本実はお教室でございます

  良いお天気になりそうですね。お気をつけていらしてください。

 何一つ役立たず、全く実用性がないであろう「ドングリパン」をやることにしました。森のくまさんや、リスさんや、野ネズミさんになった気分で作りましょう。

 もしくは縄文文化人。はるか祖先を偲びましょう。偲んでどーする。クマやリスやネズミの気分になったからって、どーなるのだ。どーにもならんのである。でも、ドングリ、まだ、たくさんあるんだもんね。

 「虚無と実存」。…。これが本日のテーマです。

(無題)

 手前に見えますのは黒糖蒸しアンパンでございま〜す。右手に見えますのは同じ生地を焼いたアンパンでございま〜す。奥手に見えますのは性懲りもなく今度はリーンな配合で焼いたドングリパンでございま〜す。

 しかし、あんぱん、おもしろくないなあ…。ドングリパンがおもしろい表情になる。やはり、ドングリパンは、リッチ配合じゃなく、リーンな塩パンの方がムード出ますね。香ばしくて美味しいです。

 明日が教室だというのに、まだ、アイテムを決めかねている私。あんこのパンなんて、いつでもやれるけど、ドングリは今しかないしなあ。(じきに芽が出て土や枯草におおわれるのです)。アク抜きしたドングリもまだたくさんあるしなあ…。でも、大納言で餡作っちゃったしなあ…。どーしようかなあー。

 悶々。

 あんパンはどこのパン教室でもやるけど、ドングリパンなんていうアホなことやるパン教室なんて、滅多にないだろうしなあ。ネタが「14匹の朝ごはん」絵本じゃ、熟女の集まるパン教室というよりは、小学生の野外教室みたいだなあ。

 でも、この際、素のままアホ丸出しアイテムで、ドングリころころ行ってもいいかあ。後にも先にもたった一度切りのアイテム…。ドングリパン。

 本日、また、これから神田神保町で編集者と打ち合わせ。もはや、うじうじと悩んでいる時間的余裕なし。

紅葉輝く朝

  朝から小豆をコトコト煮ています。今年、田舎から送られてきた小豆は最高級だよ、大納言だ!

 なぜ、突然レベルアップしたかというと、喜べない理由からです。父親の体調が高齢のせいで思わしくなく、今年は趣味の家庭菜園をやらずに、小豆もトラ豆も大福豆も作らず。母一人では無理ですし。

 どうやら、今回、小豆はプロの農家から分けていただいたものを送ってみたようです。さすが、本職の手による小豆は全然違いますね。粒がでかーい!うちの親は、お豆作るの上手よ〜と、自慢していたあれは、いったい何だったのか…。

 あまりにも美味そうな小豆なので、教室で蒸しあんパン(ふかしまんじゅう)でもやろうと思って、大納言をコトコト…。小麦粉にそば粉を混ぜて…と思い、ごそごそ探ったら、そば粉だと思い込んでいたものが、よくよく見ると、そば米(粒ごとの蕎麦)だった。あかん、そば粉の配合はあきらめよう。
 代わりに(代わりにならん!)、黒砂糖で茶色い生地にしてみた。脈絡のない変換キーだな。毎度のことだけど。

 蒸し饅頭の生地は本当はうどん粉(中力粉)で作るのが美味しい。強力粉しかないから、そば粉でグルテンを落とそうと思ったんですがねえ。ははは!そば粉じゃなかったよ。ははははは。。。。。。

 まあ、いいじゃん。(どこまでも、いーかげんに通しきろうとしている)。

 撮影は夕方になっちゃうかな。まだ、あんすら作っていないから。

書けない日

 詰まって書けなくなっていますね。つらいとき。

 構成と出だしをしっかりやれば、あとは登場人物たちが勝手に動きだしてくれて。

 あとは、とり付かれたようにツルツルと滑って行くのですが、何か、どこかで、エッジがたっているみたいですね。

 書けなくなっていますね。

 頑張っても始まらないとき。でも、書いています。というか、向かっています。

 お天気が良い日でした。

 沢庵を仕込みました。干し大根7本(3600gくらい)、米ぬか1k、塩250g、リンゴやみかんや柚子の皮を適当に、赤トウガラシ数本、昆布1枚、干し柿数個、

 これを混ぜ合わせて漬け込みました。今年は温か?なのかな?例年より、塩を多くして仕込みました。今年の終わりか、来年の初めには、美味しく漬かっていることでしょう。たくあん漬け、大好き。
 先の物を仕込むと、先の望みや楽しみができるもんね。今がつらくても、先を楽しみにできるからね。

 つらいとき、しんどいときの気持ちのよりどころとして、自分の食の発酵食を仕込むみたいですよ…。仕込めば、先があると思える作為。まだまだ明日があると、明日を作ろうとする作為。

 作為は必要です。自分のお尻をペンペンするために。

(無題)

ハスカップの実に蜂蜜をかけておくと、たくさん果汁が滲みだしてくるのです。鮮血のような強烈な赤。

 ずーっと放っておくと、プクプクプク…・と泡立って、プーンと良い匂いになります。これは、お○○です。うちの今年のヌーボーです。

 ハスカップはとても天然酵母の付着が多いですね。ブドウ以上かもしれません。

 あまりにも綺麗な赤。この色を撮りたかったのですが、もーぜーんぜんダメ。全然色が出ないです。赤色出すの難しいです。さ来週の雑誌の撮影のとき、プロのカメラマンに聞いて教えてもらおうと思います。
 逆光で透かして撮ると、赤色だけは綺麗に出るんだけど、赤が透明すぎて軽い色になっちゃうし、表面が反射して白く飛ぶ。だから、諦めて普通に撮った。すると、どす黒くなる。紅葉の赤は綺麗に映るのになあ。なんで、ハスカップの奇麗な果汁の赤は綺麗に映らないのだろうか…・。

ドングリパン

 土曜日の教室で半ば冗談でみんなで話していた「ドングリパン」。

 あれ、マジに作っちゃった…。

 日曜日、麻衣が来たので二人で国分寺跡の林の中に入ってね、たくさんドングリを拾ってきたの。そのドングリのアクを抜いて、砕いてパン生地に混ぜて焼き上げてみました。うん、悪くないね、すごく美味しいというほどでもないけれど。ドングリ35%配合です。少しリッチな生地配合にしてみました。(リーン配合ですと、ますます、それっぽく原始的になりそうで怖かったから)。

 で…・。アク抜きにすごく手間暇かかるんですねえ…。そんじょこそらの凝った料理作るよりも、もっと手も時間もかかる。しかし、まあ、費やした手間暇ほどのモノじゃあないねえ…。しょせん、ドングリはドングリでした。それ以上でもなく、それ以下でもない。(あたりまえか…。)

 縄文時代に生まれていなくてよかった。米や麦などの作物が渡来して来る前の主食はドングリだったらしいもんね。やだなあ。。。。あんなに手がかかる主食なんて。

 武蔵野の林はブナ科のコナラ属のドングリが多いらしいね。国木田独歩の「武蔵野」を探って、やっと何となく分ってきた。コナラって、ブナ林に混じって植えられているみたいだよ。だから、たぶん、シラカシとかアカガシとかのドングリが多いのかもね。ちなみに、カシ(樫)って、ブナ科のコナラ属の総称なんですって。知らなかったわ。

 たかが、ドングリパン作るために、ブンガクやってしもーたわ。アホ。 

 でも、私には、どーしてもドングリパンを作らなければいけなかった理由があるのです。

 麻衣が小さかった頃、「14匹の朝ごはん」という絵本が大好きでした。その中に出てくるネズミさんたちの作る「ドングリパン」を作ってほしいとせがまれたのです。
 しょうがないので、ドングリなんざあ使わずに、普通の小麦粉でパンを焼いて、その上に生クリームを絞りだしてチョコスプレーをぶっかけて「はい、ドングリパン!」と誤魔化したのだ。「ドングリパン、美味しい!」。喜ぶ幼子…。
 そりゃあ、美味しいよ。生クリームとチョコレートで誤魔化したんだからさあ。以降、折りあるごとに「ドングリパン食べたーい」。そのたびに、パンに生クリームとチョコスプレーをパラパラ。ドングリパンは麻衣ちゃんの大好物になりました。

 そんなある日。麻衣の部屋の床にたくさん小さな芋虫が転がっているのを発見しました。いくら掃除しても、毎日毎日、芋虫が湧いてくるのですよ…。「やばい。また、何か、やられた」。部屋を探る母。絵本の本棚近辺が、特に怪しい。芋虫だらけだ。…・。

 そして、私は世にも恐ろしいものを見てしまったのだよ。

 本棚の上に置かれた菓子箱の中には、たくさんのドングリが入っていました。そして、そのドングリから無数に湧き出して一丸となってうごめいている白い芋虫ちゃんたち。絶叫!

 あわれ、幼子は大好きなドングリパンの「原材料」(?)をどこからか調達してきて、後生大事に箱にしまいこんでいたのでした。ううっ…。

 本日は、「幼い子供を騙すとバチが当たる」という、大変ためになるお話でした。

 

コウジカビの花

 味噌玉にコウジカビの花が咲きました。

 はい、これで9割がた完成です。輸送中の2日間に100%ウグイス色になるはずです。本日、箱詰めして北海道へ送り出します。

 この段階でも、まだ熱を持っています。熱がこもらないように、湿気もこもらぬように、通気性の良い包装で発送します。

 土曜日の教室で種付けしたものは、本日・午前8時現在、白い出芽カビが確認できました。こちらのほうも、成功間違いなしです。(しかし、カビの花粉って、生命力が強いんだねえ。1年間も放っておかれても生きていて、ちゃんと発芽するんだから…。私なら1年間も放っておかれたら、生きていないと思うんだけど。)

 昨日は麻衣と国分寺跡の林の中で遊びまわってドングリ拾いでした。ブナ(?たぶんブナだと思う)のドングリがパラパラ音を立てて落ちてきて、落ちたてホヤホヤの新鮮なドングリをたくさん拾えました。
 紅葉が真赤っかのレッドッドに輝いていました。麻衣は紅葉のデジカメ撮影に余念がなく、私は「食えるかも」と、ドングリ拾いに余念がなかった。

味噌玉はついに熱を持ち始めました

 味噌玉に出芽した麹カビの赤ちゃんは昨日よりもさらに成長して、今や、まさに、黄色く成熟しようとしています。(12月2日・午前8時の段階です)

 本日の写真は、レフ板の隅も特別友情出演となっております。(撮影中にレフ板がズロズロ〜と倒れ始め、シャッター切ると同時に写っちゃった。他者の追随を許さぬこの卓越した撮影技術!天才だ。キャパなんか目じゃないね。)

 出芽した麹カビは旺盛に成長するときに、自ら熱を発します。冬の寒い朝なのに、触るとモワーっと温かいので、すぐに分かります。
 ということで、本日より急速に成長して黄色くなり、たぶん明日には、緑の花を咲かせます。抹茶のような粉が、味噌麹の花粉です。これが、次の豆味噌づくりの種にもなります。この緑が、豆味噌を醤油色に美味しくする本人でもあります。

 カビの花…。ああ、ロマンティックやなあ〜。

 熱を持ち始めたら、温度が上がりすぎないように、味噌玉を大きめのザルに置きなおし、涼しい空気に当てて熱を少し冷ましてあげます。ここ、大事です。布やビニールシートの保湿カバーを取り外し、深呼吸させてあげましょう。

 あとは、放っておいても、どんどん成長します。

 

本日はお教室ですの続き

 さっきまで夜中のように真っ暗だった空。太陽が昇って明るくなりました。

 今日の教室の大豆を蒸しながら、3時間ほど懸案中の原稿書き。(うん。今回は、なかなか良い滑り出しである。最初良ければ…後もいいとは…限らないんだよねえー、これが。)

 午前8時。十分な光量です。

 昨日から保湿をした味噌玉の写真が撮れました。見えるかな?白っぽいのがコウジカビの赤ちゃんですよ。なかなかお元気そうです。たぶん、りっぱなモスグリーンのコウジカビに成長すると思うよ。たぶん、あさってには旅立たせてあげれると思うけれど、さーて、どーなりますことやら。まだ、いまのところは?です。
 北海道までの二日間の長旅に送り出すのは初めてです。旅の途上でも成長を続けるので、その分、逆算して早めに送り出さなければ。カビが成長し始めると自ら熱を持ち始めるので、今度は逆に通気良く涼しくなるように身仕度しなくてはね。味噌玉母ちゃんは、旅支度を考える。

 おっと、もうこんな時間だ。パン教室のパン生地を準備せねば。では、みなさん、本日もお元気で。気をつけていらしてください。

本日はお教室でございます

  本日はお教室でございます。お気をつけていらしてください。

 只今、まだ早朝の四時半。空は真っ暗で、晴れるのか曇るのかも見えず、まるで真夜中みたいです。(私、田舎のバーサンみたいに早起きなんです。典型的朝型人間)。

 昨日から布巾をかぶせて保湿していた味噌玉をのぞくと、もう全面に白いコウジカビ赤ちゃんが、うっすらと生えていました。種付けから逆算すると36時間目くらいか。

 真っ暗なので、まだ、写真は撮れません。お日様が出たら撮影します。カビの赤ちゃんが出芽すると、あとは刻刻と成長します。何時間と言っていられないうちに、表情が変わってきます。
 寒くて湿度が低い割には、順調な出だしです。お日様、早く昇ってください。(自分が早起きしすぎるのが悪いんだけどさあ…)。写真撮らなきゃ。(撮ったら、後ほど、第二弾でアップします)。

 冬はお日様も鳥たちも寝坊だな。けしからん。(だから、自分が悪いの。いいかげんにせんかい)。

 教室用の大豆を蒸しています。寒い時はお豆さん炊く匂いが心地いいです。