おかまがいっぱい

 名札を張られたご飯炊きのおかまが並ぶ昨今です。

 北海道米の食べ比べなのよん。ふだんの倍は食べちゃっているなあ…。その上、3時のおやつもご飯。な〜なななんと幸せなお仕事。

 以前は、きららくらいしか知らなかったけど、今はずいぶんいろいろあるんですね〜。
ほしのゆめ、ななつぼし、ゆきひかり、あやひめ、おぼろづき、ふっくりんこ…。

 名前を並べてみるだけでも微笑ましい。食べるともっと微笑ましい。よくぞ、ここまで美味しくなったものです。私が子供のころの北海道米は北海道人ですら、マズイというお味だったようです。だから、お金持ちの家は「内地米」を食べていた。我が実家は当然、北海道米オンリーでした。だから、不味いという実感はなかったのだけれどね。
 でも、東京に初めて出て来た時に、お米の味が全然違うので、びっくりした記憶は鮮明です。「なに、これ、モチ米?」と思いましたもの。

 冷めてももっちりしていて、おにぎりや弁当に向くお米、上に具をのせていただくどんぶりものものに向くお米、スパイシーなタイ料理やインド料理に向くさらっとしたお米。個性豊かになったなあー。嬉しいなあ。

 でも、一番感動したのは「ゆきひかり」です。これは、さらっとした粘りのないお米で、でも、噛めば噛むほど美味しさがにじみ出てくる奥深いうまみ。このお米の味、北海道の味そのものです。もう、すごく、北海道なの!風とか、空とか、水とかの匂いが全部込められている。口にこびない個性的な米です。ごはんだけをずーっとかみしめていたくなるような米。いくら食べても口が飽きないの。こんな美味しさは初めてです。

 もちっとした米が人気の主流らしいけれど、ゆきひかりのような個性的なお米は、明らかに料理の幅を広げてくれますね。
 ピラフ、バターライス、リゾット、カレーなど、さらっとしたお米が欲しいときは、バスマティーライスを使っていたけど、絶対に、ゆきひかりのほうがいい。(バスマティーは冷えると割れて砕けちゃうし、値段は魚沼コシヒカリ並みの価格ですもの。香りはすばらしいけど、何かと不都合です。バスマティーはあまり噛まずにパスタ感覚で食べるお米で、日本人の私には、やはり物足りなかった)。

 ゆきひかりを「バター醤油かけご飯」にして食べたい。バター醤油かけご飯は、北海道の隠れた郷土料理(?)です。まあ、そのあとから、ピラフとかタイ料理とかカレーなどを試作してみますけどね。
 まずは、バター醤油かけご飯だ!バター醤油かけご飯は粘り気のあるご飯よりは、ぱらっとした身の締まったご飯の方が断然合うんです。嬉しいなあ。

 残りの豆味噌1樽から、意地と根性で、たまり醤油を採り出しました。