ヴィノワーズリー(=発酵パン生地のお菓子)・パスティスブーリ


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 以前、農文協のYさんが持ってきてくださった九州のいちじくを乾燥させて、お菓子作りに使いました。
いちじくは乾燥させると甘酸っぱく濃い味になり、香りも高まります。生よりも干したもののほうが好きです。(お菓子やパンに使えるようになるし…。)

写真はパスティスブーリの生地に干しいちじくを入れて焼き上げたヴィノワーズリーです。ヴィノワーズリーとは、パン種を配合して発酵生地にした焼き菓子のことを言います。もはや、パンとは呼べない配合と作り方ですから、これはパン仕事ではなく、お菓子仕事です。

パスティスブーリはルネッサンス期の中世からあるレシピです。日本が鎌倉時代のころ、ヨーロッパでは、やけにハイカラなお菓子を食っていたんだなあ〜。
パスティスって、アブサンのような酒のことですが、ブーリが付くとお菓子の名前になるのです。ブーリとはルバンナチュレル、つまり自然発酵パン種のことです。うちの得意ワザですな。

作り方はパウンドケーキと同じような感じです。でも、配合が違います。パウンドケーキなら、粉が300gなら、砂糖も卵もバターも全部300gでしょ。でも、パスティスブーリなら、粉が300なgなら、砂糖・卵・バターを半分の150gにして、自然発酵パン種を150gほど配合します。
でも味わいはパウンドケーキにそっくりです。発酵風味の力で美味しさを力強いものにしています。ですから、既成のバターケーキに比べると、カロリーは半分ほどです。お菓子のカロリーが半減できるのはお菓子好きにとっては最高に魅力的ですよね。(あ、ちなみに、私は甘いものは好きではないのですけど。)

生地を仕込んだら、涼しい場所で寝かせてから焼きあげます。私はダークラム酒を加えて作りますが、ハーブ系の香りをつけても合います。シンプルにオレンジピールのみじん切りなどで香りづけしてもいいですし、レーズンなどコクのあるドライフルーツを加えてパウンドケーキ風にアレンジするのも美味しいです。

涼しくなったので、教室でもヴィノワーズリー類をこれから行うことができますね。
シュトレーン、クロワッサン、クグロフなどもヴィノワーズリー類です。私、もともとはお菓子屋さんだったので、実はお菓子の方が専門なのです。ヴィノワーズリー類を作るのは大好きです。(それよりも、酒のほうがもっと好きだけどな)。
シュトレーンやパスティスブーリなど、バターケーキに近いものは、焼きたてよりは焼きあげてから1週間以上置いて味をなじませたもののほうが美味しいのです。バターの油脂分がしっとりとしてくる頃が一番美味しい食べ時です。プレゼントなどに使いたい場合は、かなり早めに焼きあげておくほうがいいですね。