メロンパン 今週のパン

  メロンパン

 一時期のブームで終わるかと思っていたメロンパン。相変わらずの人気みたいですね。

 ここ近年、教室でも「メロンパンいつやるの?」という催促を受けるようになりました。私、メロンパンあまり好きじゃないのよね〜。でも、人気パンもやらなくちゃね。

 この時期、このようなクッキー生地トッピングのものはホイロに入れずに常温で二次発酵させます。25度以上30度以下の室温にのんびり3時間ほど放置して仕上げ発酵。生地が吹きすぎず、クッキーもダレずに、なかなか良い子で仕上がります。
 本当は下火を強めて上火を弱めて焼成すると、クッキー生地に焼き色が着かずに上品系の顔に仕上がるのです。そのためには上段に天板を差して上火を弱めるのですが、めんどーなので普通に焼いちゃう。

 今回、クッキー生地はアーモンド粉を使い、ほんのりナッツ風味です。

本格的に梅加工開始

 昨日の作業の報告。小梅が出回った後には古城や白賀などの梅が出回り始めます。南高梅はその後が旬。先ずは、梅干用の塩漬けと梅の蜂蜜漬けを仕込みました。塩漬けはガラスのリカーびんに3K。塩500g。昨年の梅酢を呼び水代わりに少々。このリカービンが、なかなかの優れものなのです。梅酢の上がり過程が日々見えますし、もし万が一の腐敗(カビ)などにもすぐ気づいて対処できます。梅酢が上がるまでは時々逆さまにしたり、横にして転がしたりして、梅酢の回りを助けます。今年は重しをのせずに自然に梅酢を上がらせてみようと思っています。梅の自重とびんころがしで何とかしてみよう。重しをしたい場合は紙皿などをびんの口からつっつ込み、その上に石をのせればいいのです。

 手前の小さいほうのびんが蜜漬け。これは直径11cm高さ24cmのびん。梅1k、蜂蜜1ℓを入れて、蓋を閉めます。肩8分目くらいまでの湯に入れて30分近く加熱します。梅にふっくら熱が通るくらいまで。これで脱気完了。自然に冷まします。梅はしわしわにならず、美味しくいただけますし、置けば置くほどシロップの味も深まります。脱気しているので、開封までは発酵や腐敗などせず、長期保存できます。私は普通1年以上寝かせて種からも芳香が出るのを待ちます。1年以上置くとどんどん琥珀色になっていきます。(びんのサイズにより加熱時間が変わります)

 南高梅が出回ったら、梅のコンポートも作り置きします。これはさっと湯煮した梅を梅シロップに漬け込み、上記同様に脱気して保存します。梅を梅シロップで漬け込む贅沢なコンポートです。この撮影は南高梅がたっぷりと出回るようになってからです。

 今週のパンの掲載は本日、この後から。とりあえず、昨日の作業報告でございましたー。

木成りの完熟梅ゲット!

 シーズンそうそうに完熟梅が手に入りました!四国にお住まいの読者の方のご厚意で、完全無農薬のものを頂いてしまった。感謝です。

 ということで、南高梅の季節を待たずに本日これより梅干作りに突入します。結果報告は後ほど、…・。

糠みその見張り番 梅

 糠漬けの美味しい季節になりました。半日、野菜を漬け込んでおくだけで、初夏向きの一品になりますね。

 が、しかし…。温かいこれからの季節、糠みそが過発酵したり、プ〜ンと強烈な臭いを立ち上らせたり、サボると虫が飛び回ったり。糠みその維持管理は意外に大変です。

 梅雨時から夏にかけて、青梅を1個、糠みその中に沈めておくだけで、過発酵を防ぎ、強烈な臭いを抑制してくれます!まったく、自然の季節のめぐり合わせって、うまくできているなあ…と妙に感心してしまう。

 糠漬けを作っている方、この季節、梅漬け前の青梅を1個、糠床の中に入れてみてください。ちょっとだけ安心して、少しだけサボれるのよね。
 青梅の持つ抗菌作用のお陰です。青梅以外には辛子やにんにく、しょうがや山椒の実なども役立ちます。ただし、くれぐれも入れすぎないように。別物の味になっちゃいますから!

梅の塩漬け第二弾

 前回、今年初の梅(小梅)の塩漬けを掲載しました。それは18%〜
20%くらいのかなりしっかりした塩分のものでした。

 (ところで私は梅酢の使いまわしを行っているのですよ)

 今回、黄色や赤に熟した小梅が前回より安くなって出回っていました。小梅塩漬けの第二弾です。

 今回は小梅に、たった1〜2%の塩(小梅1kに対して大さじ1程度の塩です)をさっとまぶしただけです。それに1年物の梅シロップをちょいと注ぎ入れます。

 さて、これを容器に詰めて、…。その上から前回塩漬けした18%〜20%塩分の小梅(もうすでに、しっかりと梅酢も上がっているものです)をざざ〜っと注ぎいれるわけですよ。

 塩分18〜20%梅漬けと1〜2%塩分の梅の同居!写真、下の部分の梅が今回のもの、その上半分が前回の梅漬け。

 そして、これを放っておく。…・。

 二段仕込みの梅は勝手に塩気を融合させて、結局は10%塩分程度の低塩梅干になっていくわけよ。これは放置する時間のなせるわざ。
 別に重しも、のせませんよ。第一弾の先の梅が重石代わりになってくれるからね。ついでに、前年の残りの梅酢も上からちょぼっと注いでおく。
これで、小梅塩漬け(小梅干し)の仕込み完了。
 腐敗させることなく、10%塩分の塩漬けになります。このやりかたで私は今まで失敗したことがありません。

 普通、低塩分の塩漬けをすると、腐敗や異常発酵などの失敗をする人が多いのです。ともすると、18〜20%高塩分のものですら腐らせる人がいるくらい!(どうやったら、高塩分の梅干を腐らせることができるのでしょうか?いまだに不可解なのですが…。低塩分なら理解できるのですが。)

 しょっぱい梅干はイヤ、という方。低塩分の梅干作りをしたい場合に、騙されたと思って、私の二段仕込みの方法でやってみませんか?

 結構うまくいったりして。

発芽玄米作り

 この時期、暑すぎず寒すぎず。発芽玄米作りにぴったりな季節です。買うと安くないものなので、せこせこ自家製発芽玄米を作ります。
 作ると言ってもほとんど放っておくだけですが…。

 洗った玄米にひたひたの水を満たし、温かな日差しの窓辺などに放置しておくだけで、半日もすると玄米は発芽します。この間、1,2度水を取り替えて、湧きがくるのを防ぎます。(放置しっぱなしですと、初期発酵がきてしまい、イヤな臭いがつきます。)玄米の質によっても発芽状態は変わります。胚芽の部分がちょっと針の先のように突出するのが発芽の目安です。芽がニョキッとのびてしまってはやりすぎ。私は大体半日〜15,6時間かけて発芽させます。

 これをそのまますぐに炊いてご飯にしてもいいのですが、乾燥させて保存することもできます。
 本当は風通しの良い涼しい場所で迅速に乾燥させるのがよいのでしょうが、この季節、乾燥はままならない。平たいざるに発芽した玄米を広げ、冷蔵庫の中に放置して乾燥させています。こうすると、乾燥のもたつきによるイヤな臭いがつきません。きちんと乾燥したものは生米のように常温保存できます。(生乾きではダメよ。)あとは、普通の発芽玄米のように使用します。

 私は保存するほどでもないので、発芽させてはすぐ炊き、を繰り返しています。(去年、調子にのって何でもかんでも発芽させたら、後の大量の乾燥に苦労したので懲りた。)

 発芽玄米は甘く柔らかく炊けるので、ささやかな主食のバリエーションとして活用しています。

 ふだん発芽玄米を購入する方、この季節に自家製発芽玄米を作ってみませんか?(もっと暑くなると作りにくくなりますので。)生きている植物を育てるときみたいに、可愛いし楽しいですよ。

梅レシピ3品

 スペアリブ梅煮

ポークスペアリブ600g、(軽く塩こしょうをまぶしておく)
だし汁、または水800cc、
酒100cc、みりん大さじ2、しょうゆ50cc、しょうが薄切り少々、刻み梅大さじ2、梅シロップ大さじ3(なければ、砂糖を増やす)オイスターソース大さじ1、ウスターソース大さじ1、黒砂糖30g、

 スペアリブはフライパンで油焼きして余分な脂を落としておく。鍋にすべての材料を入れて、中火で1時間煮る。

梅の酸味のせいで早く柔らかく煮あがります

 チキン梅そぼろ

胸ひき肉200g、だし汁(または水)200cc、酒大さじ3、みりん大さじ1、醤油大さじ3、刻み梅干大さじ1、梅シロップ大さじ2(なければ砂糖大さじ2)、好みで(甘口が好きな場合)砂糖大さじ1、しょうがすりおろし少々、唐辛子粉少々

 すべての材料を(冷たいまま)鍋に入れて、かき混ぜる。中火にかけて汁気が少なくなってきたら、かき混ぜながら汁気を煮きる。
 冷たいまま全ての材料を最初にかき混ぜてしまうのがポイント。ひき肉はぱらぱらのままコトコト煮えていきます。汁気が少なくなってきたら、こげくかせないように菜箸でかき混ぜましょう。ほんのり甘酸っぱい甘辛味がご飯のお供。食欲を呼びます。日持ちもよいです。

梅のペクチンがそぼろ肉にとろみを与え、しっとり柔らかく仕上がります

 揚げナスの梅マリネ

なす5本(適当なサイズに切って、中温の油で揚げておく)
めんつゆ大さじ3(だし汁1:醤油1:みりん1)、梅シロップ大さじ1(なければ砂糖小さじ2と酢小さじ1で代用)、刻み梅干小さじ1、以上の調味料を混ぜ合わせておく。
 揚げたなすを調味液にまぶしておく。

梅の酸味のせいで、なすのマリネが色よく漬けあがります。紅しょうが千切りや色よく茹で上げたいんげんをあしらいましょう

*刻み梅とは梅干の種を取り除き、細かく切り刻んだ梅肉のことです。

 今回は欲張りに3品の梅料理です。(梅レシピなら、いーくらでも出てくるんだから…。)梅の酸味やペクチンを利用して、初夏向きの料理にしましょう。梅雨や夏場でも日持ちのよいものになりますし、滞りがちな食欲も元気に復活させます!
 私は肉料理に梅を組み合わせることが多いのです。肉の酸性を中和するために、梅は野菜以上の効力を発揮します。肉100gの酸性を梅干たった10gで中和してしまうんですよ。(野菜なら100〜50gほどで中和します。)洋食好き肉好きの人こそ、梅干を毎日少しずつ摂るといいのです。サラダドレッシングに混ぜたり、調味ソースにしてみたり。梅は和食専用の食材ではありません。肉料理などの洋食にもどんどん取り入れてみてください。

ふっくら玄米ご飯炊き水

 やっと土鍋でふっくら美味しい玄米ご飯が炊けるようになりました!

 玄米炊きモードのついた電気炊飯器を壊してからずっと、土鍋でご飯炊きをしています。白米は土鍋のほうがはるかに美味しく炊ける。しかし、玄米はどーしても食味に劣り…ダメだったのよね。ふっくら炊けずにぬか臭さが残ってしまう。ああ、美味しい玄米ご飯が炊けるようになりたい…。

 この食い意地だけで、試行錯誤の日々。(なんて、うそだ。玄米炊き炊飯器を持ってる人に甘えて、玄米ご飯を運んでもらっていたんだもんね。だってこれが一番ラクなんだもの。)

 ともかく、玄米ふっくら炊き方法を考案しやんしたぜ。梅酢、日本酒(これは純米酒)、昆布、にがり。これらを合わせた「ご飯炊き水」を水加減する前に米3合に対して大さじ3杯程度加えてから、水加減する。そして、半日〜1日ほど浸水してから炊く。最初は強火で、吹き上げてきたら弱火にして12,3分。一度火を止めて数分置いてから、再度強火にかける。土鍋の底から「パチパチ」とささやくようなつぶやくような、そんな音が聞こえたら、すぐに火を止めて、15分ほど放置して蒸す。

 ちょっと一手間かかるけど、これで焦がすこともなく、しかもふっくら美味しいご飯が炊けます。ご飯炊き水(と呼んでいる)が、玄米や雑穀などのぬか臭さを消してくれます。
 最近は梅干の種を梅酢代わりに使っているのよ。梅びしおなどを作って出た種をビンに入れて、昆布も入れて、そこに酒を注ぎいれて、にがりも少々加える。(もちろん、普通の梅干でもいいのです。)このご飯炊き水を使うと、玄米ご飯でも腐りにくくなるのです。これからの季節、ご飯がいたみやすいですから…。梅干類を活用しましょう。

 写真、右側のビンがご飯炊き水。玄米ご飯は今回、黒米を混ぜたので紫色になっています。糯性の黒米を混ぜると、玄米ご飯はますますもっちり粘りを増します。
 もう、これで、玄米炊きモード炊飯器にも負けない美味しさのご飯が食べられるぞ〜。梅干の種、捨てずに活用してくださいませ。

ケーゼシュタンゲン 今週のパン

  ケーゼシュタンゲン

 今週のおキョーシツのパンでございます。ケーゼっうーのはチーズ、シュタンゲンっーのは棒。チーズ棒。シュレッドチーズをたっぷりとのせて色濃く焼き上げるドイツパンです。普通はエメンタールを使うのだが・・財布の事情でクラフトの細切りチーズを使います。すまんのう。

 いろいろ調べたら、ドイツパンにはラオゲンを使うパンが結構あるんですね。実はこのケーゼシュタンゲンもそうなのです。バゲットみたいな成形にしてラオゲン処理で焼く琥珀色のドイツ版バゲット。写真しか知らないけど、美味しそうだった。作ってみよーっと!

 あのね…。ラオゲン液使っていて、気づいたことがあるのよ。
…。たいした掃除や洗い物していないのに、なんだかやけにステンレスやガラスやプラスティックがピカピカきれいになっちゃうの。ラオゲンのアルカリ成分が重曹と同じ働きをして、勝手にきれいになっちゃったみたいなのですよ。
 ふだん、台所の洗い物はよほどのことが無い限り合成洗剤使わないでしょ、教室というかウチは。だから、何でもかんでも何とな〜く、薄汚れているわけよ。それがね…。ラオゲン液のパン作りやると、なんだか勝手にピカピカになる。

 こりゃあ一石二鳥だねー!そういえば、苛性ソーダって昔は洗剤代わりに使われていたのでした。ウチの計量カップ、ずーっと濁っていたでしょ。あれがね、透明になっちゃたのよ。知らないうちに。ラオゲン液のせいでした!
 先週は石鹸とプリッツエルでしたが、今週は掃除とケーゼシュタンゲンでございました。洗い物しなくても〜ピ〜ッカピカ!こりゃ便利だね。

 純子ちゃーん、もし買えたらまたソーダお願い!

今年初 小梅の塩漬け

 まだ走りで梅は高いままですが、我慢できずに熟した小梅を塩漬けしました。今年第一弾。
 私はいちどきにたくさんの梅を買えないので、走り、旬、末成り…と何度かに分けて梅を漬けます。そして、このほうが塩梅いいわけ。なぜかというと、最初に漬けた梅の酢(梅から出る酸っぱい汁を梅酢といいます)を順繰りに使いまわすからです。
 一番最初の梅漬けは20〜18%塩で漬けます。しっかりとした塩分なので、梅酢の上がりもスムースです。(6月初頭の走りに。)
 旬(6月半ば)になると、肥え太った盛りの梅で10〜15%くらいの梅漬けを漬けます。そして、この際に梅酢の上がりを助けるために、先に仕込んでおいた梅漬けの梅酢を呼び水として混ぜ加えるのです。
 塩控えめの梅漬けの失敗は梅酢の上がりの悪さにも原因があるのね。ですから、先の梅酢で次の梅酢の上がりを促進させます。このやりかたで、塩控えめの梅干作りを失敗させたことはないですよ。

 作りなれない人が初っぱなから低塩梅干などに挑戦すると、失敗することがあります。がきごき硬くしたり、腐らせたり。ある程度、きちんとした塩量(18%くらい)を使うほうがうまくいきますよ。低塩にして腐敗防止のために焼酎などをたくさん使うと、梅干本来の本当の美味しさを損ねることにもなりかねないし。

 市販の極低塩の梅干はね、先ずは普通に強い塩で漬けてから、それを水に浸けて塩抜きしたものを再度調味料などで味付けし直すんだよ。それじゃあ本当の梅の美味しさも良さも効用も、全部捨てているようなものじゃないですか。「健康のために低塩梅干を買っている」などと言う人は、梅干のご利益にはありつきがたいんだけどなあ…。自分で漬けるが一番なのですよ。そして、天然にがりをたっぷりと含んだ良い塩を使ってください。塩は粟国の塩が一番です。ゲラントも悪くないね。まあ、どちらとも、少々値は張りますが、値段以上の美味しさと効用があります。塩は絶対にケチらないこと。これが梅干作りのポイントです。