道産子フード特集の撮影お仕事のあとに控えまするは、オーガニック雑誌の「糠漬け」撮影。
これ、なかなか大変。「漬かりすぎ」「糠床作り途上プロセス」「完成した糠床」など、長い期間にわたるステージを一度に誌上展開しなければいけないので。
プロセス期間を逆算して、撮影当日に合致するように、糠床ダミーを作成。すでに完成して長年つないでいるヴィンテージ糠床があるというのに。(好き好んでやっているので、自業自得ですがね)。
とは言うものの、ヴィンテージものも、糠漬け休業期間の冬眠から目覚めさせたばかりです。5月くらい、本当に温かくなるまで、熟成した美味しさは安定しにくいのです。
「やべ…。どうしよう。」でも、大丈夫だあ〜。
ひと冬、おねんねした糠床は、「空気不足」です。よく、ものの本には、「糠と塩を足し、よくかき混ぜる」と出ていますね。(まあ、私もそう書くけどさあ。)
この「よくかき混ぜる」は、間違いではないのですが、漬物容器の中で行う程度では、実は十分に「よくかき混ぜる」状態にはなっていないのです。
「なかなか美味しくならないなあ…」と思ったら。
大きめのボウルの中に、糠床を全部、ドバッとあけてしまい、両手の平で、擦り合わせるようにして、糠をよーくかき混ぜてあげてください。米糠の一粒一粒を空気にふれさせるくらいの丁寧なかき混ぜ方です。
こうすると、糠床はその日のうちに息を吹き返し、床がフカフカと空気を抱いてきます。
糠床は、べたべたじっとり固まっているうちは、美味しく漬かりませんよ。空気を含んでフカフカに呼吸した床になって、はじめて美味しく漬かるようになります。
糠漬け、味が良くないな…と感じた時に、試してみてね!
今回の撮影準備のせいで、糠床がたくさん出来上がってしまうので、また床分けできますよ。糠漬けに新規挑戦したい方は、すでに出来上がっている糠床を種に入れると、すぐに美味しい糠漬けの床が出来上がります。