ミッシュブロート…ライ麦パンの続きです

 昨日の「ライ麦パン」の続きでございます。ここのところ、秋めいて、すっかり涼しくなったので、食欲も、もこもこと湧いてきますね。

 ライ麦粉と小麦粉を50%ずつ、半々で配合した混合パンが「ミッシュブロート」です。ライ麦粉配合が多いものは一次発酵と二次発酵を兼ねた発酵で焼いてよいのですが、小麦粉が半分以上配合されるものは、やはり通常の小麦パンのように、一次発酵と二次発酵を行って焼き上げるほうが断然美味しいのです。

 ミッシュブロートは小麦の美味しさとライ麦の美味しさの両方を味わえる欲張りなパンです。

 昨日のライ麦パンはライ麦粉100%配合なので、どしんと重く目も詰まっていますが、本日の写真・ミッシュブロート(=50%ライ麦パン)はライ麦パンの重厚なうまみはあるものの、小麦のふわっと感も兼ね備え、食べやすいものになっています。
 小麦パンが好きな場合は普段の白い中種で作ります。ライ麦パンが好きな場合は、サワー種(ライ麦粉で種継ぎした黒い種のサワードー)を使ってください。私個人は小麦パンが好きなので、100%ライ麦パンよりは、この50%ライ麦パンを白い普段の中種で作るのが常です。

 サワー種はゼロから起こす必要はありません。元種100g・ライ麦粉200g・水120cc・塩小さじ半分ほどを捏ねて半日ほど室温で発酵させればいいのです。もっと酸っぱくしたければ、ヨーグルトを少し加えて乳酸菌を増やせば酸味が強まります。

 ライ麦パンと一口に言っても、いろいろな配合や種のアレンジがあり、作り方も幾通りかあります。絶対にこうすべきというものではないので、自分が一番好きな味と香りに作れるようになればいいだけの話です。

ライ麦パン

 ライ麦粉で生地を作り、ライ麦パンとして焼きあげるには、サワードーと呼ばれるphの低い酸化種が必要になります。サワードーも自然発酵種のひとつです。
 サワードーの作り方は、当教室の種起こしとよく似ているのですが、小麦粉ではなくライ麦粉を使って行います。また、酸度を強めるために、うちの種とは違い、温かい場所に置いて、酸っぱくします。(当教室の種は酸っぱくしたくないので保冷です)。
 サワードーをベストの状態で起こして、そして、維持するのは、なかなか大変なことです。

 普通、ライ麦パンは種にサワードーを使わなければ、いくら焼いても生焼けのようなべたつくものになります。これはペントザンと呼ばれる成分がライ麦粉にとても多いせいです。ペントザンの水とくっつきたがる特性に対処するため、サワードーが必要になるのです。

 当教室のパン種の特徴は、どんなパンでも焼けちゃうことです。
で、ライ麦粉100%の生地でも、サワードーを使わずに焼けてしまうわけです。サワードーを作る手間暇が不要なので、ライ麦パン作りにはかなりラクです。

 ライ麦粉の配合は100%でも80%でも50%でも、好みの配合でよいのですが、ライ麦粉配合の多いものは捏ねたらすぐに一次発酵と二次発酵を兼ねた30度の保温を行い、そのまま焼成します。
 普通、小麦パンは一次発酵、つぶして成形、二次発酵の過程を経て焼成に入りますね。これは、小麦粉のグルテンを最大限に刺激して、うまみや焼き上がりのボリュームを出すためです。
 ところが、ライ麦粉にはグルテンがありません。ですから、ライ麦粉の生地は捏ねたら、即、成形して発酵、焼成することができるのです。でも、小麦粉を半分くらい配合する混合パンは、小麦パンと同様に、一次発酵、二次発酵を行うほうが美味しく仕上がります。
 配合率はどうであれ、ライ麦パン(ライ麦粉50%以上)のときは「一次発酵だけで焼いちゃってもいいよ。」という話になるわけです。ちなみに、小麦パンだって、一次発酵だけで焼いてパンにできちゃうんだけれど、不味いのよね。粉っぽい味で、発酵風味に乏しくて。ライ麦パンの場合は素材(ライ麦)の個性的な味の強さで美味しくできるのです。

 ということで、今週のパン教室はライ麦パンなのですが、一次発酵だけで即、焼きあげたい人は、ご自分の手持ちの型(半斤くらいのサイズ)をご持参くださってもいいです。(忘れたらうちのを貸します)。

嬉しい予感

  ムックをずっと思案中で、なんとか「自然発酵の美味しい世界」(発酵食づくりと自然発酵種の酵母パンづくり)みたいなものを作りたいと考えていたのです。今まで一度もビジュアル系のハウツー本を出したことありませんでしたから。
 一度でいいから、ムック誌を経験してみたかったのです。作りたかったのです。さもなければ成仏できないとすら思っていた。(大袈裟だなあ)。

 あちこちに、打診していたのですが、突破口がなかなか見つからなかったわけです。

 が、しかし。灯台もと暗しでございました。来春、拙著を出してくれるアスペクトの副編集長が、なにやらムックの方も相談にのってくれそうな運びとなりました。アスペクトがムックも作っているなんて知らなかったのだよ、わたしゃあ…。知らずに「どこか紹介してください」などと、オマヌケなお願いをしてしまったのです。

 書籍とムックが両方出るならいいなあ〜!!でも、私、未経験ですからね、相乗効果が期待できるのか、それとも、逆に書籍の売り上げの足引きになるのか、どうなるのか分らなくて、ちょっと不安だったのです。誰も、そこのところは教えてはくれない。
 でも、まあ、そういう部分を含めて相談にのってもらえるなら、これほどありがたい話はないです。感謝!相談に乗ってもらえる、話できる、それだけでもいい経験ですし、知識や認識が深まると思うしね。ありがたいですよ、出ても出なくても。でも、出てほしいです。

 夢や希望は、恥をさらしてでも口に出したり、行動に移してみたりするものですねえ〜。言葉や動きにせずに、夢のまま自分の中に眠らせていたら、そのまま消えちゃうもんなあ。
 夢見るということは叶う希望が1%でもあるということですから。もし、99%はダメでもね。1%にかけることが、人間の可能性だと思うんだけどなあ。アホと言われるけどね。(言われ慣れているから屁とも思わん)。99%にかけても面白くないしね。確かに99%にかける人間のほうが頭いいし、うまくやっていけるんだけど。
 わかっちゃいるけどね、1%のマイナー路線で進むぜ。

 今週のお教室のパンはライ麦パンです。まだ、焼きあげていないので、撮影できません。すんません、明日、載せます。せっかくお天気よくて、よく写りそうなのに。仕込み時間が少々遅かったです。

(無題)

たちの悪い風邪から復活!したと思ったとたんに、すごいくしゃみと鼻水の大噴出。たぶん、クリアランスセールみたいに一掃バーゲンをやっているんだな。まだ、私には近寄らないほうがいいです。こういう時に、一番うつしやすいから。

 しんどさは全くなくなった。ラク。でも、鼻の下がサルの尻。

 晶文社の原稿第一弾をとりあえず脱稿して送ったので、次、第二弾、アスペクトの原稿に突入しなければあきまへん。鼻の下をサルのケツにしている場合ではない。
 あちゃこちゃに送ろうと思って作っていたパンは風邪のひどいときのものなので、没シュートにして作り直すことにした。頭が呆けていて、パン生地作りながら「あれ?私、今、塩何杯入れたっけえ?」とか「砂糖入れ忘れちゃったみたい」など…。さんざん。不義理をいたしている方々、すんませんが、もう少々お待ちくださいませ。

 すっかり涼しくなりました。暑い間、やらなかったクロワッサンとかライ麦パンとかをやりましょう。涼しいときに食べたくなるパンです。

 教室の皆さん、クロワッサンやライ麦パンのときは、生地持ち帰り用に断熱シートバッグ(百円ショップで売っているもので十分です)をご持参してください。

復活!

  一晩、ぐっすりと眠ったら、本日は邪悪な風邪菌が影を潜めたようで、やけに元気に戻ってしまった。昨日はまじめにビョーインの風邪薬を飲んで、ちゃんとビョーニンをやっていたおかげだ。これもひとえに常日頃の行いがよいせいだ。

 教室の人たちに移してなければいいが…。

 yuukoさんのブログ見たら、北海道では初雪だったみたいで、雪の花が咲いたそうだ。毎度ながら、きれいな写真。雪の翌朝の美しい光は言葉では表現しきれない。

 今年は早々にオナガが飛来したようで、13日から鳴き声が聞こえる。夏の暑さの反動か、秋の深まりも冬の到来も早いような気がする。

風邪の菌をばら撒いたかも

  ここ2,3日、呆け具合がますます華々しいと思っていたら、どうやら流行りの風邪を潜伏させていたようです。

 早起き自慢なのに朝起きられない、のど痛い、頭痛い、鼻ずるずる、ぞくぞく悪寒。はちゃー、こりゃ立派に風邪だ…。しかも豪勢にフルコース。本日開花!

 昨日、飲食をともにした教室のみなさーん。邪悪な菌を飛沫させて、菌の株分けをしてしまったかもしれません。すみませーん。同じような症状が出たら、迷惑な「頂き物」をしてしまったと思って早めに対処してください。はじめのうちは喉と鼻から来るようです。2,3日、まじめにうがいをしておいてください。発病しちゃったら、お大事にどうぞ。えろうすんませんどす。あーしんど。

豆味噌開き

 10か月の間、発酵を待った昨年冬仕込みの新豆味噌が完成。三年味噌などになるまで待てないのです。10ヶ月目で待ち切れずに手をつけ始めてしまいます。10か月でも、十分すぎるほどウマイ!今朝の味噌汁は最高だった。新味噌の味噌開きは毎度うれしいもんです。

 これから教室。酵母パン教室なのですが、本日のお披露目品は豆味噌。とーぜん試食品も豆味噌ものです。

 レーズンパンと豆味噌、何の関係があるのですか?関係あるわけないです。

 どちらも豆っころ…というところが似ているか?似てるわけないです。

本実はお教室でございます

 涼しい一日になりそうです。本日はパン教室です。みなさん、お気をつけていらしてください。

 ぶどうパンをやりましょう。ふつーのパンパンパンパーン!としたものをやりたいのよ。普通のやつね。どこにでもあるふつーの普通のレーズンブレッド。(私はいったい何に飢えているのだ?)

 久々に、普通のぶどうパン作って食べたら、みょーに美味しく感じたのよね。やけに懐かしい美味しさだった。

 子供のころの日常のパンは「日糧」パン。東京で言うなら山崎パンみたいな大手の製パン会社のパンです。(あれって、北海道だけの流通なのかなあ?こちらでは全然見かけないんだけど…。)普通の白い食パンでした。油紙に長い食パンが1本包んであるの。ぶどうパンなんざあ、滅多なことでは食べさせてもらえなかったなあ。
 たまーに、極めずらしく、ぶどうパンが登場すると、すごくうれしかったけどね。いまどき、こんな話は通じないですね。なにせ、バナナが高価で珍しい果物だった時代なんだから。バナナなんて、運動会か、風邪ひいて死にそうな時くらいしかあたらなかったね。高級果物の代名詞だったんだけど…。

 ぶどうパンとバナナ。わざと水銀体温計を振り上げて「高熱」を出してゲットだよ。
(なんて悪ガキだったんだ!どこの子だ!?)

(無題)

  野鳥の声が、すっかり秋の声になりました。夏の鳴き声とは全然違います。鳥の鳴き声も春夏秋冬で変化するんですねえー。春はピーチクオアーチクうるさいくらい盛りがついているし、夏は元気いっぱいだし、秋は澄んでいるねえ。いいですねえー。秋の声が一番すきだな。落ち着きます。マミヤガラスの声すら美しく響きます。11月末になるとオナガがやってきて、冬はちょっと殺気立つね。オナガは姿が美しいけれど、テリトリー意識が強い。ヒヨドリなんか、簡単におっぱらってしまう。

 久々にクロワッサン生地などで遊んでいます。夏の間、作れなかったからなあ〜。何となく作りたい気分。折り込み生地を休ませながら原稿の仕上げでもやるべえか、という本日。 忍耐力がないので、ずーっと座りっぱなしのデスクワークができないのです。クロワッサンの生地休みが、ちょうどよいタイミング。

 ときたま、サボりながらやらないと続かない。で、生産的にサボるわけよ。サボっていてクロワッサンができるなんて、まー、なーんて実利的でござんしょ!

 原稿整理ついて、プリントアウトを済ませたら、あちゃこちゃ不義理してしまっているところに、おまたせの味噌だのパンだの発送しなきゃな〜。サボりながらパン作ろうーっと。
 新大豆が出回る前に、昨年度産の最後の大豆を使いきって味噌麹作り、麹菌の種採りもやっておかなきゃなあ。豆味噌づくり新ファミリーに新鮮な種麹を送るんだもんね。

 発酵物って、ホント、なんでもかんでも、ゆ〜っくりだから、助かります。私のようにサボりぐせのあるロクデナシでも、無理なくできちゃう。原稿書きともガチンコすることなく両立するしね。みなさん、パン作りはだらだらとサボりながらやるのが極意ですぞ。頑張りすぎてはあきまへんで。

しんちゃんの個展、見に行きたい!

 10月15日〜26日 11:00〜6:00(日曜休み)

 火・木・土 2:00〜6:00 作家在廊

 あらかわ画廊 中央区京橋3−4−1 高井ビル1F  にて

 友達のしんちゃんが、また、個展をやります。「ひなた ひなた」の画集(91年)に納められていた作品を含む自選展です。どうぞ、ぜひ、ご覧ください。!!

 大好きなしんちゃんの大好きな絵が収まっている画集からの絵、展示されています。私は今、一刻の猶予もないほどゲロゲロしているので、行きたいけれど、行けないかもしれません。うぐぐぐぐ…。
 でも、都合に時間的余裕のある方は、ぜひ、行って観てください!しんちゃんの絵はいつも心の底を優しく切なく慰めてくれます。うぐぐぐぐ…。

 しんちゃんは、絵を描くのが本業なのか、それとも、植物を育てるのが本業なのか分からないほど、自然の草木花を愛でて育てている人です。す、すんげ〜といつも思います。うまく説明できないけれど、す、すんげえー人です。

 京橋なら、たぶん、東京駅の八重洲口で降りて、ブックセンターの横の道を進んで行ったら、そのうち、どこなで着くんじゃないかなあ?(行ったことがない画廊なのでわからないけど)。

 自分の本にイラスト入れるなら、絶対にしんちゃんの絵がいいなあ〜。

 観てください!