パテ・ド・カンパーニュ焼き上がったよ

 夕暮れ時です。

 なんとか、窓際の明るさで、写真がとれたようです。

 パテ・ド・カンパーニュ(田舎風パテ)。パンにも合う、お酒のお供です。

 一日、冷蔵庫で、よーく冷やしてからいただきます。バターみたいに、ナイフですくい取って、パンや野菜にのっけていただきます。

 豚の背脂がなかったので、バターで代用。

 これ、冷やすと、バターが表面で固まって、別のお顔になるんだ。今、焼き上がったばかりだからね、まだ冷やしていないのよ。アチチチチなの。

 これ、おフレンチ系オヤジ料理。

 レバーと、脂ギッシュな肉(たとえば、豚の三枚肉)で作るの。他には、玉ねぎ、ニンニク、ハーブ、スパイス、たまご、白ワイン、塩コショウなど。

 塊ごと、全部を一日漬け込んでから、ガー粉砕して型に流し入れ、蓋をして低温オーブン(180度)で1時間くらい蒸し焼き。

 仕込むには、ちょいと手間暇かかるけど、オーブンに入れちゃえば、あとは放ったらかしね。スパイスが効いているお陰で、日持ちもいいです。

 レバーなどの内臓料理、初心者の方にもお勧めな、ちょいとオシャレな一品。

 作り置きが効くので、ワインのみならず、パンのお供にも便利です。

自家製発酵バター

 昨日の教室で話題に上った「発酵バター」。

 たまたま偶然、サワークリームの作り置きがあったので、実際に目の前で、発酵バターを作って、直接みんなに見せてあげればよかったのに…と。

 あとになって、機転のきかない我が頭をしきりに後悔。

 ゴマメの歯ぎしり。作りたての発酵バターの風味のよさを試食させてあげられなくて、ごめんなさい!!

 今朝になって、(遅いんだよっ)作りましたわ…。ごめ〜ん。

 自家製のサワークリームをハンドミキサーで、ガーすること7,8分。サワークリームは水分(ホエー)と脂肪分(バター)に分離し始めます。

 ザルなどに清潔な布を敷き、ボウルの中身をあけます。布の中に残ったものが、「発酵バター」です。滴り落ちたものがホエー。(この後からも、バターから、まだ少し水分が排出されます)。

 バターの風味は、やはり作りたてが一番ですね。ことに、香りが命の発酵バターは、自家製の作りたてに限ります。(作りたては、高価な輸入品の発酵バターの風味にも勝ります。わざわざ高いもの買うやつの気が知れんわいっ。あたくしなんざあ、買いたくても買えないんだからさ…。)

 無発酵のバターは、味のため、発酵バターは香りのために使い分けます。

 私の好みは半々くらいにブレンドして、焼き菓子(クッキーやケーキ)などに使う方法。発酵バターだけですと、味が軽くなりすぎちゃうからね。匂いだけ、バターの香りプンプンで、食べると「あれ?」だもんね。

 ぽかぽか陽気の日曜日。尾てい骨が痛いけど、これからお菓子でも作りますわん。

(ついに我慢できず、ケツにサロンシップを張った。写真を撮って見せてあげたいほどブザマな光景。自分の尻の写真を撮るのは至難の業なので、代わりに手作りバターの画像にしておきましたよ)。

お教室でございます

 お教室でございます。

 ペストリー生地をやります。成形はクロワッサンなり、なんなりと。

 先週も、申し上げましたが、成形した生地を持ち帰るための蓋つきの容器をご持参ください。二次発酵は、ご自宅にてのオーバーナイト。つまり、翌日の焼成となります。

(いつもの進め方とは違います。ご了承願います。教室で行うのは、生地作りの部分です。)

 わたくし、尾てい骨の当たりが痛むんですけど、これって何なのかしら?もしかして、坐骨神経痛ってやつですかねえ。やーねー。ケツが痛いなんて。腰じゃないのよ。もろに、ケツなんだわ。ご愁傷様。

 ということで、あらぬ部分の痛みに耐えつつ、本日もがんばりましょう。

黒米のお餅フォンデュー

 ということで、やっと本日のメインテーマの「お餅フォンデュー」です。(先の画面は、前振りね)。

 醤油仕立てのラーメンスープに、お餅とチーズを入れて一煮すると、お汁は味噌汁のように濁ってきます。溶けたチーズからは、脂が滲み出はじめて…。

 はい、この瞬間が食べ時ね。もみ海苔をたっぷり振りかけて、汁ごとチーズ餅をハフハフいただきます。ふーふーしてね、熱いから。はい、アーンして!

 アーン!

 チーズの糸が、ぴろーんと口から伸びるので、人差し指をクルクルさせながら食べましょう。

 木のレンゲの先にのった紫色のお餅が見えますでしょうか。チーズや海苔に隠れちゃって、見えにくくなったかな。

 ラーメンスープが、文句なくウマい!

 化学調味料を使わずに作るラーメンスープは、やーらしいもたれ感がないので、いくらでもスルスル入っちゃうんですよ。

 スープづくりに、一番、時間も手間もゼニもかかっているんだから、お汁も残さず飲み干しましょう。

 うちの飲み会の冬の定番の一品「黒米のお餅フォンデュー」でした。

黒いちじくのジャム

 色だしのために黒いちじくの皮も丸ごと使って、スダチの搾り汁を赤色の発色のため、しこたま入れて。

 まっかっかのか〜のレッドっド〜♪のコンフィにしちゃいました。

 奥の方にちらりと見えるのは、洋ナシと黒イチジクのコンフィです。こちらの方は、色薄し。お味も優しいナシ風味。

 ペストリーに似合うかな〜?

 今週は、少々お疲れモードで、なにかに、自分を元気づけようと、あれやこれやでした。

 かわいい形の靴も買ったし(バレーシューズみたいな黒い皮靴)。髪の毛も短く切ってきたし(ワカメちゃんのおかっぱ頭)。

 我が家の陰の大ヒット料理「お餅フォンデュー」のために黒米のお餅も作ったし(紫色のお餅だよん)。

 このお餅フォンデューは、和洋中折衷のハチャメチャ料理で、見た目は「ギョエッ!?」なんだけれど、すごく美味しいのよ。

 まず、トリガラや豚肉ブロックなどをダシにして、ラーメンスープを作るの(醤油味)。そして、黒米のお餅を作る。
 ラーメンスープを沸かして、モチを入れて煮たら、上からフォンデューのチーズをドバッとのせて煮溶かすの。とけたチーズの上に素焼き海苔を山盛りぶっかけたら「いただきまーす!」。

 ラーメンスープが、味の決めてなんですが、スープに負けない強さの餅が必要なので、やはり黒米のお餅も決めてだな。

 市販のラーメンスープと、普通の白い餅で作ると、あまりパッとしないんだよね。

 やはり、自家製スープと、黒米餅だぜ!

 お餅フォンデューの最古最大ファンは、糟糠の古編集者サイトーさん。ともかく彼は、うちのお餅フォンデュー愛の奴隷。

 忘れられなくて、マネして自分ちでも作ったらしいのだけれど、「ひろこさんのみたいには、美味しくできなかった」んですって。

 そーだろ、そーだろ。お餅フォンデューは、ひろこちゃんの十八番なんだからさ。あーたのラーメンスープなんざあー36番くらいざんしょ。

 ということで、明日の教室でもお披露目できるように準備中。

 一生懸命、何か作ると、元気でるもんね〜♪

ペストリーいろいろ

 バター折り込み生地づくりに適温なので、ペストリーづくり。

 今週の教室パンも、折り込み生地を予定しております。

 クレッセント、くるくる渦巻き、風車、編み込み、二つ折りなどなど、成形もいろいろ楽しめますね〜。

 中種は、必ず1日目か2日目の若いものを。

 なにせ、低温長時間発酵の極地のような生地づくりです。長時間の発酵に耐えるように、種そのものが若い段階で、生地づくりをスタートさせます。

 生地を捏ねたら冷蔵庫で一日寝かせ、バター折り込み開始。休ませる時間が必要なので、半日がかりです。夜に成形を完成させたら、常温(昨夜は室温21度くらいでした)で一晩(12時間ほど)ゆっくりと二次発酵。焼成開始。

 朝起きて、生地の発酵具合をチェックします。今の時期(10月)なら、寝坊もOK。夜間の気温がかなり低くなっているので、起きがけに生地を見て「ギャオッ!」ということはありえません。

 もし、これが9月で、夜間の室温が24度前後でしたら、「ギャオッ!」です。目覚めと同時に焼成せねば、発酵過多になってしまいます。(7,8時間ほどで、二次発酵が完了してしまいます)。

 もし、これが12月で、夜間の室温が14,5度でしたら、朝になっても冷え固まったままです。暖房のある温かい部屋で追加保温して、発酵を完了させなければいけません。

 生地づくりから3日目で、やっと焼き上がるペストリーです。中種づくりを含めると、4,5日目での焼成です。たとえ、中種が若いものでも、焼成時には4日目種、もしくは5日目種の熟成種になっている寸法です。ですから、必ずできたての若い中種を使うのです。

 今回、クレッセント成形の生地には薄力粉をブレンドしてみました(薄力粉100g、フランス粉200g)。他の成形物は、フランス粉100%です。

 薄力粉ブレンドは、グル低いので、バター折り込みがラクチンです。教室では、薄力粉ブレンドでやってみようと思っています。(薄力粉は吸水が低いので、加水を減らします)。

配合は

中種150g、薄力粉100g、フランス粉200g、塩小さじ2弱、砂糖大さじ3、粉乳大さじ2、たまご1個と水を合わせて160cc、無塩バター30g
折り込みバター150〜200g

 栗の渋皮煮や、いちじくのコンフィチュールなど季節の恵みをトッピングすると、ますます楽しいペストリーづくりになります♪

 かぼちゃのマッシュなどを包むと、パンプキンパイに早変わりしますしね♪

 (つーことで、国分寺産の黒いちじくのジャムづくりと、カボチャのマッシュづくりを開始します。慧光寺から送られてきたカボチャ、ホクホクでメチャ美味しいんだから!栗の渋皮煮は、この日のために保存しておきましたわよん!)

ブリ大根塩仕立て

 ブリあらの季節ですね〜♪

 鮮度の良いアラは、塩仕立ての「ブリ大根」にするのが、うちの定番です。

 普通、ブリ大根って、濃い味付けの醤油味でしょ…。

 でも、大根の甘みや、脂ののったブリの旨味や、煮汁の風味を味わうには、塩仕立てのほうが美味しいように思えるんです。

 ブリあらは、たて塩をして座りを良くしたあと、ゆでこぼして血液部分などの汚れをきれいに取り除きます。

 大根は大きめの乱切り(今回は輪切り)、米のとぎ汁で煮てアクを洗い流し、糠臭さを取り除くために、水でもう一度ゆでこぼします。

 下ごしらえさえ、きちんと済ませれば後は簡単。

 多めの酒、だし汁(昆布、干し椎茸、鰹節)、塩・白醤油・みりん少々、薬味に薄切りショウガ、鷹の爪、長ねぎをひそめて、さっと煮るだけ。20分以内でね。長く煮すぎると、生臭みが出るから、魚って。

 煮えたらすぐに火を止めて、そのまま放置。(冷める間に、旨味が落ち着きます)。

 いただく直前に、さっと温め返して器によそいます。隠し味の薬味は取り除き、新たに生姜の針や、輪切り唐辛子などを飾るとよいでしょう。この温め返しのときに、ほんの少しの濃い口醤油を滴らせ、コクを添えると、醤油の風味も香り立ちます。

 あら煮は、豪快にして繊細なオヤジ料理。骨の髄をチュッチュと吸って、器を持ち上げて汁をズズーっとすすってくださいな。

 「あら煮はね、音を立てて、お行儀悪く食べるのが、一番ウマイんだよっ!」と言いながら、教室でも出します。教室の定番料理でもございますね〜。みんな、私の作るあら煮が大好き。オヤジになりきって、ズズズーっ・・だもんね。

 お汁を透明に仕上げたいときには、沸点まで煮立てませんが、白濁させて円やかにしたいアラ煮は、煮たてると汁が白濁します。濁した白汁仕立ては、澄ませた汁とは、また別の旨味があります。タラとか、鮭とかは、白濁させた汁の方が美味しいような気がするわ。

タレのベース完成!

 ベースの「タレの素」を作ってみたわ。

 これ、かなり、ドロドロ。ジャムくらいの感じ。

 これをベースにして、醤油を足したり、酒で割ってみたり、みりんで甘みを強めてみたりして、上味を随時、好き勝手に調味できたら…と考えて。

めんつゆ(醤油:みりん:だし汁が各1:1;1)1カップ、たまり醤油50cc、酒50cc、コチュジャン小さじ2、蜂蜜大さじ2、リンゴ4分の1、ニンニク1片、ショウガ1片、塩小さじ2分の1
…を煮詰めながら、味見して、さらに、みりんと醤油を一回しずつ補充して、ドロドロになるまで煮詰めてみました。

 タレの素を煮詰めながら、ビーフ内臓肉の下処理をやりました。

 お、おーっ・・。牛って、豚とは、ちがうんだねえ〜。(当たり前だろ・・)。匂いも柔らかさも違うんだわ…。マルチョウ、美味しそうだね〜。

 でもさあ…。内臓肉に、ウン千円払って買って来て、手間暇かけて料理するくらいなら、同じ金額で国産牛の最上霜降りステーキ肉を買って、ジューっと簡単に焼いて食べさせちゃう方が、ずっと楽チンだねえ…。(ちょいと弱音)。

 いえいえ、そのくらいのことでは、メゲませんよ、あたくし。

内臓肉ゲット

 若干お疲れモードの私の代わりに、試食担当部長がチャリンコをぶっ飛ばし聖蹟桜ヶ丘の平澤商店まで行って、試作用ホルモン肉を買ってきてくれました。

 右上が、「マルチョウ」(和牛の小腸の一部で、外側に脂が付着した部分)、手に入れにくい材料らしい。結構なお値段。腸の部位中で、一番ウマイところじゃないのかな。

 右下が「ガツ」(豚の胃袋)。

 左上が、おなじみの「シロモツ」で、豚の小腸。これは、さっと湯がいた状態(5分ほどゆでたものらしい)で、スーパーにもよく並んでいますね。味付けされたものも、よく見かけます。(こてっちゃんとかいう名前じゃなかったっけ?)

 下・他の二つは和牛のホルモン(大腸)と、モツ(小腸)です。他には、ギアラ(牛の第四胃袋)、レバーなども、別の店で私が入手しておきました。

 ああ、これらの買い物だけで、十二分にオヤジ気分。お疲れモードで料理するには、ちょいと不向きな強面の食材。

 実は、牛さんの腸を料理するのは、初体験。豚さんなら、多少なりとも馴染みがありますけどね。でも、国産牛なので、安心です。

 このあと、気分が乗ったら、料理を開始してみます。

 おっと、その前に、「タレ」を作らなきゃね。自分好みの味付けで。

 この前、い志井で食べたタレの味は、私の口には少々甘すぎました。もう少し、塩気のパンチが効いていてもよかったなあ…というのが、本音の感想でした。

 タレを煮詰めているうちに、そのうち、ヤル気が出てくることでしょう。

 

お煮しめの落としぶた代わりに

 今日は試食担当部長のお誕生日ディナー。

 季節がら、典型的かつ古風な「祝膳」を作ります。

 お赤飯蒸して、お煮しめ炊いて、揚げ物作って、刺身のお造り盛って、ケーキ焼いて、…酒飲んで。

 ご馳走でもなんでもないし、華やかさもないけれど、やはり、和風のお煮しめが、お料理の王道だと思っています。

 お赤飯とお煮しめの組み合わせ。ジミ〜ですけど、大好き!今どき、お赤飯とお煮しめがごちそうだなんて思う人は少ないかもしれませんが。

 季節野菜のさまざまや保存山菜、手綱こんにゃくなどを時間をかけて煮含める煮しめは、丁寧に引いただし汁、酒、塩がコトコト煮含めベースの下味です。みりん、醤油は最後の上味付け。

 弱火で炊いては火をとめ、冷まして、また炊いては、火を止めて。この底味をつけるのに、一日がかり。

 一日がかりの煮含めには落とし蓋が欠かせませんが、鍋一杯に詰め込んだ具の上に落とし蓋のスペースは、もはやありません。

 質の良い木綿豆腐を焼き上げたものを落とし蓋代わりに最上段へ。

 焼き豆腐や油揚げなどを落とし蓋代わりにするのが、私の常とう手段です。大豆製品からは、実にに良いダシが出ます。その上、野菜の旨味がたっぷりとしみ込んだ大豆製品も、美味しくいただけます。

 食べられる落とし蓋…焼き豆腐。これは、どのような具の煮物にも合うんです。煮ものの味も上がりますしね。

 うま煮やお煮しめの味が今一つというときには、「焼き豆腐」落とし蓋をお試しあれ。(焼き豆腐を作るときの豆腐は、必ず国産大豆・本にがりのものを)。