<和・発酵食づくり>出来!

 晶文社「和・発酵食づくり」(1600円)出来上がりました〜!

 書店に並ぶのは来週からですが、今から予約注文受け付けOKです。

 皆様、貧困家庭に愛の手を!!(本屋さんで予約して買ってくださ〜い。立ち読み逃げ禁止だぜ)。

 晶文社のHPで、近々、我がお仕事ルーツの裏話を載せる予定です。これは今まで、どの本にも書かなかったこと。でも、ホントは一番書きたかったこと。

 書いてみたいのよね…。(HPの都合上、短い文章ではありますが。全部書いたら、1冊の本になっちゃうくらいの話です)。

 晶文社の編集者氏は、とてもインタビュー上手、聞き出し上手です。「その裏話、本にしたい…」などと、呟きながら人から話を引き出すのよ。(ちゃっかり、メモなんか取りながらさあ…)。

 そのうち、晶文社のHPものぞいてみてくださいね。

 話は変わりますが。

 今週のパン、私は恐ろしいことを考えています。

 最近、「ブリオッシュ食パン」とかいうものをよく見かけるのよね・・。

 あんなリッチな生地を日常食パンにして、どーする?と、呆れて眺めていたのですが。

 どうやら、クリームとフルーツをはさんだサンドイッチにすると、美味しいらしいんですわ。

 へー、そーなの?とか思って。(今まで、ブリオッシュ生地などで、食パンを作ったことなどないですし、ましてやフルーツサンドなどにしたこともないのですが)。

 クリームフルーツサンド。ああ、なんて魅力的な言葉の響きでしょう。これから、仕込んでみますうううううううっ。画像掲載は、後日に。

 あっ、その前に。

 本、買えよ。(注文しろ、ちゅーもん!)

クヴァークみたいな醍醐

 これ、何だか分かりますか?

 元・ヨーグルトです。

 ドイツの生チーズ「クヴァーク」のそっくりさん。ほろっとした舌ざわり、クリーミーで濃厚な味わい。

 古式ゆかしく「醍醐」という命名。(勝手につけた。ホンモノの醍醐は知らん)

 はちみつや、フルーツソースをかけると、そのまま素敵なデザートになります。また、マヨネーズやドレッシングと合わせて、生野菜サラダのトッピングに。

 グレープフルーツと小海老のサラダに散らし、フレンチドレッシングをかけても、とてもオシャレさんな味。トマトとバジルのサラダに添えて、オリーブオイルを振りかけるもよし。

 粉砂糖とバニラ少々を練り込むと、お菓子づくりのクリームにも使えます。

(わざわざ高いマスカロポーネだのクリームチーズだのを買ってくるのが面倒くさいときには、大いに代用できます。その上、安くつきますねん。まあ、面倒というよりは、一身上の都合ですわな。ヨーグルト1パック198円!)

 さらに、圧巻は…。刻み長ねぎ・ミョウガ、鰹節、もみ海苔などをぶっかけて、わさび醤油を添えまする〜。もーこれ、バッチリの酒の肴、ワインに合うね〜!

 作り方は、アホのように簡単じゃ〜〜。

 清潔な布(お布巾を鍋で煮れば消毒できます)で、プレーンヨーグルトを包み(てるてる坊主みたいにする)、てるてる坊主をザルに置き、ザルの下にホエー(=乳清)受けの器を敷いて、冷蔵庫に一晩〜1日入れておくだけ。

 自然にホエーが排水されて、てるてる坊主の頭の中に、「クヴァークみたいな醍醐」が残ります。

 日持ちがしないので、必ず数日以内には食べきってください。

 ホエーを搾るだけで、ヨーグルトとは思えない別物の食材になるんです。生チーズと同様の料理法で使いこなしてみてください。

 醍醐料理へのアレンジと試食は、お教室にて!

 本日、午後に、晶文社の刷り上がった本(実物を)受け取りまーす。ご報告は、のちほど。

ポリポリカリカリ河童のキューちゃん

 出血大サービス。本日、三度目の更新。

 「余剰の糠漬け」ではなく、実はわざとたくさん作ってリメイクしている大好物。

 えーとですねえ、糠漬けを塩漬けと同様に「下漬け」と考えているのです。そして、糠漬けのほうが、塩漬けよりも、もちろん風味が良いのです。

 キュウリの糠漬けを薄切りにして、思い切り強いプレスをかけて、ほとんどの水分を抜き、カリカリの歯ごたえにします。このカリカリきゅうりに、新ショウガの醤油漬け、青紫蘇の実、さっとゆでこぼしてポリポリ歯ごたえにした細切りゴボウを混ぜ加えて、数時間ほど。

 メチャクチャうまい「カリカリポリポリの河童のキューちゃん」の出来上がり〜♪

 紫蘇の実のプチプチ歯ごたえも楽しい。新ショウガの爽やかな辛味も嬉しい。

 この季節にぴったりな漬物です。

 漬け汁の醤油調味料は、醤油:みりん:だし汁:酢が各同量くらいの配合で、ひたひたまで。鷹の爪1本を細い輪切りにして加えます。醤油、みりんなどの基礎調味料は、どんなに高価でも、絶対に国産材料の質の良いものを使用してください。

 うちは基礎調味料も、全部手作り。(あ、そうだ。去年の夏に仕込んだみりんを絞りました。みりんの酒粕を欲しい方、教室のときに差し上げます。我が試食担当部長が酒粕の料理をあまり好まないので、最近は酒粕を無駄にしてしまうんです。酒粕、味噌、醤油を混ぜた漬け床に、塩漬け野菜や魚を漬け込むと美味しいです。なんでしたら、ブレンドした漬け床にして差し上げますので…。塩漬けだけ、自分でしておけば、すぐに漬けられるように。)

 糠漬けきゅうりの水切りを強く長く行えば、ゴボウを入れず、キュウリだけでも十分カリカリポリポリの歯ごたえと最高の美味しさを楽しめます。

 何本もあったキュウリの糠漬けが、たった1ビンに凝縮されてしまいます。贅沢と言えば、とても贅沢な漬物です。

 が、店では一袋100円くらいで売られていますねえ。いったい、どうやって作れば、あんなに安くできるのかしらねえ…。

梅の蜂蜜漬け(梅シロップ)

 梅干し仕込みと、梅シロップの蜂蜜漬けの仕込みを終えました。

 お茶のこサーラサラ、昼飯前さ。

 梅の蜂蜜漬けは、2.5kだけ漬けました。これは、梅干しほどたくさんは必要ないので。

 私の梅シロップづくりは、一般的なつくり方ではありません。

 梅を蒸して柔らかくしたものに蜂蜜を注ぎ入れて、シロップを抽出します。

 写真は蜂蜜の容器を漬物樽にでかい洗濯ばさみで固定して、「自動的!」に注ぎ入れている画面です。おおーっ、オートメーションやねん。

 蜂蜜が、ダーラダラと流れ落ちている間に、写真を撮っているんです。(ラク)。

 生梅を蜂蜜漬けすると、梅そのものが硬くシワシワになって、使い物にならなくなります。

 蒸したものは、シワシワにならず、コンポートのようにふんわり柔らかい果実が残ります。これは、そのまま食べても甘酸っぱくて美味しいのです。で、煮詰めると、梅ジャムにもなります。

 森本さんお心づくしの無農薬梅、粗末にするようなバチ当たりなことできませんもの。シロップの梅も、絶対に無駄にはしません。

 とても美味しい梅ジャムになるんですよ〜。(しかし、当の森本さんご本人が、「このジャム美味しい!どーやって作るの?」と聞いてきたことあります。梅シロップの残り梅を煮詰めたものですと答えたら、「えーっ!梅シロップに使った梅なんか、ぜーんぶ捨ててたわ」との応えでした。こういうのを本末転倒というのですわ。)

 あと、蒸し梅でシロップを作ると、ミードのような発酵も抑制できますし、すぐに漬かるので、腐敗に傾く恐れもありません。

 一身上の都合で、梅を無駄にできない方、ぜひ、私の作り方をマネしてみてください。シロップの後には、梅ジャムが楽しめるというオマケつきなんですから!

梅が届きました

 今月下旬には出るであろう酵母焼き菓子の本、こんな感じの表紙です。タイトルは「酵母でつくる焼き菓子レシピ」(農文協;1300円)です。

 写真は、実物ではなく、紙のゲラです。実物は、後日に…。(発売日が確定したら、お知らせいたします)。

 小さくて薄い本なので、背表紙、お見逃しなく!(最近の人は、本屋さんではなく、ネットで買うのかしらね?私は、ネット購入ってやったことがないのです。立ち読みできないじゃん)。

 昨夜、徳島から、毎年恒例の梅がたくさん届きました〜。ということで、本日は待ちに待った梅仕事!今年は、スロースターターですな。

 ゆうべ、へたを取り、水さらしにしておきました。重量はまだ計っていません。20キロくらいあるかな。塩を買ってこなくては。

 蜂蜜はいろいろお取り置きしてあるんだ〜。最近の「のけぞり圧巻はちみつ」は、教室生徒のお土産の「自家製はちみつ」。な、なんと、自分の庭で蜂さんたちを飼育して、自家製蜂蜜を採っているんですって!!

 これが、また、メチャうまいんだな〜!

 国産というだけでも貴重なのに、その上、自家製とは…。(養蜂業者さんではないですよ)。感嘆するのを通り越して、アゼーンとしてしまいました。

 すごいよなあ。

 そういえば、以前には生徒手作りの「からすみ」をいただいたことがある。これも、かなり驚いたね。高級食材に縁のない私は、からすみって、てっきり「チョウザメ」の白子なのかと勘違いしていました。あとからみんなに笑われちゃったよ。キャビアの親戚かと思っていたのです。無知なこと、はなはだしいですな。

 ボラなんですってね?で、このボラつーのも見たことがない。

 さてさて、そろそろ梅仕事にとりかかりましょうかね。

糠漬けでリメイク・醤油漬け

 暖かくなってくると、糠床の発酵が早くなり、食べるのが追い付かずに余剰気味。

 夏の糠漬けって、正直言うと、少しプレッシャーなんですよねえ。

 放っておくわけにもいかないし。

 手入れは頻繁に必要になるし。

 その上、何も漬けないのも口惜しいので、きゅうり半分だけ…とかね。で、漬かったのを取り出すと、前のキュウリも丸ごと1本手つかずのまま冷蔵庫でおねんねしていたりとかさあ。

 あ〜あ〜…と思うほどたまってしまったら、リメイクして「醤油漬け」にしています。

 冷蔵庫でおねんねしている糠漬けを全部薄切りにして、簡易漬物器(スクリューでプレッシャーをかけるタイプの容器)で、一番強いプレッシャーをかけます。

 それを逆さまにして半日ほど置いておくと、たくさんの水分が排出されます。漬物とはいえ、正体のほとんどは水分。まず、これをできるだけ抜いて、漬物をぺしゃんこのしなしなにしちゃうわけです。

 で、これでかなり、かさが減るわけ。私にかかった糠漬けプレッシャーも軽くなるのよ。

 しなしなになった元・糠漬けを醤油、みりん、酢で漬け直して、醤油漬けの出来上がり。

 調味液以外には、青紫蘇、ショウガ、赤トウガラシ輪切り、白ゴマ、ごぼうの拍子切りも加えています。

 ごぼうは、拍子切りしてから、酢と塩を加えた熱湯でさっと軽くゆでこぼしてから使います。ポリポリとした歯ごたえが残るように、あくまでも、さっとゆでるだけです。

 このパリパリごうぼが、しなしな糠漬け野菜(たいがいは、きゅうりと大根)と、最高のコンビネーションなんですよ。ですから、絶対にパリパリごぼうは外せません。

 紫蘇、ショウガ、唐辛子、ゴマなどの薬味はお好みで。入れても入れなくても。

 糠漬けの旨味が底味の調味料になっています。上味の醤油調味料だけでは、絶対にこの味は出せません。元・糠漬けと言わなければ、誰も気づかないほど別物の美味しさです。

 「この<福神漬け>美味しい!どうやって、作るの?」と、よく聞かれます。(昨日の教室でも、聞かれました)。

 …。あ・・う・・え・・残り物を…あいうえお・・いろはにほへと。えへへへへ。

 ポイントは、ふたつだけ。必ず、しなしなになるまで水気を絞り出す、そして、必ずパリパリごぼうを入れる。それ以外は好き勝手でOKで〜す。

 ささ、持て余している残り物の糠漬けをリメイクしなはれ!!うまいぞ〜♪♪

お教室でございます

  シトシト雨降りが続いています。お教室でございます。

 ボタンのかたちのセンメルをやります。湿度が高めなので、心持硬めに生地を仕上げておきます。温度は高くないので、さほど難航しないと読んでいます。

 昨日の「あとがき」原稿の仕上げで、酵母焼き菓子の本も一段落。私は、色校と校了を待つだけになりました。

 今月下旬には刊行される予定です。編集者が、ド根性で頑張っていたわ。意地でも今月中に出すつもりらしい。マジ、間に合いそうなのが、ドドドド根性なんだわな。

 私はすでにホッとしていますが、編集者A子の苦労は校了と刷り上がりまで続く。私は次の本の構想と草稿に取り掛かります。今度は、しっかりギッシリと書きこめる本にしたい。本命です。

 ♪ 線路は続くよ〜どーこまでも〜♪という歌が頭の中でリフレイン。

 終着駅は、どこなんでしょうか?

 お気をつけていらしてください。途中下車駅にて、お待ちいたしております。

新品を初運転

 1か月ほど前、「長年こき使ったフードプロセッサーが、ついに壊れちゃったー」と大騒ぎしました。

 即刻、新品をゲットしたので、古ぼけちゃんを捨てようとしたとたん、です。

 古ボケフードプロセッサーは、最後の余力で立ち上がり、昨日まで毎日ガーッと働きつづけたのでございました。

 そして、昨日、ホントの本当に、完璧にお陀仏いたしました。最後の最後まで、お疲れ様でした。ありがとう。

 で、何の変哲もないチーズと青紫蘇のささみロールをなぜ載せるのかと申しますと。

 遅ればせながら、新品のフードプロセッサーを初めて使い、「パン粉」を作ってみたのです。

 すごい威力です!機械はいつも進化している。早い、細かい、音静か。私の食パンは、あっという間に、きれいな細かいパン粉になりました。ウットリ…。

 パン粉の写真を載せるのも芸のない話なので、やむなく「ささみのチーズロールフライ」にしました。(パン粉を自慢したかっただけなのですが…。)

 本末転倒のささみロールの作り方。

 ささみ1本に片栗粉の打ち粉をして麺棒をかけると、ささみはスルメのようにペッタラコッコに薄くなります。

 ヤワな肉なので、力を入れすぎると、ズタボロの挽肉になります。(ささみ6本のうちの2本を私はズタボロにしました)。

 肉の上にスライスチーズを敷いて、棒に切ったプロセスチーズを芯にして、クルクル巻き上げ、青紫蘇を貼り付けます。小麦粉、溶き卵、そして「栄光のパン粉!」の衣を着けて揚げるだけです。誰でも知っているレシピです。

 昨今、スーパーの惣菜コーナーにすら並んでいるような、フツーのささみチーズロールですが、柔らかくて優しい味で、美味しいですよね。冷めても美味しくいただけるので、お弁当のおかずにもピッタリです。

 さ〜て、お次は何を「ガーッ」しようかなあ…。

ナス味噌の青紫蘇包み揚げ

 青紫蘇と書きましたが、最近出始めた赤紫蘇でもOKです。

 ナス味噌を紫蘇の葉で包んで油焼きした料理が、子供のころから好きでした。(ガキのころから、辛党だったのよ)。
 これは小さな短冊に切ったナスに、甘辛い味噌を少しのせて、紫蘇の葉で包んで焼き上げたものでした。ご飯のおかずに、ぴったりでした。

 なんでもない質素な料理ですが、焼くときに形崩れしやすいので、作るのは意外に大変です。

 そういえば、デパートなどでも、「香り焼き」とかいう名前で、きれいな形に焼き上がったものが売られていますね。

 作るより、買う方が簡単だと思えるほど、作るたびに形崩れを起こしていたのですわ。

 業を煮やして思いついたのが、ドカンとでっかく作って、皮で包む方策。

 薄切りにしたナス2枚に甘味噌をサンドして、さらに青紫蘇2枚でそれをサンドし、春巻きの皮で包みこんで揚げました。

 わはははは!どーだ、これでもう、崩れようがないだろう〜〜♪ラークチン!

 和菓子のモナカみたいなお顔になっちゃったねー。まあ、いいや。

 揚げた後、160度くらいのオーブンで焼くと、油切れが良くなります。

 小型春巻きの皮10枚、ナス3本、味噌大さじ2+砂糖大さじ1+みりん小さじ1を混ぜ合わせた甘味噌、青紫蘇20枚、水溶き片栗粉適量

 春巻きの皮を広げ、側に水溶き片栗粉を塗り、青紫蘇、ナス、甘味噌、ナス、青紫蘇の順にのせていき、四方を包みます。

 あとは中温の油で揚げるだけ。油切りのために網にのせ、低温のオーブンで焼いて出来上がりです。(別段、無理に油切りをしなくてもよいですけれど。)

 ナスはなるべく薄めにスライスするほうが、短い時間で上がります。甘味噌を豚ひき肉入りの甘味噌にしても合いますよ。

 ナス味噌を小さくし、餃子やシュウマイの皮で包みこんでもOKです。(小さいほうが、酒のおつまみにもなるし、食べやすいです。が、ちまちま小さく作るのが、実は面倒くさいです。で〜っかいことは、いいことだ〜♪)

一様には見せられない道具たち

 お一人様用、1合飯用の「おひつ」を持っているんです。

 のり巻き、いなり寿司、ちらし寿司、握り…酢飯は何でも大好きなんです。ほんの少しのご飯でも、手軽にチョチョイと作ります。

(いなりの皮や、のり巻きの具などは、多めに作り置きして、いつも冷凍保存があります)。

 手軽にチョチョイと作るときには、大きな飯台は不要です。大は小を兼ねないのよ。なにせ、狭い台所(8畳分しかないの)なんです。

 そんな時には小さなおひつが、飯台代わりになります。ン十年も、長年愛用しています。

 でも、長年使うと木の道具は黒ずんだり、シミができたりして、不潔に見えちゃうのです。ですから、人様の前では使えないです。

 うちの台所には、人様に見せられないような古びたボロ道具がたくさんあります。

 持ち手が朽ち果てて無くなってしまった雪平とか、持ち手が壊れて針金巻きにされたフライパンとか。真っ黒になって、ベコベコに凹んだ小さな蒸し器とか。(「何これっ!?」とか聞かれるんで、「ルバング島の密林から拾ってきました」と答えるようにしています。「そう…。」とか、素直に信じてもらえます)。

 どれも、私と一緒に長年働いてくれた使い勝手の良い道具ばかりです。使いやすくて、思い通りの火通しができるので、壊れても、汚れても、凹んでも、もったいなくて捨てられないです。

 ものすごく、ビンボ臭い道具ばかりです。いえいえ、道具がビンボ臭いのではなく、私が臭いだけなんですけどね。

 自分自身が日常で使う鍋を選ぶときは、厚さと材質で選んでいます。デザインとか、サイズとか、値段ではありません。ブランド名やメーカー名でもありません。

 で、結局は業務用のゴツイやつになっちゃうのよね。色気も何もないやつ。色気も愛想もないくせに、メチャクチャ高いですし。その上、重いしね。

 撮影用に、見栄えの良い家庭用の鍋やフライパンも買い置きしてあるけれど、料理のためにはほとんど使いません。使い勝手が悪くて、思い通りにはいきませんので。やっぱ、オヤジ臭く、愛用のボロ道具を使ってしまいます。

 ということで、ゲラ仕事も済んだので、使い慣れたボロ道具で、晩御飯の支度でも始めます。今夜のご飯は、スモークサーモンの押し寿司。

 写真は、先日「撮影用」と自分を説得して1枚だけ買った(いえ、一身上の都合から「1枚しか買えなかった」と言うべき)木のお皿。ホントは、黒だけではなく、朱塗りの木皿のほうも欲しかった。二色、2枚並べたら、さぞかし可愛い風景でしょうに。

 一口握りなどを置いてみたかったのです。