お教室でございます

  しっとり曇り空。本日は酵母パン教室です。お気をつけていらしてください。まどろんでいるかのようなお天気です。暑くはならないでしょう。

 本当は今週はアマランスブレッドにしようと思っていたのですが、アマランスを持ち込んだ張本人のきょーこちゃんが今週お休み。来週の土曜日しか来れないということなので、アマランスは来週に日延べすることにしました。

 はちゃー、どーすんべえー?と思っていたら、久々に一本挽きの地粉(全粒粉)が入手できたので、今回は地粉の扱いをテーマにします。

 普通、全粒粉と称されて売られている粉は、採り分け挽きの粉にふすま(皮)を混ぜたものです。
 しかし、本来的な「全粒粉」とは、ホールフードで、麦丸ごと全部を挽いた(これを一本挽きといいます)小麦粉です。部分部分を混ぜたものではありません。
 本物の全粒粉を入手するのは、なかなか難しいことです。自分で麦を栽培して自家製粉でもするしかないですからねえ…。まあ、そのような粉を久々にいただいたわけです。しょっちゅう手に入るものではないので、この機会に本当の全粒粉のなんたるかを今回のテーマにしましょう。
 丸ごと全部の穀物って、食べ物としてはとても優れているのですが、パン作りに使うとなると、やはり、その特徴(発酵に対する活性)を知らなければいけません。
 ちょーど、うまい具合に丸ごと全部の穀物テーマがつながりそうなので…。またまた勝手にアイテム変更です。(大丈夫、アマランスブレッドの試食パンだけはちゃんと用意してありますからね)。

美味しいパンになりました!

 茨城から送られてきた地粉(自家製小麦粉、中力粉)を使い、100%配合のもの(切り口の見える大きいい方)と、25%配合のパンペイザン(バゲット形の細長いもの)を焼きあげました。

 本配合粉300gに対して、水175ccが限度。グルテンが低くて腰が出ないので、一次発酵途上で3度のパンチ入れ。なんとか、底厚にせずに腰のある形態に焼きあげました。内地麦独特の匂いは、発酵と同時に芳香に変わり、しっとり香ばしいパンになりました。(めでたし、めでたし)。

 いやー、よかった…なんとか、パンらしいものが出来上がった。捏ね始めのべたべたドロドロのときは、どうなってしまうのだろうかと半信半疑だった。
 が、しかし。全粒粉だけあって、発酵の進行に伴い、生地がちゃんと締まっていってくれた。一次発酵の終了時では、普段のパン生地の発酵に遜色のない張りのある状態。パン種も頑張ってくれたが、小麦の方も負けずに頑張っていた。

 とりあえず、第一次実験は成功。

久々に小麦農家直送の自家製小麦粉(地粉)のパン

 茨城の小麦農家の方が自家製の小麦粉を送ってくださったので、さっそく試作。午前10時の捏ね。
 表皮を軽く取り除いたていどのほぼ全粒粉状態の地粉。グルテンは高くはない。中力粉ていど。吸水率もかなり低い。58%どまりだな。典型的な内地麦。
 匂いも北海道のものとは違い、思いきり内麦の匂い。こりゃあ、100%使ってパンにするのは難しいだろうなあ。
 とは思ったけれど、一応100%のものと、安全路線の25%のもの(パンペイザンの配合)2種類を捏ねた。
 捏ね始め、かなりべたつく、腰が出ない。(だめだろなー?)。常温放置(30度)で3時間目にパンチ入れ。あら!?あのべたつき生地が、やけに締まってぷりぷりしてきたぞ・・。もしかして、こりゃイケルかも?

 只今のところ、このような状態。まあ、夕方には焼き上がる予定。久々の自家製粉の内麦パンづくり。やけに懐かしい。

 送ってくださった農家の方は、うちのパン種と自分の作った小麦でパンを焼きたいらしい。この地粉では製パン性が低すぎて無理かもしれない…とは思ったけれど、無農薬で育てた自分の麦だけでパンを作りたい気持ちは痛いほどわかる。麦畑応援団長の私。なんとか方策はないものかと思っての試作。

 同じ小麦でできたウドンはメチャ美味しかった。日本の麦の香りは、やはり麺には最高ですね。(お教室のみなさん、土曜日にこのウドンをごちそうしますね)。

 で、パン生地の方。むっとするような内麦の匂いは発酵途上でパンらしい匂いに変化してきた。これが、自然発酵種の素晴らしいところ。イーストやストレート系の酵母種では、内麦のむっとしたむれたような匂いを良い香りに変化させることはできない。
 私が自然発酵種に執着する理由はここにあり。もともとは、仕事の関係で内麦(国産小麦)しか使用していなかった。北海道小麦はむっとするパンには不向きな臭いはないのだけれど、内地麦には独特のムレ臭がある。これを良い臭いに変えることができるのは私の自然発酵種だけだった。拙い私の本を頼りにして、わざわざ連絡をくださる小麦農家のパン作りのためにも、なんとか方策を練らなければ…。美味しく焼きあがれ、美味しくできあがれ…と、念じながら発酵を見守る。まだ、結論は出ない。(だって、まだ、焼きあがってないもんねー。)内地麦50%−25%くらいのブレンドなら、楽勝だけれどなあ…・。
 「種継ぎには使えますか?」という質問には…たぶん、残念ながら「NO」を言わなければいけないだろう。酵素活性が強すぎるはずだ。使い続けると、いずれ酸っぱくしてしまうだろう。

 この茨城の内地麦、たくさんいただいたので、今度のお教室のテーマに使わせていただきます。でも、しかし…。なす味噌入れて「お焼き」にするしかないのだろうか?パンらしいパンになってくれるのであろうか?焼き上がりの結果報告(写真)は明日、掲載予定でございます。
 おいっ、パン種よ。送ってくださった方のために、しっかり頑張れよなー。

嗚呼、運動会…じゃなかった、「ものづくりクラブ」

久し振りに明星学園のクラブ活動にお邪魔して、生徒たちの元気な顔を見てきた。相変わらずのやんちゃぼうず、ちょっとでも時間があると、すぐに外に飛び出して行って遊びまわっている。
 昨日は梅漬けに赤紫蘇を入れる日だった。しかし、ひきちぎられた赤紫蘇の葉は半分近くも床に飛び散っていた…。(当然、私は拾い集めました。もったいない)。

 なんとか、どんちゃん騒ぎの末に無事に赤紫蘇が梅干し容器に収まった。これで梅干し仕込みの完了。めでたし、めでたし。

 さて、「カビが来た」というSOSの豆味噌を見てみれば…。カビがきているのは味噌容器の内側にこびりついた汚れの部分。豆味噌そのものは、どのグループも、すでに良い香りを立て始めていて豆味噌になりかかっていた。
 切り返しの後には必ず容器の内側をきれいに拭き清めるようにお願いした。カビSOSの原因が分かりほっとした。(校長はもっとほっとしたようだ)。
 クラブ活動、来週はキャンプだそう。いいなー、キャンプ。(引率の校長先生は大変でしょうけれど…。)もうすぐ夏休みかあ…。夏休み、懐かしいなー。

 と、いうことで帰り道、黄昏の井の頭公園で、ベンチに腰かけてぼーっと一休み。しばし、子供に戻った時間の余韻を味わって、国分寺に帰宅。
 夏休み明けの9月。うちの早仕込み(11月の一番仕込み)の豆味噌第一号が完成するので、クラブの子供たちと味噌汁でも作って楽しみたいなあ。小学生も高学年になると、包丁使いもなかなか上手ですよ。昨日はよってたかってみんながパンを切るお手伝いをやってくれた。(手土産は私が焼いたパンだった)。明星の子供たち、メチャ可愛いよー。(ああ、子だくさんのおっかさん気分だあー。でも、36人じゃ産みすぎか)

(無題)

ここのところ、やっと梅雨らしい天気になってきましたねえー。国分寺は東京といえども緑が多いので、梅雨時の景色もいいものです。湿気た空気で、もわっと立ち上る匂いは、土の匂いだったり、草木の緑の匂いだったりします。しっとりと、落ち着く匂いです。土のない都会だったら、こんなわけにはいきませんよね。

 と、こんな、のんきなことを呟いている場合ではない…。

 最近の我が企画「林弘子の酵母パン教室・全国宅配便」の販売促進方策に腐心している。自宅教室では限界がありすぎて八方塞がり。限界から抜け出す道を探らなければ。 その上、東京・国分寺くんだりのパン教室まで通える人は、近郊在住者に限られている。もう、この際、教室内容を宅配便で全国送付…と、ここまでは思いついたのだが、その先の展開策案に、はたまたどつぼ。
 どこか、通販のルートにのせることはできないだろうか、などとも考えこむ。教室のネット販売?アフィリエイトか?(プフッと笑えるが、でも、ちょっと本気だったりして)。
 ああーあー!(ターザンのような叫び)洗濯物だらけの、その上、味噌樽だらけの、狭い我が家のキッチン教室から飛び出したい。(この季節は特に痛感する)。

 あたかも現実逃避であるがごとく…ですが、本日は明星学園まで出向き、クラブ活動の味噌と梅干しの健康診断をしてまいります。井の頭公園の緑も、梅雨空に煙って美しいことでしょう。

アマランスブレッド出来!

 寝坊せずに5時半に目が覚めた。パン生地6種類、一次発酵終了間際、ちょいと若いめで、余裕の時刻。焦ってのけぞらずに済んだ。
 アマランスブレッド2種類以外に、フルーツブレッド、食パン、バターロール、パンペイザン。全員良い子で我が目覚めをおとなしく待っていてくれた。いい子だ、いい子だ。

 写真、左はアマランス&黒ゴマのパン、右はアマランス&全粒粉。

 左のパンの配合は食パン生地の配合。右のパンはフランス粉250gに50gの全粒粉の配合。
 本配合粉300gに対して、アマランス125gほど。ちょっと多すぎるかな・・くらい入れちゃった。でも、良い出来だった。これもひとえに、我が常日頃の行いが善いせいだ。はたまた、人徳の高さのなせる所以であろう。

 明日はたくさん焼き上がったパンを土産にして、また明星学園のクラブ活動に行って
来るつもり。生徒たちの仕込んだ梅干しの上面に白いカビがきた…と校長先生からSOS電話がきてたからねえ。(すぐ上面の梅だけ廃棄するように伝えたけれど)。生徒の元気いっぱいな顔も見たいし。優しい校長先生にも会いたいし。

続きまして本日二度目・ピザクラスト

 昨日の教室のアイテム。ピザ。(ピザも美味しく焼けて、ビールもしっかり飲みました)。

 ピザって、真夏の夜中に突然食べたくなったりしませんか?この前、娘とお鷹の道にホタルを見に行った帰り道、発作的に「ピザ食べたーい!」という症状がでてしまった。(帰り道にピザハットがあるから、そのせいもあるかもね。残念ながら、真夜中なので、すでに閉店していたから…。だから、なおのこと食べたくなっちゃったみたいなのよ)。たぶん、歩き疲れて、のども渇いていて、→ビール→ピザが合う=という連想になってしまったのかもしれないけれど。(小腹もすいていたしなあ…)。

 (まあ、私だけかな?そんな時間にピザを食べたくなる人間は…・)。しかし!そのようなときのために!
 ピザクラストだけは冷凍庫に常備しておくと、発作に対応できるのです。

 準強力粉(本配合粉)300g、塩小さじ2、砂糖小さじ2、水175cc、オリーブオイル大匙1、中種100g。これで直径28cmピザクラスト2枚分ほど。
 作り方は以前のブログで書きました。焼き方がポイント。28cmピザ皿を2枚ひと組にして、ピザ皿に広げた生地にもう一枚ピザ皿をかぶせて、230度で5,6分焼くのです。いうなればケース焼成状態になり、真ん中がぼこっと膨れたり形が歪んだりしないのよ。焼きあげたら冷まして、真ん中から二つ折りにしてポリ袋に詰めて冷凍保存。薄く焼き上がるので、解凍も早い。ピザソースは作り置き。チーズも冷凍しておく。最低限、ピザソースとチーズと、そしてピザクラストがあると、あとは冷蔵庫の中の残り物や缶詰のツナなどで、即ピザが作れます。

 ホタルを見に行った日、その日はたまたま作り置きがなかった。く、くやしい。私ともあろう人が…。しょうがないので、食パンの耳をジグソーパズルのように天板に並べてピザクラストの代用にして…。麻衣と「つぎはぎクラストのピザ」食べた。

 

アマランスブレッドのためのアマランス下ごしらえ

 きょーこちゃん、昨日はアマランスのお土産をたくさん、どうもありがとうございました。昨日は口頭での説明だけだったので、ここにさっそく画像を登場させます。
(しずかーっ、ケータイからも画像見えているかーっ?もし、見られなかったら、パソコンの方で見てちょんまげ)。

 まず、説明したとおり、アマランス1カップ(170gくらい)をフライパンでから煎りして、はぜさせます(=ポップさせる意味)。アマランスはフライパンの中でプチプチとはぜて、小さなポップコーンのようになります。白くなると同時に本体はキツネ色に香ばしく色づきます。(ぷーんといい匂いが立ち上ります)。
 さて、そうなったら、水を1カップ(200cc)注ぎ入れて、そのまま木べらでかき混ぜ続けながら、水気がなくなるまで加熱を続けます。
 これを(250gくらいになるかな)ボウルなどに移し替えて、冷蔵庫で冷やしておきます。(熱いままパンに使っちゃダメよ)。

 この下ごしらえが済んだら、久々にアマランスブレッドを仕込みます。(わー、懐かしいな〜、何年ぶりかなあ…)。
 本配合粉300gに対して、半分量(125g)くらいをメドに配合します。たとえば、白いパン生地には100gくらい、全粒粉とかライ麦粉とかの製パン性の低いパンになら、居直ってもっと多めに入れてもいいです。(どのみち重めの仕上がりになるんだから)。
 炒ってポップさせ、香ばしく下ごしらえしてあるので、アマランスがちゃんと「主張」(?)した風味のパンになります。(ただ煮ただけのものを配合するなら、クセのある独特のにおいとべたつきで、美味しいパンにはなりません)。白いパン生地に配合すると、ちょっと小麦胚芽パンみたいな風味になります。でも、小麦胚芽と違い、雑穀なので、糊化生地みたいな、しっとりとした生地になりますよ。

 昨日、いただいたばかりなので、私も本日の夕方の仕込みになります。アマランスブレッドの焼き上がりは明日になる予定です。(寝坊しなければね。当てにしないで待っていてください)。
 私は白い生地より、パンペイザンくらいの配合の生地にするのが好きだなあ。とても香ばしくて、しっとりしたパンになる。ライ麦パンにたくさん入れるのも好きだなあ。
 (でも、最近は年のせいなのか、昔ほどライ麦パンが好きではなくなっちゃった。)

 もし、アマランスが土曜日まで(私の胃袋に食いつくされずに)残っていたら、今度の教室のアイテムにしてしまおうか?どうする?アマランスブレッド、やりたいですか?