今週のパン・じゃがいものチャパタ

 今週の教室パン・「じゃがいものチャパタ」です。

 オリーブオイルは生地に練りこまず、焼成前に生地表面に塗ってみました。このほうが、オイルの香りが生きるような気がします。

 ガーリックパウダー、エルブドプロバンス、砕いたピンクペパーも振りかけてみました。オリーブの香りと合います。

 この期に及んでも、まだ、成形はどうしようだの、オイルをどうしようだのと、ウジウジ考え込んでいます。

 生地が緩いので、成形しにくいのです。成形はリュス系に断ち切りにして、そこはかとなく不揃いなスリッパの脱ぎ散らかしのようにして…とかね。

 リュス系チャパタ=粗末なスリッパ…。なんて美しい言葉の響きでしょう。香りが立ち上ってくるようです。

 うちにピッタリなネーミングです。

 名前に恥じないパンに仕立てましょう。

28度C

 外の温度が、25、26度くらいになると、室内でのオーブン作業室温は、2度くらいどうしても上昇し、27、28度Cくらいになるようです。

 午後3時10分。今は、開け放った窓から、気持のよい涼風が吹きこんで来ています。

 只今、オーブン作業は小休止。少しは温度、下がるかな?下がってくれるかな?

 折り込みパイは、先週同様、本日も無残な結果でした。(この温度でうまくいくわけがないだろっ。企画から削除すべきだと思った。)

 でも、作業が簡単なスコーンや練り込みパイは、ガンガンうまくいきましたよ〜。

 ほらね、ふっくら膨れて可愛いでしょう。スコーンなんか、秋の焼き栗みたいに、ふっくらと!

 もう少し早い企画会議決定の目算でしたが、(会社の事情で)2ヶ月くらい遅れて、ギリギリセーフorアウトの企画会議通過、ゲロゲロギリギリの今月、4月からの開始でした。

 これって、ダメですね。

 目次アイテムを変えなきゃね。今のこの時期に作りにくいものは削除します。削除は簡単です。載せなきゃいいだけですから。諦めるのはラクです。

 私のせいではありません。会社の全体会議決定を遅らせた者のせいです。

 笑って甘受します。ワハハハハ!!

 時期が違わなければ簡単なものでも、タイミングやスピードをひとたび外せば、それは、叶わぬものになります。

 本づくりって、すごく男と女の恋愛に似ているんです。

 タイミングやスピードの合わない相手とは、いくら好きでも、結局はうまくいきませんでしょ。

 タイミングの合わない相手はストレスがたまります。

 考えるべきですね。

 

また、暑くなったね

  明日の撮影準備ドタバタのため、画像なしです。

 文字通り、本にできるほど被写体はできあがっているのですが…。たくさんありすぎて、撮る気力なし。

 昨夜は、イモパンをオーバーナイトさせてみました。夕方4時に捏ねて、9時まで冷蔵庫に入れて、9時から6時まで9時間の一次発酵。ギリギリセーフでしたね。室温20度。種量は30%です。

 同時に仕込んだ食パン生地の方は、良い子で12時間ほど待っていてくれました。

 野菜のパンは、どいつもこいつも発酵が早いので、春といえどもオーバーナイトに油断はできません。

 お寝坊さんは、野菜のパンのオーバーナイト、やめておくほうがいいかもね。保温30度なら、4時間半〜5時間くらいでOKです。

 画像なしですけれど、今回のイモパン「チャパタ」の配合。小麦粉300g、中種30%から50%(90〜150)、塩小さじ2、じゃがいもマッシュ250g、水180cc です。

 このくらいのほうが、捏ねやすいでしょう。

 ジャガイモのせいでグルテン低下し、張りのない膨張なので、発酵判断にとまどうかもしれませんね。何度かパンチを入れて、張りをつけながら一次発酵させてください。

 野菜のパンは中種の若い古いを問わないので、種の面からはラクです。野菜の持っている糖分や(ほかの成分も)でんぷん質などのお陰でしょうか。

 卵や砂糖を入れなくても、フワフワに膨れてくれるのです。野菜力?

 明日は、今日よりは涼しくなりそうですね。

 お日様、パイを作らなければいけないんです。どうぞ、お手柔らかに…・。

イモパンでサンドイッチ

 ジャガイモを使ったパンは、(イモのみならず、どのような野菜でもですけどね)、皮が薄いので、サンドイッチにぴったりです。とても、食べやすい!

 その上、焼き色が豊かにつくので、香ばしいクラストです。

 前歯が差し歯の私は、鎧を着たようなバゲットのサンドイッチなどは、怖くて食べられません。

 差し歯がはずれたら、針金2本の前歯なの。とてもじゃないけど、人間の歯には見えませんぜ。バゲットが怖いんじゃなくて、自分の針金前歯が怖い。

 サンドイッチを念頭に置くのなら、やはり「チャパタ」に決定ですな。配合は、あともう少し工夫してみます。

 この間のイモパン、フランス粉が切れていたので、普通の強力粉で長めに捏ねて仕上げていました。サンドイッチにするには、少し生地の引きが強すぎるのね。

 やはりフランス粉で、捏ねも、もう少し短めの方がいいかな…。そのほうが、前歯にとって安全だ。(私は一体何を基準に、パンのレシピを決めているのだ!?)

 野菜を使ったパンは、野菜の水分量がまちまちなので、成形が自由なパンにするほうがいいのです。

 リュスティック、チャパタ、フォカッチャなど、成形に神経質にならなくてよいものにしましょう。

 どんな形になっても、焼けば食える!くらいの強気で作ってみてください。

ぽてとのリュス

 イモのくせして、アバンギャルドなポーズをとっていますね。

 ポテトのリュスティックが、今、焼き上がりましたよ〜。

 ともかく、始末に負えない緩さです。べたべたを通り越して、ドロドロ。これじゃ、新人さん多数&初出席者がいる今週のパンにはできないと思いました。

 ギョッとされちゃうこと、間違いなしです。

 このリュスは、居直ってオリーブオイルなども混ぜて、チャパタ(=イタリアのスリッパみたいなサンドイッチ用のパン)にしてしまうほうが良いような気がしました。あと、もう少し工夫と改善の余地ありですね。

 もし、イモをやるにしても、ポテトのフランスパンのほうが、初心者の方たちには扱いやすいです。

 このレシピ、わけあって書けないんです。別に企業秘密というわけではないんですけどね。

 小麦粉300g、マッシュポテト300g、塩小さじ2、水200ccを考えていたのですが…。

 わざわざ、隣の市の小金井のいなげやまで行って、お国自慢の「真狩産のニセコ男爵」を買ってきました。真狩村は、我が田舎ニセコ町のお隣の村です。

 マッシュポテトにするために、蒸したら、ホックホク ♡ ♪ ♡

 あまりにも美味しそうなので、つい、お味見。バターをつけて食べてみました。

 ウルウル感涙もののウマさなのです。やっぱ、うちの田舎のイモは違うわ!甘さが違うわ!ホクホクさが違うさ!香りが違うべさー!ウメ〜〜〜!

 やめられない、とまらない♪

 さて、ポテトのリュスを仕込もうとした時です。…・。惨事はその時に発覚したのです。

 蒸したジャガイモが、230gしか残っていなかった。

 食い過ぎたのです。どうしよう、オロオロ。レシピが書けません。

 やむなく、重量不足のイモと、水を多め(260cc)で生地を捏ねました。

 所詮、相手はイモパンです。何をどうやっても、やってもイモパンにはなるのです。その上、リュスティック(=いい加減、粗雑、簡素、自由なという意味で、私のためにあるような言葉)ですよ。レシピなんかも、リュス系でいいわけよ。

 まあ、無事に(?)、ぽてとのリュスはできあがりました。

ぽてとのブール(ジャガイモで捏ねたフランスパン)

 は〜い!たった今、焼き上がりましたよ〜〜!!

 蒸しジャガイモで捏ねたフランスパンの「ブール」です。(ジャガイモのフランスパンはないような気がするけれど、ドイツパンには、ジャガイモパンはあるみたいです。私、よく知らないけれど。)

 オーブンから直行、焼きたてなので、アッチッチ。まだ、切れません。間髪置かず、大慌てで、5時過ぎの撮影。(毎度のことながら、写真は、あまり良くないです)。

 フランス粉300g、中種120g、塩小さじ2、水150cc、蒸してつぶしたジャガイモ300gです。

 オールインの捏ね。割りと硬めの生地です。捏ね方や、発酵具合は、フランスパンに準じます。(水分が、イモに換わったでけです。同様に、中種は、3,4日目のものを)。

 発酵は早いです。甘みを入れていないのに、糖分を入れたような飴色の焼き上がりになり、香ばしいのです。

 そして、ともかく、よく膨れ上がる。アドバルーンのようだ。その上、でっかい!

 アホのように、膨れ上がって、ともかく、どでっかく膨らむのだ。焼き色も、すごく良くつきやすいのです。

 オーブンレンジ使用の焼き色つきにくい人にも、心優しいパン作り素材が「イモ」。これは、文句なく、豊かな焼き色がつきます。

 そのうち、教室で「イモパン」をやりたいのですが、いつにするかは未定です。

暖かな日曜日

 リージャン・ロード・クライマーの蕾が膨らんできました。

 ほら、これよ、これ。(と、指でつかまえている私)。あと、数日後には開花かな?

 暖かな風に身悶えしているモッコウバラとクライマーです。

 木曜日の撮影に向けて、パイやバターケーキの仕込みをしなければいけないのですが、本日はお日柄もヨロシク…暖かいですね〜〜。ヤバいな…。

 ジャガイモのリュスティックと、ポテトフランス(?)(じゃがいもマッシュで捏ねるフランスパンなんてあるのか?)を只今、一次発酵中です。

 あと、もうひとつ考えているのが、ヨモギの緑色の生地と、大納言の入った白い生地を捩じって絡み合わせた蒸しパン。(これはきれいだと思うよ。白と緑のコントラストに、大納言のツブツブですから)。

 来週の教室パン。どちらにするかは、出来上がり方次第で決めます。写真は後日になります。

 新ジャガにも、ヨモギにも、季節はまだ少し早すぎでしょうね。(気ぜわしく先走りそうになる。)

 生き急いではなりませぬ。

 

お教室でございます

 お教室でございます。

 まだ、真夜中なので、空の具合が分かりませんが、お気をつけていらしてください。晴れたらいいね。

 ベーシックなパンをやります。

 写真は、パンみたいになっちゃったパイです。(これは、本日のアイテムではございませんが)。

 昨日は一日中、酵母パイ生地の「後始末」。

 みーんな、フワフワサクサクに膨れちゃって、好き勝手な形になってしまい、とても楽しかった〜。

 

パイ日和・その2

 わ〜っ!変な顔っ!

 いろいろありますね〜。笑い顔、泣き顔、とぼけ顔。チュー♡してと、唇を突き出している顔までいますよー。ふたつと同じ顔はありませんねー。

 不揃いの焼き菓子たち。これだから、酵母の焼き菓子づくりは楽しいんです〜!メチャクチャ。。。。

 あまりにも嬉しくなって、本日二度目の更新です。

 これぞ、「酵母焼き菓子」の醍醐味なのです。

 パン種をつけた生地は、いっときたりとも同じ状態にとどまってはくれません。一日目、二日目、三日目、四日目…・と、どんどん生地は発酵して変化しつづけていきます。

 ですから、同じ生地でも、焼き上げる日によって、表情の違うお菓子になります。

 写真は、元・パルミエ(源氏パイみたいな♡型のパイ)の生地を三日間ほど冷蔵庫で放置して焼きあげたものです。

 すぐに焼きあげると、源氏パイのように、(金太郎飴みたいに?)整った同じ顔になるのですがね。

 でも、三日も置けば、発酵が進んで、も〜、膨らみ方なんか、どいつもこいつも、みなそれぞれに好き勝手よ。

 ♪カラ〜ス、なぜ泣くの〜、酵母の勝手でしょ〜♪泣いても、笑っても、勝手でしょ〜♪

 お菓子づくりって、マニュアル化されていて、がんじがらめの固定形。硬ブツの頑固系こだわり職人気質が多いですね。

 お菓子づくりは、原則的に、時間の流れの変化を楽しむものではなく、マニュアルは変動的で流動的であってはいけないものです。

 でもさあ…。こだわること、固定されること、均一化されること、マニュアル化されること、私は嫌いなんです。それで、お菓子生地にもパン種を入れちゃうようになったのです。

 日々の変化が面白いですから。いっときも、同じではなく、こちらの思い通りにはとどめられない。この無茶苦茶な好き勝手な生き物が好き。

 何かに似ていると思いませんか?

 自然の中に生まれ育つ野山の草木花のそれぞれ。そして、二人と同じ人間のいない個性のそれぞれ。人皆それぞれの幸せ感の違い。

 生きているものは一日たりとも、同じ状態にとどめておくことはできません。

 これが、普通のお菓子づくりと、酵母のお菓子づくりの違いの本質です。

 私自身の意図と作為が及ばないもの。自分勝手に、変化という成長をつづけるもの。

 好きですね、不揃いのものたちが。生きているから不揃いで、思い通りにならないんでしょうね。

 子供と同じですよ。人間と同じです。野山の草木花と同じなのです。

 まあ、このようなものは、商売人の売り物にはなりませんがね。

 絶対にお金なんかでは買えない、変化の喜びを味わえるママドンナの手作り酵母お菓子を。

 子供たちにも、食べさせたいですう〜〜〜。

 

パイ日和

 久々に、肌寒い日となりました。パイ作りにはおあつらえむき。

 実は、先日の「酵母焼き菓子」本の写真撮影、室内温度が上昇し過ぎて、折り込みパイ生地類の最終仕上げシーンの撮影が、不可能になってしまったのです。

 外の温度が24,5度。室内は、撮影作業とオーブン稼働で、30度までは行かないまでにも27,8度くらいになってしまいました。

 家中の窓を開け放っておいたのですが、上昇には勝てず。

 超早起きの仕事開始だったので、夕方の5、6時で、すでに私はヘトヘト。16時間連続労働の疲労困憊もあって、最終ラウンドで三回タップのギブアップ。

 汗だくで、へたりこんでしまいました。

 ノドに流し込んだビールのウマかったこと!

 本日は3日間も途中経過のまま放ったらかしておいたパイ生地の仕上げをしました。パン種を入れてあるので、折り込みの膨らみ+発酵が進んだ膨張で、フカフカに焼き上がりました。

 こうなりゃ、パイというよりは、パンとのハーフですね。

 酵母の菓子生地は、いくらでも放っておけるので、だらしない私には、ぴったりです。すぐに焼いてもいいですし、冷蔵庫で1週間近く放っておいても大丈夫。

 1週間近くも猶予があれば、そのうち作れる日も来るさ…ってなもんで。悠長なものです。で、本日、バター折り込みベストコンディションの気温に下がりました。

 本のタイトルを「だらしない人のための、いい加減な酵母菓子づくり」にでもしたい気分です。まあ、そんなホントのことは書けないけれど。

 折り込み生地づくりに使うバターに関して、ワンポイントアドバイス。

 一度でも室温に出して柔らかくなったバターを冷蔵庫に戻し、冷やし固めて使ってはいけませんよ。

 一度でも緩めたバターは、再度冷却しても元の良い状態には絶対に戻らず、弾力のないパサついたバターになります。風味も劣化します。

 このようなものをクロワッサンなどのペストリーや折り込みパイ生地に使うと、良い状態の生地にはなりません。つまり、失敗しやすくなります。

 安さが売りの某大手量販店の業務用バターに、ときたまこのような再冷却バターが並んでいます。購入時には判断つきませんが、使ってみると、その質の劣化がすぐに分かります。

 バターは基本的には冷凍保存です。ですから、冷凍保存状態で販売している店のバターが、一番信頼できます。

 パイやクロワッサンのみならず、お菓子やパンづくりにとって、バターは大事な素材です。質の悪いものは買わない、まがいものの代用品も使わない、そのくらいの気迫で選ばなきゃね。失敗して、悔しい思いをするのは自分ですから。