよりはストレート法的なさくっと感が出ます。食パンなども、クセのないたんぱくな味わいになります。
種が多いと発酵が早くて、その日のうちに焼きあげることができるのですが、オーバーナイトのゆっくり発酵で、ゆるゆるとのんびり作るのもいいものです。
 初夏や秋、日中の温度が24度前後、夜間の温度も20度くらいの時期には少量種のオーバーナイト発酵をお勧めします。