リーンなハードパン3種、焼き上がり

 今朝9時に仕込んだリーンなパン3種、只今焼き上がりました。

48時間種で、種量40%、一次発酵も従来より1時間短縮。温度も30度行かないくらい。発酵オーバーが怖かった。

で、本日のものは全体的に若すぎですね、これは。72時間種でやるべきプロセスでございました。48時間種であるのなら、時間、もしくは温度をもう少し与えるべきでした。

左が全粒粉30%・フランス粉70%の塩パン、右が今回の教室と同じライ麦50%・フランス粉50%のミッシュブロート、中央奥がフランス粉100%の塩パン。

フランスパンとライ麦パンは、まあ、ともかくとして。全粒粉のパンが若すぎて身裂けしてしまいました。焼き色も白っぽくて、良くないですね。バゲットも良い出来とは言いかねます。ライ麦パンだけ、かろうじて、まあいいっか…という感じの出来です。

3月末から4月上旬まで、桜の花が満開になって花吹雪が舞うまで、リーンなハードパンの強化期間ですなあ。

ゆきつもどりつ、こうやって、毎年新しく生まれてくる新年度の春になじもうとしているのでございます。毎年、毎年ねえ。。。。。20年以上も。

この季節、本当は教室でも、リーンな塩パン強化月間にして、アイテムに振り回されずに、フランスパン、パンペイザン、カンパーニュ、ライ麦パンなどのハード系ものばかりをやって、1年で一番大きな移り変わりの時期(春の到来期)に強くなるようにレクチャーしたいのですがねえ…。

でも、人の入れ替わりと出席生徒の顔ぶれが変化がして、パン種ではなく、教室の変化になれる方が重要課題になる不安定な時期なので、それどころの騒ぎじゃないもんなあ。どーしようかなあ…と、悩みこんでしまう時期。

頭を抱え込んでいるうちに、本格的な春になり、大好きな夏が来る。そして、私は、また一つ歳をとるのです。

気が早い桜かも?

 1週間近くも前に見つけた桜(?)。木肌は、どこからどう見ても桜。まるで梅の花のように満開だった。ソメイヨシノよりも早く咲く種類なのかな?

 今週は撮影が入っているので、準備のため、のんきに林の中を散策してられないんだなあ…。しかし、気分だけはすでにお花見気分。おめでたいこと。

 酵母パン作りも季節的な変換期なので、ここのところ(珍しく)マジメに、いろいろなパンを作り続けている。(で、いったい誰がこんなに食べられるんだ…)。

 リーンな塩パン作りに戸惑う季節。

 本日は48時間種40%で、フランスパン、ライ麦パン、全粒粉パン3種類のハード系パンを仕込み中です。
 出来の良しあしは、本生地よりも中種勝負です。種は、若すぎても熟成させすぎてもいけない。ばっちりタイミングとパーセンテージを明確に出して、具体的にアドバイスできるようにしなければ。

 リーンなものは種を減らし気味にしていくシーズンです。発酵完了させた中種には、必ず作成日を明記したシールを張って、中種熟成を進めてください。

 リーンなハードパンの場合。

 48時間種なら50%いけますが、72時間種40%、100時間ほどのものは30%ほどに減少のこと。

 中種作成後、丸一日寝かせたもの、丸二日、丸三日、丸四日…と、種生地のPhが下がっていくので、発酵力が変化します。
 酸化の度合いが強いものほど少なめの種付けへと減少させていきます。まあ、昨日の教室でも、いろいろぐちゃぐちゃと喋りましたけど。実際に自分でやらなければ実感できないはずです。

 しかも、一時的ではなく、春夏秋冬の年間通して変化するので、自然発酵種に慣れていない方は、1年間試作を繰り返すくらいの気持ちで頑張ってください。

本日はお教室でございます

  温かな良いお天気になりそうです。

 本日あたり、桜が咲くらしい。ウグイスもすっかり鳴き声が板についてきました。

 教室というより、みんなでお弁当持って、お花見ピクニック…という気分になりますが。いえいえ、まじめにお教室いたしますですよ、はい。

 ミッシュブロートです。季節の変わり目の難問アイテム。

 これ、発酵早いですからね。持ちかえり生地をオーバーさせないようにね。

 お気をつけていらしてください。

ミッシュブロート

 ライ麦粉50%配合のミッシュブロート(今週の教室のパン)、本日になって、やっとマジメにアップ。

どーです、アルプスの少女ハイジになりきった演出でしょー。東京本店・森のパン屋代表・魔法使いのババア宅へ、北の森の魔女2号より被写体のクルミがたくさん送られてきました。

あ、そうそう。そこ、森のパン屋フランチャイズ2号店ね。この御時世だから、魔法使いや魔女たちも、チェーン化しなきゃ、生き残れないってわけなのよ。自然破壊が進んでいますからね。原材料の穀物や乳製品も危ういし。

破壊されちゃうと、魔法をかけても、もう元通りには戻らなくなっちゃうの。

ライ麦パンづくりは、イコール、中種づくりが勝負です。酸化の度合いが絶妙なライ麦パン生地は、種扱いの質の良し悪しが露骨に出てしまうんですよ。

本生地そのものは、捏ねも少ないし、発酵時間も短くてラクなんですけどね。

ライ麦パン用の中種仕込みは、本生地仕込みの48時間前に行うのがベストなんです。

たとえば、水曜日にライ麦パンを焼きあげたいとしますでしょ。その場合、月曜日に中種を仕込み、発酵を完了させ、そのあと冷蔵庫で寝かせます。そして、水曜日に本生地を仕込むのです。つまり、火曜日は丸一日、冷蔵庫の中で眠らせます。

ライ麦パン用の中種は若すぎても、熟成させすぎても、いけないのです。わかっちゃいるけど、そうこう時間というものが、自分の思い通りにならないから、ついうっかりはずしちゃう。

うまく出来上がったライ麦パンは、クラムがしっとりとして弾力があり、クラストには豊かな焦げ茶色の焼き色が付き、甘い香りがします。

季節の変わり目、ドジしまくった。これで三度目の正直。で、やっと思い通りです。

シンプルなものが一番難しいです。タイミングに猶予なしですし、ごまかしもきかないですから…。

春の陽だまり猫まんじゅう

 先日、見つけた春です。

 やおやさんちのニャンコ。店の段ボール箱の上に座布団を敷いてもらってお昼寝。

 春の日差しが眩しくて…。でも、オバーチャンに、卵の紙トレイを日よけのひさしにしてもらったから、頭だけは涼しいのよね。で、熟睡しちゃった!

 (よほど気持ちが良いらしく、ぜんぜん起きないの。)

 昼寝猫なんがアップしてないで、ライ麦パンをのせなきゃいけなかったんだわ。

 週の頭に焼きあげたライ麦パン(ミッシュブロート)が、とても美味しくなりました。ライ麦パンは焼きたてよりも、焼成後、数日たったもののほうが味が落ち着いて美味しいのです。

 生チーズ、生ハム、そして「糠漬け」(!)をのせていただくと風味絶佳。腑抜けた味のピクルスなんかじゃダメだね。絶対に日本の糠漬け!

 熟成したライ麦パンと、発酵食品を組み合わせると、最高に相性がいいのです。

 ライ麦パンのオープンサンド、写真撮らなきゃなーと、思っていたのですが。

 食ってしまった。

 うまかった。だから、猫の写真で我慢してください。

 酵母パン教室お知らせのお写真でしたー。

オオイヌフグリの群生

 昨日、国分寺跡で見つけたオオイヌフグリの群れです。

 青いビーズをぶちまけたみたいに、たくさんたくさん咲いていました。

 目がチカチカするくらい、いっぱいでした。

 ところどころに、ヒメオドリコソウも混じっています。

 みんないっせいに、お日様の方向に顔を向けて咲いていて、なかなか壮観でした。

 国分寺跡。

 はけの湧水の上流、吹き出し部分が整備工事とかで、「工事中」になっていて、やけに水量がすくなくなっていました。

 普段は澄んでいる湧水の流れも汚れていて、水汲みができない状態。3月いっぱいまで工事中になるようです。
 水流が少ないせいで下流の野川のほうも澱んだように濁っていました。魚や水鳥がかわいそうでした。

 ホタルの幼虫の生息が、心配になりました。

 あんなに水流が少なくて澱んだ状態が続けば、ホタルの幼虫も生き難くなってしまうのではないかと。

 6月半ばから7月上旬あたりまで、夜にはホタルの光を眺めることができます。今年もホタルの姿を見ることができればいいのですが…。

 なるべく早く湧水を元通り、清んだ流れに返してもらいたいです。

国分寺跡の原っぱで、おそとごはんでした

 今日はお弁当を持って、国分寺跡まで春を探しに行きました。

 桜の花の蕾が、かなり太ってきました。あと、1週間か10日くらいあとになったら、ほころび始めるのでしょうか。

 桜の開花にはまだ早いのですが、それでもずいぶんといろいろな草木花や雑草の花が咲いていました。

 ボケ、梅、コブシ、ミツマタ、水仙、オオイヌフグリ、姫踊子草、仏の座、イチリンソウ、タンポポ、フキノトウ、あるわあるわ、わんさかと、たくさんの春たちが咲いていましたよ〜。

 原っぱで、マークンと一緒に、弁当を食べました。典型的かつ古典的かつ普遍的かつ正統派の原っぱ弁当メニューを作りました。

 稲荷寿司、卵焼き、トリの空揚げ、春菊のゴマ和え、ポテトサラダ、ウインナーソーセージ。

 全く何の変哲もない定番品ばかりを作って、お外ご飯でした。汗ばむほどに日差しが強かったです。

 春の山野草の写真をたくさん撮って、ついでに「暑い、暑い」と文句を言いながら帰って来ました。

 で、写真は本日のお外ご飯とは全く無関係です。

 このソース、ちょいとお勧めなのね。ビーフすね肉と野菜の赤ワインソースです。

 小麦粉をまぶした牛すね肉をソテして取り出して、同じ鍋で、ニンニク、玉ねぎ、人参、セロリ、パセリ、ベーコンを炒めて、肉を戻し入れ、ブイヨン、赤ワイン、トマト、ローリエを入れて1時間ほどコトコト煮ます。

 全ての材料が柔らかくなったら、肉とローリエを取り出して、煮汁だけをフードプロセッサーでガーして鍋に戻します。
 加熱しながら塩コショウとエルブドプロバンスで味を整え、好みの濃度になったら火を止めてできあがり。

 蒸した人参やじゃがいも、塩ゆでした青物、パスタ(またはバターライス)などに、温めたソースを添えます。パセリみじん切りを散らし、生クリームかサワークリームをトッピングすると、彩りがきれい。

 すね肉は、とても柔らかくなっているので、(別途に)温めるだけで温野菜の横によそえます。

 ソースだけをジップロック袋に入れて、冷凍保存しておくと、カレーやハッシュドビーフなどを作る時に、隠し味のペーストとして使えます。

 ブフ・ブルギニョンと同じ材料と作り方ですが、ソースだけを取り出してペーストにしておくのがミソなのよね。

 肉があまり好きではない私にしては、珍しいソースなのですが、パンと良く合うので、ときたま作り置きしています。ソースのボディーそのものは、すべて野菜です。
 

(無題)

 白い綿あめみたいな曇り空。

 綿あめは、白よりピンク色のほうが、美味しく感じられたけど。でも、ホントは味に違いは、全く無かったんだよなあ。

 田舎の母から頼まれていたお使い物のお菓子を焼きあげました。今や、貴重品とも言えるバターを100%使えず、やはりバターとマーガリン半々のブレンドにしちゃった。

 今回もクレームアマンドを隠し味に加えて、マーガリン混入の風味の下がりを補いました。(バター不足の折に、クレームドアマンドの混入で焼き菓子の風味を補う隠し技は、けっこう使えるかもよ。熟女の秘技ですわん。)

 かなりの本数を焼いたので、2,3本くすねて、お取り置きにしておきやんす。最近、教室では、ベンチタイムの手持ちぶさた時間をスィーツのティータイムにしているのです。がはははは!の享楽的カリキュラム傾向。

 温かい季節になると、パン生地は緩みながら発酵膨張してきます。寒い時期は締まりながらでしたがね。

 ふわふわしっとりとした柔らかいパンが好きな人には、嬉しい季節になります。

 同じ生地でも、春夏秋冬季節が変わると、生地の性質が違ってくるのです。数字とかのマニュアルでは表現できませんね。「手心」「心づもり」での扱いの変化です。自分の手で、生地の季節変化を感じ取ってください。

 パン生地の扱いは、パン生地に聴くのが一番です。焼成前のパン生地は、生き物ですから。

 「ホケキョ♪」と、鳴けるようになったウグイスちゃん、本日は歌の早朝練習をサボってやんの!寝坊したのか、精進やめたのか…。あいつも生き物だもんなあ。

ぎょえっ。。。今度は若すぎだべ。ミッシュブロート

 巨大なウジ虫出現か!?

 いえいえ、違いますねんでえ。

 心を入れ直して、作りなおしたミッシュブロートです。

 で、でも、今回は残念ながら、全ステージで、少し若すぎたようで、全体的に(今回は逆に)詰まりすぎのご様子です。

 あははははははははは!!!!はあ〜。

 種40%、一次発酵・保温30度3時間半、二次発酵1時間半、総計5時間後の焼成。

 はちゃー、ライ麦パンは季節の変換期には気難しいねえ…・。パン底のあたりが(見えにくいでしょうが)身裂けしているのが、見えますでしょうか?

 これ、若すぎる発酵状態ね。

 まねしてはあきまへん。

 いま、焼き上がったばかりなので、まだ、切れません。たぶん、かなり緻密に、内層がつまっておられるご様子。ははははは。。。。。

 まあ、こんな試行錯誤を毎年繰り返しながら、季節変換時期のお教室のワンアイテムに持ち込むわけです。

 単純にマニュアル化できないからなあ…。

 でもなあ、、、、、。この、毎度毎度の試行錯誤が、(失敗が)、実は楽しいんだよなあ、、、、、…・。。。。。

 ふたつと同じ日はないし、ふたつと同じ季節もないし、ふたつと同じ教室もないし、ふたつと同じ人間も生徒もいないしなあ。

 そして、ふたつと同じパンやお菓子が作れることもないしなあ。

 永劫の自然とともに流れていくっつーことは、ふたつとない、たった今ひとつの刹那のことなんだべなあ…。

 今、って、人間一個一のいのちみたいで、すげえ、大切なことなんだべなあ…。

 笑うな!

 ははははは!

発酵オーバーしちゃったライ麦パン

 ウグイスが歌のお稽古に余念のないこの時期。毎年、必ずやってしまう失敗、発酵過多。

 ライ麦粉50%ブレンドのミッシュブロートです。安定している季節なら難しくはないパンなのですが、温かくなり始める季節の変わり目には、毎年恒例のように、生地を吹かせてしまいます。

 クラムの気泡が粗くなっているのが見えますでしょうか?クラストの張りが失われているのが分かりますか?

 まねしてはあきまへん。

 こういう状態が、いうなれば、イキ過ぎです。リーンなパンは、この時期から、若いめ、若いめに発酵を切り上げることをしなければいけません。

 食べられないというほどの失敗ではないのですが、今まで通りのやり方では、ちょいと別物が出来上がってしまう。

 以降、種減らし気味に、温度低めに、時間短めにすべき季節。

 特に、ライ麦粉や全粒粉など、発酵しやすい粉を使ったものは、要注意の季節になります。

 分かっちゃいるけど、やっちまう!毎年、一度はしくじらないと、気が済まないのよね。

 春は酵母菌の活性が非常に高まる季節です。ある意味では、とても酵母パンが作りやすい季節の到来です。

 活性ある季節に変換するので、一次的に戸惑うでしょうが、桜の花便りのころになると、温かいモードも安定します。

 変換モードに慣れるため、ここのところ、いろいろなパンを仕込みます。昨日の教室では、トレイに多種多様、さまざまなパンが並び、みんな「ワオーッ!まるで、パン教室みたいだ〜!!」と、大喜び。は?

 で、…。いつもは、何教室でしたっけ…??へいっ!らっしゃい!

 「塩たれ、どちらで?」

 来週のパンは、ミッシュブロート(50%ライ麦)です。酸っぱくなっちゃった漬けもの(糠漬け等)をザワクラウトに見立てて作るシュークルート料理と一緒かな?
 ライ麦パンのサンドイッチも美味しいよねえ。生チーズや生ハムや野菜をはさんで。

 そろそろ、外で、ピクニックランチをいただきたくなる季節ですものね!