豆腐醤

 ずいぶん以前も、ご紹介したことのある「豆腐の豆味噌漬け」です。

 水きりした豆腐を紙に包んで豆味噌の中に2週間以上漬けておくだけ。(保冷)

 豆腐は豆味噌のコクと旨味と香りを染み込ませ、とろりとした滑らかな口当たりになります。
 漬け床の豆味噌は、あとからそのまま普通に味噌として使えるように、みりんや砂糖などの甘味出しの調味料は入れません。

 豆腐と言えども豆味噌味なので、しょっぱいのです。ご飯のお供、酒の肴でした。

 で、昨日、ふと思いついたのです。「この味、この滑らかさを調味料として使えないだろうか?」と。

 夕食の支度どき、トン汁の調味料として使ってみましたならば…。

 豆腐の味噌漬けを溶き入れた汁は、とろ〜りまった〜りとして、実にクリーミー。何と申しますか、味噌風味のクリームポタージュみたいになったのです。(色は白味噌みたいに白っぽかった。豆味噌そのものは濃い焦茶色なんだけど。)

 豚肉は不要でしたね。ちょっとしつこくなった。豆味噌そのものにコクがあるので、肉類の脂肪分は余計でした。

 たぶん、ごぼう、蓮根、人参などの和野菜などを使って、味噌風味のクリーミーな和風ポタージュにすると合うと思いました。

 歳をとると、バターや牛乳たっぷりのクリームシチューなど、少々ツライものがありますなあ。やはり、和風が一番…・と感じてしまいます。

 豆腐の豆味噌漬けを「豆腐醤」(とうふじゃん)と名づけて、こいつも我が家特製のご自慢調味料にしちゃえ〜!と思いました。

 豆味噌はホンマ、役立ちますわ。たまり醤油も採れて、漬物床にもなってくれて、鉄火味噌作れて、豆腐醤も勝手にできちゃうんだから。

 これを日本全国に復活させなくては。

 とは言うものの、絶滅危惧種レッドデータもんの食づくりだけどね。(わしのやっておるものは、ほとんどが絶滅危惧種だ。ついでに、わし自身も絶滅危惧種のレッドデーターもんじゃわい。)

 みなさんも、豆味噌が完成したら、ぜひ「豆腐醤」も作ってみてください。味噌でもなければ、醤油でもない、豆腐の調味料ができあがります。
 すごく滑らか、柔らかくなるので、少々の出し汁とみりんで緩めると、温野菜のソースになります。
 また、これからの季節は、きゅうりなどの生野菜スティックに、マヨネーズ代わりとして使ってみてください。

「豆腐醤」として、調味料として使う…・というのは、昨日初めて思いついたばかりまので、明日の教室での試食にうまく間に合うかどうかは分かりませんが…。

 できるだけ、ぐわんばって、何かを試作してみようと思っています。