ドミグラスソースその後

 ドミグラスを作った後の楽しみは…。

 たわらか〜く、ふるんふるんに煮えた牛すじがたくさん手元に残ることです。

 これ、ドミグラスづくりの「ごほうび」ね。

 なにせ、800gもの牛すじ。半分は、カレーにして食べちゃった。写真を撮る前に完食。証拠写真なしです。

 残りの半分は、冷凍保存しておいたのですが、昨夜「茶色いシチュー」に料理。牛すじがすでに十分柔らかいので、忙しくても疲れていても、あっという間に出来上がります。

 玉ねぎを炒めて、赤ワイン、チキンブイヨン、トマト水煮、牛すじを入れて10分くらいコトコト煮て、味付けととろみ付けのために、ドミグラスを入れて一煮立ちさせて出来上がり。

 人参とジャガイモは、別の鍋で同時に蒸しておきました。これを混ぜ加えて、スープ皿によそい、パセリをふりかかけます。

 全部で15分〜20分くらいのスピードクッキングで、本格的なシチューがテーブルに、どーん。(暖かくなると、長い時間の料理は、ちょいと苦痛ですもの)。

 牛すじが、トロトロで、コラーゲンのまったりしたとろみがからんでいます。ともかく、めちゃウマいですね。

 ドミグラスソースでくり、その後の「だしがら使用」なんて思えないほど最高のお味。とろとろに柔らかく煮れば、霜降り肉なんざ目でもないほどの素晴らしい食感になる牛すじです。

 牛さんたちが、また受難。酪農農家も気の毒だけれど、牛が処分されるのも無念ですね。早く収まらなければ、大変なことになってしまう。

 ともかく。

 今のところは、牛さんの命を余すところなく美味しく頂いて、本日の自分の元気につなげています。

 感謝。合掌。

小さくて可愛い

 昨日、ゲットしたばかりの新品スクエアー型。

 どうです、小さいでしょー。

 四角いでしょー。

 だから、何なのっ?て…。何でもなかとね。

 小さくて可愛いだけよ。

 チョコレートマーブルのパンなども似合いそうだな。

 ぶどうパンだって、絶対に可愛いぞ。

 色鮮やかな、人参パン、カボチャパンなどでもいいなー。

 娘に持ち帰らせるパンのサイズにも、ピッタリだ。(大きいと嫌がられる)。

 土曜日の教室は、この型でブリオッシュね。
 

四角いパン・ド・ミ型

 ただ今、立川伊勢丹の富沢で、合わせトヨ型をお願いしてきたところです。

 案の定、在庫はなく、取り寄せ注文で2週間以上かかるそうです。

 当然、今週のパン教室に間に合わず。

 まあ、気長に待ちましょう。腐るものじゃないし。

 かわりに、今週の教室アイテムのため、こんなに可愛い小さなパン・ド・ミ型を人数分ゲットしてきました。

 10センチ四方くらいの蓋つきスクエアー型です。(かろうじて、人数あったわ)。これは、千円ちょいくらいの価格で、さほど高くなかった。

 粉も山ほど配達頼んで、バターもたくさん抱え込んできて、鰹節屋で枯れ節を何本か買い込んで、暑いし重いし、バター溶けるの気になるしで。

 全然ゆっくりせず、お茶すらしないで、汗臭くなりながらイソイソと国分寺に帰ってきたわ。バター、セーフでした。大丈夫、溶かしていないよ。

 ただ今、パン生地を発酵中。

 この小さな可愛い型で、四角いパン・ド・ミを今夜焼いてみるね。

 バター買い出し用に、断熱材の保冷バッグを買って準備していたんですけどね。持って行くの忘れたの。おかげで、忙しい帰路となってしまいましたわ。

 でも、教室用のパン・ド・ミ型をゲットできてよかったわ。これで、アイテムの幅も少し広がる。

ブリオッシュ生地で

 こちらは、ブリオッシュ生地をクグロフ型に入れて焼いたもの。

 蓋つきのパン・ド・ミ型で焼いたものと、食べ比べてみたのよ。

 同じ生地でも、食感が全然違うの!

 パン・ド・ミ型のほうが、しっと〜りソフト。クグロフ型のほうは、サクっとっぽかったわ。

 パン・ド・ミは、蒸し焼き状態になるので、当然、生地の質が別のものになるんだけれど。でも、ブリオッシュ生地の違いは、かなり顕著でした。

 実は、ブリオッシュ生地を蓋つき食パン型で焼いたのは初めてです。今まで、「ブリオッシュのような菓子パン生地を食パンに仕立てるなんて。あんなの食べる気にも作る粋にもならないわ」と、豪語していたのです…。

 が、前言をくつがえし、ものの試して…。

 小さめのパン・ド・ミに仕立てると…。

 こりゃ、ウマいわ。ブリオッシュ型やクグロフ型などで焼くよりも、よほどしっとりリッチな味わいだ。

 教室のパンも、パン・ド・ミ型にしたくなってしまったの。こうなりゃ、意地でも生徒の人数分、型をゲットしなければ!!!(鼻息が荒くなっている)。

 今日、立川伊勢丹の富沢商店に行って、型をたくさん注文してくる。(たぶん、在庫はたくさんないと思うので)。

 昨日はとても嬉しいことがあったわ。酵母焼き菓子の本が、海外進出。韓国版が出版されることになりました。

 カンパーイ!したとたんに、元気復活。それまで、なんとなく不調でかったるくて。めずらしく昼寝みたいに横になってみたり。右足の裏も痛いままだったんだけど。

 海外版が、また出ると知ったとたん。痛みもだるさも、ウソのようにぶっ飛んだ。ケロッと治ってしもうたわ…。

 ゲンキンと言えば、あまりにもゲンキンな「不調(どこが?)」です。

 自分でも呆れています。

新野菜シリーズ

 一見、フツーのクリームシチューに見えましょう?

 でも、違うんです。

 これ、蒸し料理なの。

 今が花よと初々しい新玉ねぎ、新人参、新じゃが、新キャベツ、アスパラなどの新野菜を蒸して、ベシャメルソースで和えた料理。

 煮込んでいません。混ぜただけ。

 それぞれの野菜の持ち味が、がっつりピュアに楽しめるんです。じゃがいもはジャガイモの味、人参は人参の味…というように。

 ピュアな味の新野菜のひとつひとつが、しみじみウマいです…・。

 もちろん、しっかりと煮込むシチューも美味しいけれどね。でも、この季節にしか味わえない「新」野菜のみずみずしい味を。

 どうぞ、この季節に召しあがってくださいまし。

 で、奥の方に控えておりますのが、ブリオッシュ生地のパン。今週のパンのシュミレーションで、昨日の夜に捏ねてオーバーナイト。

 5日目の熟成した古種を使ったせいで、冗談のように発酵が早くて焦った。普通、極リッチな配合の個の生地は、発酵がとても鈍重なんです。

 本来は、ゆっくりのんびりできる生地のはずなんですがね…。

 生地の300gはパン・ド・ミ型に、350gはクグロフ型に成形しました。

 で、また、やらんでいいことまでもやってしまった。魔が差したか、ドーナツにしてしまったのです。アホみたいにプハプハのどんでもないドーナツが揚がりました。

 ブリオッシュ生地をドーナツにしてはいけませんよ!

 試食するのが怖いです。

ちりもん山椒

 うちの「ちろめん山椒」は、醤油味を強めない白づくりの塩仕立てなんです。

 佃煮的な濃い甘じょっぱさが、あまり好きではないので。

ちりめん400g、山椒の実100〜150g、粟国の塩小さじ1、酒100cc、白醤油大さじ3、濃い口しょうゆ大さじ3、みりん大さじ3、出し汁1000ml(だし汁は半分くらいを水に置き換えてもいいです)

 これを鍋に入れておとしぶたをして、汁気がほとんどなくなるまで30分ほど煮ます。で、この後、オーブンを100度にしたり、45度に下げたりしながら、2時間ほど、乾燥焼きします。ちりめんの水分がほとんどなくなって、全体がふかふかになるくらいまでです。10分おき位に、全体を天地返ししてかき混ぜ、全体が乾くようにします。(ここの段階が、なかなか大変。でも、こうしておくと、とても保存性が高くなります。)

 ご飯のお伴にぴったりですが、卵焼きなどに混ぜ込んで焼いてもも美味しいです。豆腐サラダのトッピングにも向きますし、千切りの大根と大葉に混ぜ込み、大根サラダにしてもイケます。油でカリカリに炒めてご飯に混ぜ込むと、即席ちりめんきゃこチャーハンの味わい。作り置きがあると、いろいろ重宝します。

 昨日、今日と、教室の人が八王子でイベントをやっていたので、午後から出向こうとおもっていましたが、なんとなくお疲れモード。(右足の土ふまずが、重いような痛いような、あまり歩き回りたくない気分)。めげて、あっさり断念しました。

 明日・明後日まで引きこもり仕事を済ませ、水曜日にはゆっくりどこかに散歩がてら出歩こうと思っています。

実山椒

 今年も、ゲット。もう、こんな季節になったのですね。

 小枝から実を外し、一度ゆでこぼしてアクをぬいてから料理に使います。

 ちりめん山椒と、実山椒入りの鉄火味噌は毎年この時期の恒例料理。身欠きにしん(ソフト)の山椒炊きも好物です。

 後のため、ゆでこぼした実も分封して冷凍保存しておきます。

 ピリピリと痺れるような実山椒の辛みは、食欲が減退する夏場のお助け薬味。佃煮や鉄火味噌などの保存食にしておくと、「飯泥棒」間違いなし。蒸し暑いときでも、ご飯が進みます。

 この手の「飯泥棒」は、夏バテしやすい人や、体調をちょいと崩している一には、最高のプレゼントになるのよ。特に年配の方には喜んでいただける。

 本日は、ちりめん山椒づくり。明日は、また、鉄火味噌づくり。

土曜日は、お教室でございます

 土曜日はお教室でございます。

 マクドナルドごっこをやります。

 大になさいますか、小になさいますか?

 お持ち帰りですか、お召し上がりですか?

 ちょっと、あーたね。ソースだけでも一日がかりだったんだから…。

 ファーストフードも、ラクじゃござんせんわよ。

 明日の教室は「マクドナルド・メニュー」だからね。

 爽やかに可愛らしいミニスカートのいでたちでおいでください。

(明日の試食時間に、チビちゃん連れのママをご招待しております。みなさん、どうぞよろしくお願いいたします)。

牛すじのデミグラソース出来上がり

 シチューと言うと、私は白ソース系のヤワなものを好むのですが。

 男の人は、茶色いシチューの方を好む傾向があるようです。ドミ・グラス系ですよね。

 確かにドミ・グラス系のソースは、力強い味わいがあります。

 エネルギッシュな若い人たちも、やはりドミ・グラス系のお味が好きみたいなのです。オムライスに、ごてーっとデミグラソースがかかったものをウマそうに食っているのを見るにつけては…。

 51歳のあたくしなんざあ、見ているだけで胃袋が重たくなって、胸やけします。

 男子供のために老体に鞭打って、昨日は一日中、ドミ・グラスづくり。今回は、チキンネックと牛すね肉の組み合わせではなく、牛すじを使いました。コラーゲン、ぶりんぶりんですわよ。

 レシピもまじめに作成しました。

 一応、ここにも記しておきますね。出来上がり量は、デミグラソース900〜1000mlです。必要に応じて半分くらいに減らして作ってもいいでしょう。

A・牛すじ800g、酢大さじ1、塩小さじ1、水2000ml
B・トマト400〜500g、玉ねぎ300g、人参200g、セロリ200g、ニンニク1個、塩小さじ1、赤ワイン200ml、オリーブオイル大さじ2、ローリエ2枚、エルブドプロバンス少々、コショウ少々

 作り方

1・牛すじを鍋に入れ、ひたひたまで水(分量外)を入れて強火にかけます。煮えがたつと黒っぽいアクが浮いてくるので、ザルなどにあけてゆでこぼし、牛すじに付着したアクを洗い流します。野菜は大き目のざく切りにしておきます。ここまでが、下準備です・

2・Aの材料を鍋に入れて、1時間半ほどコトコト煮ます。この間は、まだアクが浮くので、その都度取り除きます。

3・フライパンンに、オリーブオイルとニンニクを入れて熱し、Bの野菜類を炒めます。塩を加えてしんなりしてきたら、Bの材料のすべてを2の鍋に移しいれて、1時間ほどコトコト煮ます。

4・この段階で、牛すじが十分柔らかくなるので、取り出します。(牛すじはカレーなど、別の料理に転用します)。

5・肉を取りだしたら、また1時間〜1時間半ほど、野菜が柔らかくなるまでコトコト煮ます。

6・粗熱が取れたら、ローリエを取り除き、野菜をフードプロセッサーにかけてなめらかなペースト状に粉砕します。

7・ペースト状の野菜を鍋に戻して煮汁と共に一に立ちさせます。

8・必要に応じて、ブールマニエ(茶色い方)を10〜20gほど加えて煮溶かしてもう度をつけます。(このルーは、必ずしも必要というわけではありません)。

9・冷めたら、ジップロック袋に分封して、平らにして冷凍保存します。

 はいはい。こんな感じで出来上がりです。これは、私個人のレシピで、プロのフランス料理人が、どのようなレシピで作っていらっしゃるのかは知る由もありません。あくまでも、素人の家庭用のレシピということで、いたらぬところは大目に見てください。

 4,5時間ほど鍋をコトコトさせ続けると、大体、半分くらいまでの量に煮詰まりますね。

 本格的に作りたければ、フランス料理のソースづくり専門書などが書店に並んでいるので、そちらの方をお求めください。(私は持っていないけど)。

 今週は涼しいので、ドミ・グラスの煮込みハンバーグなども、イイですね〜。

ブール・マニエに関して

 先日のデミグラソースづくりの画面でも、ちらっと書いたけれど。

 ブールマエニエのこと。

 これは、バターと同量の小麦粉を炒めた「ルー」なんだけど、濃度を付けるためのとろみづけとして、少し使うものなのね。

 今、刻々とデミグラソース(ドミ・グラス)が鍋の中でコトコト煮詰められている最中だわ。

 すごく、いいにおい…。うっとり。

 仕上げのとろみ付けに、ほんの少しのブールマニエが必要。(使い過ぎちゃダメよ)。

 画像・右。これは、焼き色がつかないように、白いままバターで小麦粉を炒めたブールマニエなの。

 クリームシチューやグラタンのベシャメルソースなど、ホワイトソースを作るときに使うルーです。これに適量の牛乳を加えて煮溶かすと、ホワイトソースになる。

 画像・左。これは、きつね色(カフェオレ色)の香ばしい風味が着くように、時間をかけて小麦粉をバターで炒めたルーなの。

 このミルクチョコレート色のルーは、ドミグラスとか、カレーとか、ビーフシチューとかの「茶色系」のもののとろみ付けに使うのよ。

 同じ材料と同じ重量でも、加熱の加減によって、違うルーになるのよ。

 うちの常備調味料、ブールマニエ。

 この2種類が必須。

 ほんの少ししか使わないものだけど、手ぬかりない良い状態でルーを仕上げるのは簡単じゃないわ。手抜きやズボラではできない。だから、時間のある時に、良い素材で作って冷凍保存しておくの。

 あわてて急いで作ったら、ろくなものにはならないからね。シンプルな調味料だからこそ、大事に丁寧に作っておく。

 このようなものの段取りと用意があるか否かでじは、味の決め手のソースの出来上がりに差が出るの。

 今さっき、牛すじ肉が、箸でもほぐれるくらいトロトロに柔らかく煮あがったわ。

 この柔らかい牛すじは、他の料理に転用するので、すでに取り出しちゃった。

 今は煮詰めのラストスパート。文字通り、「ドミ」(半分)くらいになるまで、デミグラソースを煮詰めなければ。

 ちなみに、「ドミ・グラス」のグラスは氷の意味。グラス=氷はコラーゲンの煮こごりの意味です。

 デミグラソースは、「半分になるまで煮詰めた煮こごり汁のソース」です。

 缶詰の蓋を開けたら出てくるソースという意味ではございません。